今や動物医療保険はほぼ全国どこの動物病院でも使えるようになりました。

動物の医療保険と一口に言っても、人間の医療保険の様に窓口清算できるものもあれば、損保ではなく共済という形で加入するものもあります。

昔に比べると様々なタイプがあるため、飼い主様にとっても選択の余地が増えたというものの半面、わかりにくく、意外と保険対象外だったのに後から気づくということもあります。

実際に動物病院でも、スタッフがすべての保険の規約を把握しているわけではなく、後日保険会社から、「この診療項目は対象外になりますので、飼い主様にご連絡をお願いします」という指摘が来ることもしばしばあります。

主流になっている動物保険は、インターネットを経由して保険の承認を取ることができるため、往診でも動物保険が通常通りに使える結果、同じような問題が発生します。

今回は特に往診で、少し紛らわしい保険の対象内、対象外の診療についてのお話をしたいと思います。

往診料、時間外料金

往診料、時間外料金は基本的に保険の対象外になります。

往診では往診料が発生しますから、その点を確認の上、ご利用されるのがいいと思います。

サプリメント、ペットフード

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サプリメント、ペットフードも基本的には保険適用外です。

ちなみに以前までは、ほとんどの処方食、サプリメントはネットで病院よりも安く購入できるものばかりでしたが、最近の獣医師用処方食はネットで販売されないようになってきました。

ネットで購入すれば安価に購入できますが、より改良された最新シリーズは購入できませんので、ネットで売られているものは、1世代前のものだと思っていてください。

漢方薬

動物医療保険では、漢方薬は基本的にすべてサプリメント扱いになります。

したがって保険保障の対象外になりますのでご注意ください。

医療物品

医療物品はかなりグレーゾーンです。

例えば、自宅で補液を行うためのシリンジポンプは保険の対象内となりますが、歯ブラシや櫛などのグルーミング用品は対象外になります。

ただし、こういったものでも医療的な目的に処方される場合は保険対象内になることもあります。

担当した獣医師のさじ加減という感じは否めませんが、人間の健康保険も同じような感じだと思います。

鍼、レーザー

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以前は対象外でしたが、基本的にはほとんどの保険で対象内となりました。

往診でもこれらの理化学療法を行うケースもよくあるため、積極的に保険を活用していただくといいと思います。

局所麻酔による手術

局所麻酔による手術は対象内になりますが、保険上では手術というよりは処置として取り扱われます。

したがってよくある手術枠内での保険の使用ではなく、一般的な診療範囲での保険適用となりますので、上限額が低く設定されており、すべてが保険でまかなうことが出来ません。

保険があるから大丈夫だと思っても、意外と自己負担額が多くなるケースもあるので、事前に確認をしておいた方がいいでしょう。

その他

免責事項になっているものは、やはり往診でも同様に保険の対象外になります。

また、先天的な疾患は対象外になるので、保険の規約を一度確認してみるといいと思います。

まとめ

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動物の医療保険は任意保険となります。

もちろん、病気をしないことにこした事はありませんが、獣医師の意見としては入っていたほうが総合的には得をする方の方が多いとは思います。

月額の保険料もその内容によりけりで異なりますが、最近は比較サイトなども多くあるので、一度チェックしてみてはどうでしょうか?

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