猫の飼い主様にとって悩みの種の一つとして、なかなか動物病院に連れて行けないという意見が多いと思います。

猫は警戒心が強い上、ストレスの影響を受けやすく、気安く病院に連れて行ったら、かえって元気がなくなるということも割とあります。

本当に調子が悪いのであれば仕方がないとは思いつつも、ちょっとしたことで病院に連れて行くことはなかなかできないのではないでしょうか?

今回は特に大きな心配事はないが、猫の健康診断を受けるために、往診を頼んでみようかという飼い主様の方に、往診でできる健康診断の内容をご説明したいと思います。

身体検査

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獣医師が診察する際、どんな時でも触診、聴診、視診が基本的な診察の入り口となります。

簡単なボディーチェックとは言いつつも、経験のある獣医師であれば、やみくもに病気を探すことはまずしません。

飼い主様のお話を聞き、生活環境を直接見て、後は猫の品種などからある程度の最重要事項絞り込み、推測していきます。

そのうえで慎重に身体検査を行いますので、検査をせずともかなりの確率で隠れた疾患などを予測することが出来ます。

基本的には検診を行う際には必ず行うのですが、時には検査の値よりも有用な情報を引き出すことが出来るので、何もないだろうとは思っていても、1か月に1回ぐらいは簡単なボディチェックは行った方がいいとは思います。

尿検査

ご存知の方も多いと思いますが猫は泌尿器の病気の多い動物です。

無症状でも意外と尿結石が含まれていることも多く、オス猫にとっては時には死活問題になることもあります。

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また出血が混じっていたりする場合もあるので潜在的な膀胱炎を見つけるのにも有効です。

ただし、それ以上に知っておきたいのが、尿中に含まれるタンパクの量です。

尿中に含まれるたんぱく質の量を測定することによって、かなり早期の段階から腎不全を発見することが可能となります。

他にも糖尿病や肝臓の疾患も発見することもできるので、猫にとっては定期的に抑えておきたい必須の検査だと思います。

検便

ここ最近では、外に行く飼い猫も少なくなり、衛生上も非常に高い状況で飼育されているので、寄生虫などに寄生されることもなくなってはきましたが、たまに行ってあげるといいと思います。

血液検査

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基本的には動物病院内での検査と同様のレベルができます。

血球検査、生化学検査をはじめ、ホルモン測定、薬物動態の検査や伝染病の抗体検査まで幅広く行うことが出来ます。

3から4歳を超えて来たら、一年に一回は行ってあげた方がいいと思います。

ご料金も往診だから高額になることはありませんので、検討していていただくことをお勧めします。

その他の検査は?

残念ながら往診ではレントゲン検査はすることはできません。

また、エコー検査や心電図検査などの検査も、装置が大掛かりになるため、なかなご自宅に運搬することはできないと思います。

こういった場合は、かかりつけの動物病院と連携をとって、必要に応じていっていただくことになります。

まとめ

健康診断は人間だけに限らず、猫にとっても必要なものだと思います。

ただストレスを与えるという点では、検査後に好ましくない状況になることもありますので、上記の検査内容をご希望されるのであれば、往診のご利用をお勧めします。

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