ペットというのはいきなり何をやらかすか想像がつかない時もよくあります。

人間の子供も一緒だとは思いますが、やたらなんでも口に入れるのが好きで、知らず知らずのうち飲み込んでしまうことがあります。

その場で見ていればすぐに対応できるのですが、留守番させている時など一人にさせているときには、無くなったものがあったことが解ってから初めて「何か飲んだのでは?」と気づき始めます。

実際、何か飲んだかもと言って来院する飼い主様もよくいらっしゃいます。

レントゲンを撮ると胃の中に何かある・・・。

今回の記事では胃の中に異物が見つかった時の対応についてご説明したいと思います。

まず慌てない

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まず飲み込んだと思っても慌てないでください。

その理由としては、飲み込んだと思っても実際に飲みこんでいないことがかなり多いからです。

何か飲み込んだかもと思い、すぐにレントゲンを撮りに来る飼い主様はかなり多くいらっしゃいますが、その大多数は未遂で終わっており、数時間から数日後に飲み込んだかもと思っていたものが出てくることがよくあります。

まずは慌てず部屋の中を探索しましょう。

もし本当に異物を飲み込んでしまい、胃の中に異物があったとしても、これも慌てる必要がありません。

実際、胃内に異物があったとしても症状はほとんど出ませんので、どんな方法をとっていくかはじっくり考えてもいいと思います。

レントゲンで映るもの、映らないもの

何か食べられたかもという時に真っ先に行う検査はレントゲンです。

ただしレントゲンは胃の中の内容物をはっきりと映し出すことはあまりありません。

硬いもの、金属製のものであればはっきり映るのですが、ゴム製のおもちゃや鳥の骨などは角度によってははっきり映りません。

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ひも状の異物や猫でよくある毛玉はほぼ描写されることはありません。

ですので、異物が疑わしいのにもかかわらず、レントゲンに描写することができない場合はバリウムを行います。

ただし、猫はバリウムをよく誤飲し、気管や肺内にバリュウムが残留することがよくあります。

自覚症状は出ることはあまりないのですが、気持ちのいいもではありませんので、バリウム検査のリスクの一つと考えていただくといいと思います。

催吐処置について

食べた異物が吐き出しそうなものであれば、吐きだせるというのが一つの方法になります。

以前は食塩を無理やり飲ませていた獣医師もいたのですが、胃が強く荒れたり、中毒を起こすことがあったため、最近ではほとんど使用しません。

薬用のオキシドールを少量飲ませても吐くので、簡易的にその方法を用いるか、ある種の止血剤を静脈注射をするとよく吐き出すので、一般的にはこの2つの方法のどちらかをとります。

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セカンドセレクトでも同様の方法を用いますが、吐かせた後の胃炎や吐かせた後に余計にぐったりすることもあるので、催吐処置を行う際は細心の注意を払う必要があります。

また猫は中々吐かせようと思ってもなかなか吐きません。

猫の胃内の異物は別の方法をとった方がいいと思います。

内視鏡の実際

内視鏡は全身麻酔下で行うのですが、切開せず行うことができるため、動物に対しての負担を極力抑えながら異物を摘出することが出来ます。

ただし、内視鏡でとれる異物は、限定されており、意外と内視鏡下で異物がすっきりととれることは多くはありません。

大した大きさではないものも、胃の入り口から取り出せないことも多くありますし、鉗子などでつかめないこともよくあります。

とはいいつつも手術よりは負担が少ないことは確実ですので、胃内に異物が確実にあるということが解っているのであれば、一度は試してみてもいいと思います。

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ぼく自身は内視鏡の経験は多数ありますが、現在セカンドセレクトでは内視鏡がないため、実施することはできません。

内視鏡のある施設にご案内いたしますので、ご希望があればいつでもご相談ください。

胃切開手術

胃内に異物があった場合、最も一般的な対応法だと思います。

手順としてはあまり難しい手技を必要とはせず、開腹し胃を腹腔から持ち上げ小切開をいれます。

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異物を摘出した後は内側と外側を2層に分けて縫合します。

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セカンドセレクトでは多数の執刀経験がありますので、いつでもご対応は可能です。

小型犬であれば3日から1週間の入院で、ご費用は12万円から20万円になります(状態によります。)。

予後は比較的良いものが多いので、退院後はそれほどの看護は必要ないと思います。

こんなものを飲み込んだ場合は?

番外編として何か飲み込んだ時の対応法を以前のブログでも紹介していますので、もしよければご参考にしてみください。

犬が何か飲み込んだ!!どうすればよいのか、往診医が答えます!!

まとめ

異物を飲み込まれる事故は、動物病院に緊急的に来院する理由のなかでも比較的多いものだと思います。

対応法は獣医師によっても、動物病院によってもそれぞれだと思います。

どんな対応法がいいのかは飼い主様にとってはよくわからないこともあるかもしれませんが、できる限りペットに負担がかからない方法をご相談していきたいと思いっていますので、留守中などに「?」ということがもしあれば、いつでもご相談ください。

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