猫という動物は、泌尿器系の病気になることが非常に多く、排尿の異常はよくある疾患です。

排尿が滞った場合、命の危機に直結することが多く、できるだけ緊急的な対応をする必要があります。

今回は、飼ってらっしゃる猫の排尿に異常を感じた時に、往診に依頼した時の診察の流れをご説明します。

メス猫の場合

メス猫の尿に血が混じるなどの異常があった場合、大体が膀胱炎を患っていることが多いと思います。

メス猫の場合、膀胱と外界を結ぶ尿道が太くて短く直結しているため、外界の影響を受けやすく、雑菌の侵入を簡単に許してしまいます。

結果として膀胱炎を引き起こし、残尿感が常につきまとうため、出ないのにもかかわらず、何回も何回もトイレに行くような仕草を見せます。

治療としては内服、もしくは注射という形で抗生剤、止血剤、場合によっては消炎剤を使用します。

また、ご自宅のトイレにした尿を検査することによって、結石がないかどうかを確認します。

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尿結石などがあった場合は食事療法などが必要になりますので、獣医師とよく相談してください。

オス猫の場合

オス猫の尿の異常の場合は2つのパターンが考えられます。

1つはメス猫と同様に膀胱炎です。

症状は同様に少量の頻回尿が見られ、投薬による治療がメインとなります。

一方で、メス猫と違い、オス猫の尿道は細く長いために、結石や細胞、細菌の塊によって閉塞を起こしやすく、尿道閉塞という状態に非常になりやすいです。

一度尿道閉塞になってしまうと、自分で閉塞を解除することはできないため、導尿と言ってカテーテルを尿道内に挿入し、結石を崩しながら挿入していきます。

導尿を速やかに行わなければ、尿道閉塞は重篤な腎不全を引き起こすため、生死にかかわるような状態になります。

導尿がの処置が終わった後の治療は、状態によって大きく変わってきます。

尿色もそれほど悪くなく、猫自身の一般状態も大きく変化がないのであれば、最低限注射などの処置をして様子を見ていただく形になります。

ただ、一度尿道閉塞を起こした猫は、再発の可能性が高いため、注意が必要です。

もし、尿色も著しく悪く、嘔吐が頻繁に見られ、猫自体の一般状態も大きく崩れているようであれば、すでに腎不全が進んでいる可能性があるため、緊急的な検査や点滴が必要になります。

このようなケースでは、往診では残念ながら対応が難しいケースも多いので、かかりつけもしくは近隣の動物病院まで搬送のお手伝いをいたします。

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まとめ

今回は猫の尿の異常についてまとめてみました。

緊急性がないのであれば、通常の動物病院とほぼ同様の処置を見込めますので、猫の移動のストレスを考えるのであれば、往診を利用するもの手だと思います。

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