仕方がないことですが、生き物はすべてどんどん年を重ね、老いるごとに変化をしていきます。

筋量や持久力などの運動能力の衰えや、代謝機能の低下、回復力の低下など、さまざまな点で若い個体よりも能力が低下していきます。

また外見の変化もみられるようになり、白髪になる、腰ががってくる、しわが多くなるなどが代表的な変化だと思います。

こういった外見上の変化のうち、白内障とは違った理由で、眼球が白くなってくることがあります。

これは核硬化症と言って、中高齢以上の犬でよくみられる老齢性の変化です。

診察をしていても割と心配される飼い主様が多いので、今回ご紹介する記事がご参考になれば幸いです。

そもそも白内障って何?

白内障は文字通り、目が白くなる病気ですが、正確には目の水晶体と呼ばれる目のレンズが白く濁り、視力が低下する病気です。

水晶体が白くなる原因は、水晶体に含まれるたんぱく質が変性して白く濁るからなのですが、実際のところはなぜたんぱく質が変性するかはわかっていません。

糖尿病や高脂血症などがはく白内障を引き起こす要因にはなりますが、若年性のものもあり、実際のところはまだ研究段階と言ったところです。

これはペットでも同じことが言え、犬は多く、猫はまれで、犬種によって発生頻度は異なりますが、ほぼ人間の医療を模倣しながら治療を進めています。

じゃぁ核硬化症って?

眼球のレンズは薄い膜で覆われており、その膜の下でレンズの細胞となるものが終生作られています。

したがってレンズは年輪のように、中心部は古いレンズの細胞が、外層は若い細胞になります。

中心部の細胞はある程度年月がたつと、レンズ自体の圧によって周りの若い細胞よりも硬くなっていきます。

この現象をレンズの中心部=核が硬くなっていくので、核硬化症と言います。

核硬化症という名前は、目に関する言葉が全く入っていないように見えるので、かえって何かひどい病のように思えますが、病気ではないのでそれほど心配する必要はありません。

正確な表現ではありませんが、肉眼での見え方としては白内障にみられるようなレンズにひび割れたような線は見えず、均一にぼやけた感じで白くなっている感じになります。

治療は?

むろん、病気ではないので治療の必要性はありません。

核硬化症によって視力が低下することもありません。

ですが、大抵は核硬化症は中高齢の犬によく起こる老齢性の変化なので、視力自体は人間と同様、年齢とともに低下していると思われます。

また、核硬化症が見られるあたりから、初期の白内障も始まっていることも多いので、白内障自体の治療を行う必要があるときもあります。

いずれにしても、核硬化症が見られた時点で、年齢による衰えは眼だけでなく、様々なところで見られるようになりますので、全身的な健康チェックをしてみるのもいいかと思います。

まとめ

セカンドセレクトの一つの特徴として、他の動物病院よりもやや年齢を重ねたペットが多くご来院されています。

もちろん、そういったペットの高齢化に合わせた治療やサービスも充実していますので、何かお困りの際はいつでもご相談ください。

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