月日が流れるのは早いもので、この10月でセカンドセレクトは開院して丸5年を迎えることができました。
表通りから一歩路地に入った小さな病院ですが、少しずつ周りの飼い主様にも認知されるようになりました。
これも普段からご信頼を頂いている飼い主様のおかげだと、心から感謝をしております。
開院して間もないころは、ご来院していただける飼い主様がいらっしゃるかどうか、毎日とにかく不安で、今思えば、間違った意味で1件1件を丁寧に診察していこうという気持ちが大きかったと思います。
もちろん、丁寧に診察することは大切なのですが、今思えば気持ちばかりが先走り、自分の獣医師としての能力以上の問題があっても、セカンドセレクトで診療してしまったこともあったと正直思います。
自分がかかわることで、病気が治らず苦しませてしまった動物や、不要な思いをさせてしまった飼い主様も、それなりの数でいるはずです。
丁寧に病気を診るということと、絶対に病気を治すということをやや混同していたと、開業5年目を経て最近よく感じています。
もちろん、今でも丁寧に診察することは心がけてはいますが、絶対に病気を治すという点であれば、なにも自分一人で治す必要はないというのが、自分が一番大切にしないといけないことだと思いながら診療させていただいています。
5年前と今現在で決定的に違うのはこの点で、ありがたいことに今では自分の周りに信頼できる獣医師の先生がとても増えたので、自分の能力以上の問題でも適切な処置や助言を動物と飼い主様にすることができるようになりました。
もちろん、ちょっと難しそうな病気がきたらすぐ転院させるということは決してありませんが、セカンドセレクトで対応できる問題かどうかを素早く判断する技術が、街にあるかかりつけの動物病院には必須なものだと思っています。
今後も協力してくださる周りの獣医師の先生とともに、一生懸命診療にあたっていきますので、今後ともご信頼のほどをよろしくお願いいたします。