今年もいよいよ夏がやってきました。
夏のイメージというと青空に心地よい暑さをもたらす日差しというのが20年ぐらい前までのイメージだったかもしれませんが、今はとにかく暑いというイメージしか出てきません。
記録的な猛暑とか酷暑と呼ばれる日が例年続いている状況です。
猫の飼い主様は毎日室温を気にしないといけない日が続くでしょうし、犬の飼い主様にとってはいつ散歩に行けるのか悩む時期だと思います。
夜でも30度を超える日も珍しくない東京の夏の日に、もはや動物を日中に動物病院に連れていくことは不可能に近いと思います。
病気ならまだしも、ワクチンやお手入れで動物病院に連れて行って、暑さでやられてしまうのは本末転倒な話かもしれません。
多少強引かもしれませんが、こういった激しい暑さが続くような季節は、動物病院の通院を往診に切り替えるのもいいと思います。
往診と言えば緊急時やどうしても動物病院に連れていけないなどといった理由のときにのみ利用するイメージですが、実際には普段やるような簡単なお手入れなどでもご利用いただいています。
今回はそんな暑さにとても弱い犬種、「パグ」の飼い主様が、お手入れの目的で往診をご依頼した往診風景をご紹介したいと思います。
暑さに向いていない動物は?
今回ご紹介するような短頭種は勿論ですが、何かしら慢性的な疾患を持っている、高齢のペットなども、もとから脱水があるので、あまり暑さには強くはありません。
またペットではないのですが、小さなお子様と一緒に通院しないといけない飼い主様も、炎天下での動物病院へのご来院は避けたいところだと思います。
お手入れ①・・爪切り
犬種にもよるのですが、爪の形状によってはよく散歩するような犬でも爪が削れず、定期的に爪を切る必要がります。
今回ご訪問させていただいたご自宅のパグは、爪が丸まっており、肉球にかかるような爪の形をしています。
そのため犬の中でもパグの爪は非常に切りにくいので、飼い主様ご自身で爪切りを行うのはかなり困難なこともあります。
爪は季節を問わず伸びてきますので、この時期は往診で爪切りもいいかもしれません。
往診時には視診、触診、聴診を行い、健康状態を把握してから爪切りを行います。
割とアグレッシブに動くような犬でも、セカンドセレクトではたいていの場合は看護師が同行していますので、保定の心配はありません。
ご料金は再診料2000円と爪切りが500円です。
爪切りだけだと割高に感じますが、合わせてワクチンやその他の処置を一緒に行う飼い主様も多くいらっしゃいます。
総合的なご料金はかなり割安だと思います。
お手入れ②・・耳掃除
これもパグはとても多いのですが、慢性的な外耳炎を起こす犬はとても多いと思います。
こういった犬では定期的な耳の掃除、洗浄が必要になります。
ほとんどの飼い主様は、ご自身で耳掃除をすることはかなり難しいとは思います。
今回ご訪問したご自宅のパグも定期的に耳に掻痒感が見られるのですが、高齢なためこの時期に外に出ることは不可能に近い状況でした。
最近は月に2回程度の頻度で往診をご利用いただいています。
ご料金は再診料2000円に耳掃除料金が500円です。
ちなみに外耳炎を起こしている場合は、点耳薬が1000円から2000円になります。
まとめ
セカンドセレクトは当初往診専門の動物病院として開院しました。
なぜなら動物病院で診察をしていると、連れてくるだけで調子を崩す多くのペットがいる中で、それでも獣医師として飼い主様にペットを連れてくることを指示するのにとても矛盾を感じていたからです。
往診は決して緊急時のものではありません。
むしろペットの診療スタイルでは一つの主要な選択肢だと思います。
この記事を読んで、ちょっとご興味があった飼い主様がいらっしゃいましたら、いつでもお気兼ねなくご連絡下さい。