長年動物病院で努めていると、よく聞くフレーズがあります。
「うちの猫はとても臆病なので、動物病院に中々連れていけない。」
「動物病院に連れて行くのが負担になりそう。」
こういった心配ごとをよくお聞きしていたので、セカンドセレクトでは往診を積極的に行っています。
今回の記事では、セカンドセレクトによく依頼される内容、老猫の定期的な健康診断の往診風景をご紹介します。
他の往診風景はこちら
老猫の定期検診は必要?
老猫がかかりやすい病気はいくつかあるのですが、もっとも一般的な病気は腎不全だと思います。
猫の腎不全は初期段階ではあまり自覚症状がなく、特に猫の場合は調子が悪くなるまで飼い主様が気づかないこともよくあります。
ご存知の方も多いと思いますが、腎臓という臓器は一度悪くなると再生ができない臓器なので、早めの段階から対応をしておくと、余命が伸びるケースもよくあります。
また甲状腺疾患なども同様に、飼い主様が病気の存在に気付きにくく、かつ早い段階での対応によって、高齢期の生活の質が向上する病気もいくつかあります。
ですので、セカンドセレクトでは「うちの猫は大丈夫かな?」とは思っていても、1年に1回ぐらいは一通りの検査をお勧め医しています。
今回のご自宅では・・・
とは言いつつも、老猫を動物病院に連れていくのにはかなり抵抗があると思います。
今回お伺いさせていただいた飼い主様もそのような心配をされていらっしゃいました。
もともとセカンドセレクトで定期的に検査をする前から、腎不全、甲状腺機能亢進症、膵炎と猫がかかりやすい病気を多発的に患っていました。
以前は動物病院になくなく連れて行ったり、往診を依頼していても獣医師一人での診察だったりと、飼い主様がうまく抑えることができず大変苦労したとおっしゃっていました。
セカンドセレクトではたいていの場合、獣医師は看護師と同行して往診を行いますので、動物を保定したり、無理な態勢をさせないように負担なく往診治療することが可能です。
今回の診察では全身的なスクリーニング検査、SDMAと言われる腎臓のモニタリング検査、膵特異的リパーゼなど、一般的な動物病院が行う検査と同じ項目を行っています。
検査結果は後日メールで一報を入れたのち、郵送で結果をお伝えする段取りになっています。
往診にかかる費用
セカンドセレクトでは練馬区東大泉から8㎞圏内であれば基本的に往診料はかかりません。
8㎞を具体的に言えば、都内であれば東方向は板橋区、南は池袋あたりまで、西はひばりが丘程度は往診料無料です。
埼玉県も戸田や西川口あたりまでは無料になります。
初診登録料は往診の場合は3000円、再診料は2000円です。
今回行ったような血液検査であれば、
全身スクリーニング検査:11000円
SDMA:3000円
猫膵特異的リパーゼ:7000円
となります。
その他、内服料金や注射料金などもそれほど高額ではないと思います。
例えば甲状腺機能亢進症の内服であれば、一般的な処方量でのご料金は3750円に消費税となります。
まとめ
老猫に医療行為を行う時に一番気を付けないといけないことは、負担をかけないこと、無理をして色々やろうとしないことです。
もちろん往診でご自宅で何かしらを行う際も、負担が0というわけではありません。
ただ多くの飼い主様からは、動物病院に連れていったあとは1日ぐったりしているのに、往診であればそれがないというご意見をよくお聞きするので、やはり負担はかなり少ないのであろうと思っています。
もしご自宅にいる高齢の猫の健康状態を知りたくなったら・・・お気兼ねなくいつでもご相談ください。