12月にも入り、師走と呼ばれる時期になりました。

日本固有の文化として師走の行事は色々ありますが、普段生活しているうえで12月の中で日本の文化を感じるのは本当の年末だけで、12月の大半はクリスマス気分ではないでしょうか?

セカンドセレクトでも、院内や駐車場にある木にクリスマス用のイルミネーションを施しました。

何となく雰囲気がそわそわしている中、家の中でもついつい食べ残したものをいつもは片づけるのだけど、つい片づけを忘れ、飼っている犬や猫に何かしら食べられてしまう事故というのは、この時期はよくある相談です。

今回はこの時期に得に多い誤食の事故ついて、その対応法をご説明いたします。

クリスマスケーキを食べられた!

日本でのクリスマスケーキの定番と言えば、生クリームとイチゴのショートケーキ様が定番です。

実際のところ、程度問題はあると思いますが、ペットが口にしても問題はありません。

ただし、乳製品に対して敏感な体質だったり、脂肪の消化がうまくいかなかったり、そもそも大量に食べられたな場合などは、消化不良を起こしやすく、軟便から下痢、嘔吐なども起こることもあります。

重篤になることは滅多にありませんが、食欲不振などが同時に起こるようであれば、治療を開始したほうがいいと思います。

また、チョコレートケーキも食べられた場合も対応法は同じです。

ご存知の飼い主様もいらっしゃるとは思いますが、チョコレートに含まれるテオブロミンという成分は犬や猫にとって有害で、大量に摂取すると昏睡に至ることもあります。

ですが、チョコレートによる中毒は非常に高容量のカカオを摂取しないと起こりません。

一般的な板チョコであれば、小型犬や猫で2㎏程度食べられると中毒を起こしますが、2㎏のチョコレートがある家って・・とは思います。

チョコレート中毒を心配される飼い主様も多くいらっしゃいますが、ケーキに入っている程度のカカオの量では中毒を起こしません。

ただし、カカオ99%など非常にカカオ含有量の多いチョコレートの場合は話が別です。

小型犬や猫であれば、板チョコ半分食べただけでも症状が出る可能性があるので注意が必要です。

クリスマスチキンを食べられた!

日本ではクリスマスの定番といえばチキンだと思います。

特にファーストフードのフライドチキンがよく好まれてクリスマスの時期には食べられます。

こういったフライドチキンは骨付きのものが多いのですが、鳥の骨は胃腸を傷つける恐れがあるので、犬や猫にが誤って食べた場合、緊急対応が必要と言われています。

ぼくの個人的な経験で言えば、鳥の骨はしばらくすると胃の中で溶けるので、対応する必要はほぼありません。

特にフライドチキンの骨は圧力窯で処理されていることも多く、非常に消化しやすくなっています。

念のためレントゲンを撮影し、しっかりと消化したことを確かめる程度でいいと思います

ただ、多量に香辛料が添加されているため、下痢を起こしたりすることもあります。

もし便がゆるくなるようであれば、その時に対応をしましょう。

クリスマスツリーの飾りを食べられた!

クリスマスツリーの飾りは非常に危険なものが多いと思います。

毒性は特にありませんが、小型犬から中型犬のサイズの腸を閉塞させるのには非常にちょうどよい大きさだからです。

胃内に残っているうちは特に症状が出ないので、食べられたことが発覚したらすぐに催吐処置もしくは内視鏡によって摘出するべきだと思います。

ただのみこんだ異物は内視鏡でなどでは意外と取り除くことが難しく、結局開腹しないと摘出できないことも多くあるので注意が必要です。

また胃から腸に移動し、腸閉そくを起こすような状況になると、犬の状態は極めて悪くなるので、緊急手術が必要となります。

一方で猫が食べた場合、その症状に気づくのは割と数日たってからの方が多いので、たいていの場合、飼い主様自身も気づけません。

結果として犬よりも重篤な状態で手術をすることも多々あります。

【腸内異物】犬や猫が何かを誤飲。若いペットが突然に嘔吐、食欲不振があったら要注意。

まとめ

その他、ピザだったり、お節料理の材料だったり、いろいろこの時期は「季節もの」の誤食がが多い時期です。

正月からペットの治療で迎えることがないように、いつも以上に気を付けた方がいいと思います。

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