よく言われる、ペットの高齢社会。

それとともに増加する病気は多くありますが、その中の一つとして「腫瘍」があげられると思います。

ペットに対する治療は、人の治療を追随して行うことも多く、ほとんどで人と同じような治療ができるようになりました。

ただし、犬猫のの寿命と人のそれは大きく違いがあるため、より高齢ななった時の治療の選択肢は、必ずしも人間とは同じようにはなりません。

このあたりは飼い主様それぞれで感覚が異なるため、絶対的な正解があるわけではありません。

今回は、ペットの腫瘍のケア、特にステージが進んだ場合に、往診を依頼した時に何ができるのかをご説明したいと思います。

皮下補液療法

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腫瘍ができたとしても最初のうちは食欲も安定はしているのですが、次第に食べる量も減ってきます。

無理やり食べさせようとしても、嫌がってうまく口の中に入れられなかったり、入れても吐き戻してしまうこともよくあります。

そういった時に行うのが皮下補液です。

直接的にカロリー源を注射することはできないのですが、水分とビタミンなどを補給することによって、脱水の改善され、ある程度の元気さと食欲がもとってくることもあります。

皮ふと筋肉の間の皮下に注射をしていく方法で、猫や小型犬でも200㏄程度は入れることが出来ます。

動物の治療としてはスタンダードな治療であり、弱っている動物でも大きな負担にはならいないので、大多数の飼い主様が選択される方法です。

制がん治療

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抗がん剤のような積極的な治療を望まれなかった飼い主様の理由としては、副作用が心配とか、高齢のためとか、ご費用の点で選ばれない方も多くいらっしゃいます。

制がん治療とは、抗がん治療のような強い薬ではなく、がんの増殖を抑えるために、免疫システムに働きかけたり、がんの進行を緩やかにするような治療になります。

効き方もマイルドな分、大きな副作用が出にくいのが特徴です。

よく使用される薬としては、ステロイドやピロキシカムという薬を使用します。

長期投与による副作用は若干頭の中に入れないといけませんが、その効果を十分感じることが出来るケースは多いと思います。

また抗腫瘍ワクチンもよく使用されます。

週に1回程度の頻度で接種していくのですが、個人的には副作用と費用に対する効果は、ぼちぼちだと思います。

疼痛管理

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骨にできる腫瘍や、リンパを巻き込んだり、炎症を引き起こしたりするタイプの腫瘍は、非常に強い疼痛を引き起こすケースもあります。

特に発熱をともなうような疼痛は、動物のバイタルを著しく下げるばかりか、疼痛を訴えるような大きな鳴き声を発するため、そのままにしておくことはなかなかできません。

このような疼痛管理も、飲み薬、注射、塗布薬など様々なタイプがあり、痛みの度合いに合わせ処方することが出来ます。

介護ケア

体の表面にある大きな腫瘍は時に自壊します。

自壊した腫瘍は、中から壊死組織や膿のような分泌物を多量に出すため、それのケアだけでなく、臭いもかなりの問題になります。

飼い主様だけではケアしきれないようなものでも、往診によるケアで緩和することは可能だと思います。

体の表面を洗浄するほか、臭いのもとのとなる雑菌を抑えるような軟膏を使用しケアしていくケースがほとんどです。

安楽死について

安楽死処置については賛否両論ありますが、基本は注射薬により行いますので、往診でも可能です。

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まとめ

どんな病気でも同じかもしれませんが、進行が進んだ場合に負担を強いられるのは当の本人だけでなく、周りの飼い主様の家族も大きな負担になると思います。

家族だからこそ頑張ってやろうとと思っていても、それが毎日になるとかなりつらくなり、飼い主様によっては体をこわされたり、介護ノイローゼになってしまうこともあると思います。

症状だけでなく飼い主様の負担も軽減ができるようながんに対する治療が往診でも可能だとは思うので、一度ご相談してみてはいかがでしょうか?

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