定期検診というのは年齢にかかわらず必要だと思いますが、ある程度年齢が重ねて来るとチェックしないといけない事項も色々増えてくると思います。
数ある検査の中でも有用性が高く、またほとんどの方が気になる検査としては血液検査が最も一般的な検査ではないでしょうか?
人間の話にはなりますが、最近ではスーパーやパチンコ店の前のイベントとしてワンコイン検診のようなことを行っていることもあります。
500円で血液検査がその場で簡易的に実施することができるため、より血液検査が身近になったものだと思います。
一方で動物の場合では検査をする場合は動物病院でというのが一般的ですが、実は一部の往診の動物病院でも割としっかりとした血液検査ができることが出来ます。
今回ご紹介したいのは、往診動物病院のセカンドセレクトでも同様に血液検査を行っており、とある飼い主様から血液検査のご依頼があったのでその様子をお伝えしたいと思っています。
記事を読んでご興味が出た方がもしいらっしゃいましたら、お気兼ねなくご相談ください。
そもそも血液検査って必要?
獣医師の意見として言うのであれば、血液検査は健康面に何の不安がなかったとしても1年に1回は全身的なスクリーニング検査は行った方がいいと思います。
その時に症状が出ていなくても、将来的なリスクを予測することが可能なことがあるからです。
そういった検査で何らかの異常が見られた場合、もしくはすでに疾患を持ってしまった場合などは異常値の経過かを追うために1~3カ月に一度の検査は必要だと思います。
もちろん動物種、犬種や猫種、年齢によっても異なりますが、基本的には血液検査は定期的に行うべきだと思います。
計測できる項目、料金は?
セカンドセレクトでは現在のところ、ご自宅で採取した血液を専門の検査機関に委託をしています。
とは言いつつも料金的にはそれほど通常の動物病院とほぼ同じような料金設定だと思います。
健康診断を兼ねたスクリーニング検査であれば6000円程度から行うことが出来ます。
調べられる内容も一般的な諸臓器の機能検査からホルモンの分泌量を計測する検査や、あまりご依頼される機会は多くないのですが、リウマチなどの特殊な免疫検査も測定することが出来ます。
実際の流れ
まずはご自宅にお伺いし採血をします。
ぼく自身、20年近く臨床現場で診察をしていますので、当然のごとく採血などは日常的なものなのですが、ご自宅では病院で行うよりも採血されるのを嫌がるケースも多くあります。
こういった場合採血する人間よりもむしろ保定する人間の方がよりスキルが必要とされるのですが、セカンドセレクトの動物看護師は10年以上のキャリアを持つベテランです。
たいていの犬や猫であればほぼ問題なく採血することが出来ます。
採血した血液は遠心分離され血清もしくは血漿を検査場に送付する形になります。
通常の動物病院と異なるのは、こういった検査が院内機器を使用して検査しているわけではないので、結果が出てくるまで通常で3日から5日程お時間を頂いています。
したがって正直にお話しするのであれば、緊急的に結果が必要な場合にはあまり適さないと思いますので、そのあたりはうまく使い分けしていただけるといいと思います。
まとめ
今回のご依頼いただいた飼い主様の猫は、慢性的な疾患をかかえ、常に投薬を行っているような状況が数年続いています。
使用される薬もステロイドや抗がん剤に相当するものも含まれているので、定期的な血液検査が必要なのですが、体調も安定していないためご自宅での検査をご希望されました。
その他、一緒に定期的な皮下補液などもご自宅で行うこともできるので、猫のストレス、負担というものを考えるのであれば、動物病院に連れて同様の処置を行うよりはぐっと低減されると思います。
もしご自宅で飼われているペットに血液検査をしてみようかと考えてみた時、もしよろしければセカンドセレクトにご相談していただければ幸いです。