犬と違い、猫を飼い始める理由の中で、「保護をした」という理由の方は非常に多いのではないでしょうか。

時期にもよりますが、親猫とはぐれて一人でふらふらしている仔猫を見かけることは多く、そういった時にそっと手を差し伸べてあげることは、ひととして自然な行為かもしれません。

ただ、今の日本の社会では、こういった保護した動物への行政の援助も多くはなく、基本的には保護した方の責任で、こういった猫のケアをしていかねばなりません。

猫を保護した方の中には、初めて猫と接する方も多く、誰に相談したらいいのか途方に暮れて、動物病院に来院するケースは珍しくないケースです。

今回は、仔猫を保護して自宅に迎え入れる際、どのようなことが必要か、往診の獣医師としてご説明させていただきます。

まず身体検査

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仔猫を保護して一番最初に見ないといけないことは、性別、生まれたころのおおよその推定、栄養状態、けががないかどうかなど一般的なことは勿論見ていきます。

ただ、一番重要ことは、猫のウイルス性鼻気管炎という伝染病にかかっているかどうかをチェックすることです。

この病気は俗に言う「猫風邪」と言われるもので、鼻水、くしゃみ、結膜炎、目ヤニなどが主な症状です。

成猫にも感染しますが、あまり大した症状を出さない一方で、仔猫が感染をしている致死的になる場合もあり、この感染があるかどうか診察するのが重要です。

とは言いつつも、外見上から簡単に判断できるため、治療の必要性があればすぐに治療を開始できます。

治療は長期にわたることもあり、ご自宅で介護が必要なことも多く、自宅での環境も含め、往診ではしっかりとしたアドバイスをさせていただくことになると思います。

寄生虫の駆虫

自宅で保護するにあたり、他の重要な点は寄生虫を駆虫することです。

ここで言う寄生虫とはノミ、回虫、条虫と言った消化管の寄生虫です。

これらは仔猫の栄養状態を悪くするだけでなく、人にも感染を起こすため、自宅で猫を引き取った場合はこういった寄生虫の駆虫が必須となります。

見た目ではわからないケースも多いため、保護した初日に駆虫するのが理想だと思います。

駆虫薬は1回投与すればほぼ問題ないので、特に心配はいりません。

ウイルスの検査

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エイズ、白血病は母子感染が主な感染経路で、かつ潜伏期間が長く、治癒することはないウイルス性の疾患です。

このウイルスは、猫の三大性ウイルス疾患の中に含まれており、これが感染しているかどうかでこれからの付き合い方が変わってくる重要な要因です。

特にすでに先住猫がいるような状態では、もしかしたら保護し続けるのも不可能な場合もあるかもしれません。

血液検査で10分ほどで感染の有無がわかりますので、早急に検査を行ったほうがいいと思います。

まとめ

以上のことは、往診で行うことは可能であり、とくに往診ではご自宅での環境をチェックしつつ、これから猫を飼っていく上での適切なアドバイスが可能だと思います。

道端で仔猫を保護してしまったら、まずは往診の動物病院に相談してみてはどうでしょうか?

 

 

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