かなり前の時代から、犬や猫の口腔内管理の方法はあまり変わっていません。
正直な話、ペットの歯というのは、獣医学上それほど重要視されていないことは多いと思います。
悪くなった歯は抜歯するのが基本。
これが今でも獣医医療のスタンダードな考えです。
もちろん獣医師の中では、特に犬の口のなかで繁殖したある種の口内細菌が、人間にも感染し影響を及ぼすと危惧している先生もいますが、まだ一部にとどまっているのが実情です。
一方で飼い主様側からすると、ペットのデンタルケアはかなりご自身の生活と密着しています。
なぜなら、歯周病になったペットの口臭はかなり強いものがあり、一緒に生活するうえでもかなり問題が出てくるからです。
デンタルケアとしては人間と同様で頻回の歯磨きが有効なのですが、ほとんどのペットでは歯磨きをほとんど受け入れてくれず、ほとほと悩んでらっしゃる飼い主様も多くいらっしゃいます。
そういった飼い主様のために色々なサポートを行っています。
セカンドセレクトではもちろん、院内でのデンタルケアも積極的に行っていますが、今回の記事では往診での歯磨きを定期的に行っている犬の飼い主様のについてご紹介したいと思います。
自宅で歯磨きが出来ない場合の代替方法は?
ほとんどの飼い主様がご自宅での歯磨きには苦労されていると思います。
もっと簡単に、そして効果的な他の方法はないのだろうかとよくご相談を受けますが、申し訳ないのですがあまり効果的な方法はありません。
スプレーを歯に吹きかけて歯石を溶かすものや、デンタルガムといったものがしいて言えば代替方法となるのですが、残念ながらそれほど効果的ではありません・・・。
セカンドセレクトでのデンタルケア
基本的には人間のように毎食毎に歯磨きを行うのが最も有効なのですが、それが出来ないペットの歯には歯石がどんどん付着していきます。
セカンドセレクトでは歯磨きがご自宅であまりうまくできない飼い主様のために、月に一度の定期的な歯石の除去をお勧めしています。
今回お伺いさせていただいたご自宅では、15歳を超える高齢犬を飼育されており、月に1回の健康診断を兼ねてデンタルケアを行っています
高齢犬がゆえに通院の負担もあり、また移動手段も限られているため、定期的に往診で行っています。
セカンドセレクトでは無麻酔で超音波スケーラーを用いて、歯石除去を自宅で行うこともよくありますが、今回は定期にデンタルケアを行っているため、それほどの歯石は付着していないので、簡単な処置でも清潔な歯がかなり維持できます。
超音波スケーラーは犬自体が許容してくれないこともあり、しっかりと保定を行わないといけません。
そういった意味では、高齢犬はまめにデンタルケアを行い、処置にもあまり負担がかからないようにした方がいいと思います。
ちなみにセカンドセレクトでは超音波スケーラーを使用した歯石除去は3000円から10000円程度ですが、今回行っていたような簡単な歯石除去と歯磨きなら1000円で行えます。
セカンドセレクトから半径8㎞以内であれば往診料は特にかかりませんので、いつでもお気軽にご連絡ください。
まとめ
最近の研究では、犬の主要な口腔内細菌の中には人間に感染を起こし、まれに重大な疾患を引き起こすものもあるということが解ってきました。
一方で、獣医師にとっての臨床的な歯科学はまだまだ発展途上です。
今のところは、こういった口腔内細菌の繁殖を抑えるためには定期的なデンタルケアのみが唯一の方法となります。
もし飼っていらっしゃる犬の口の臭いに少し気になることがあれば・・・、お気軽にご連絡ください!