動物医療の進歩はここ10年で目覚ましいものがあり、分野によっては人と同様の診療が可能になりました。

特に都心であれば、以前は大学病院など特殊な2次診療病院のみ可能であったCTやMRIなどが、気軽に取れるような状況になってきました。

往診でも、もちろんある程度の制限はあるものの、数多くの検査を受けることが可能です。

往診で健康診断を受けようとした時に、どんな検査ができるのか、今回はご説明したいと思います。

聴診視診などの一般的な検査

熟練した獣医師であれば、特別な機器を使わないでも、ほとんどの診断をすることが可能です。

聴診、視診、そして飼い主様から得られる稟告によって、80%近い病気の診断はできるのではないでしょうか。

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特に往診は自宅に伺って行うため、動物が本来の表情を見せていることが多く、かえって動物病院の中よりも多くの情報を得ることができることもあります。

一般的な血液検査

一般的な血液検査は、今は色々な外注サービスが充実しているので、血液検査の機械がなくても、早ければ翌日には結果を得ることができます。

もちろん緊急に血液検査の値がわからないといけないような疾患には不向きなのですが、健康診断であれば、基本的には全く問題がないでしょう。

かえって外部検査を依頼するので、検査項目も動物病院内で行うよりも詳しい検査が出来ることが多いと思います。

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レントゲン検査

レントゲン検査は残念ながら行うことができません。

被爆の問題があるので、取り扱いには厳しい規制が存在します。

ご自宅で撮影をするのは基本的には難しいでしょう。

エコー検査

エコー検査が可能な往診医もいるかもしれません。

なぜならポータブルのエコー検査の機械が販売されているからです。

そういった機器を導入しているところであれば検査は可能かもしれませんが、画像の解像度が悪く、心臓や細かい臓器、大型犬や脂肪が多い動物の診断は非常に困難だと思います。

心電図検査

心電図の機械は最近では小型のものも出ており、検査は可能です。

もちろんそう言った装備を持っていればですか・・・。

血圧計

動物病院内では、動物は非常に興奮するため、正確な血圧を計測するのは不可能に近いです。

自宅で行う往診だからこそその力を発揮すると思います。

心臓病や腎不全を患っていた場合など、その有用性は非常に多くのものがあります。

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眼科検診

簡単な検査は往診でも可能ですが、目の奥(眼底と言いますが)を検査するためには高価な機器が必要です。

基本的には通常の動物病院でも準備をしているところは多くなないので、眼科だけは専門の動物病院をお勧めします。

内分泌検査

基本的には血液検査になります。

通常の動物病院でも、院内で診断することはなく、外注検査ということになりますので、往診での検査でも変わりはありません。

糞便、尿検査

顕微鏡が必要ですが、ほとんどの往診医で可能な検査だと思われます。

尿検査に関しては、尿の中に含まれる特定の物質を計測するためには、外注検査が必要となりますが、通常の動物病院と変わりなく検査することができます。

まとめ

基本的な検査は、画像診断以外はほぼ通常の動物病院と変わらないレベルで行うことができます。

むしろ、血圧などは往診で行ったほうが、正確な値がことが多いので、もし健康診断を検討しているのであれば、、往診と言うのも一つの選択肢に入れておくのもいいかもしれません。

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