てんかんという病気は誰もが知っているのではないかと思います。

残念ながら、てんかんに絡んだ悲しい事故のニュースもたまに見かけます。

ペットの世界でも、てんかんは結構ありふれた病気であまり珍しい症状ではありません。

今回は、往診医としててんかんについてのご説明をしたいと思います。

てんかんとは

てんかんとは一般的には意識を失ったり、痙攣を起こす病気として知られています。

大脳の神経細胞に流れる電気的刺激が過剰に起こり、様々な症状を引き起こします。

横に寝た状態で手足を一定のリズムでクルクル回し始めたり、手足を硬直させガタガタと文字通り痙攣したり、ボーと意識があるのかどうなのかわからないような状態が続いたり、顔の筋肉の一部がぴくぴく動いたりなどが代表的な症状です。

てんかんの検査・治療法

獣医医療では、てんかんそのものを検査する方法はありません。

したがって、検査の方法は除去診断といって、何かほかの臓器などに根本的な問題があって2次的にてんかんの症状が出ているかどうかを調べるのが検査の方法となります。

血液検査、レントゲン、心電図がその検査法になります。

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脳の病変を診るのであれば、MRIを実施したいところなのですが、全身麻酔を必要とするため、MRIまで望まれる飼い主様は、それほど多くないというのが実情です。

治療に関しては、ある程度のガイドラインがあるのですが、治療しないケースの方が圧倒的に多いと思います。

なぜならてんかんの発作の大部分は、動物の健康を脅かすものではないからです。

またてんかんそのものを治す方法もなく、てんかんを予防する薬を毎日を飲ませないといけないため、いろいろなご負担がかかるというのもその理由です。

逆にどういう状態になったら治療を開始するかと言えば、てんかんの発作が月で2,3回以上起こるようになったというのが一つのラインだと思います。

てんかんの治療はてんかんの重積と言って、30分以上の終わらないような発作、痙攣をふせぐのが目的であり、ある一定以上の頻度のてんかん発作は、この重積発作を引き起こす可能性があるからです。

てんかんが起こったら・・・往診医としてのアドバイス

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まず慌てないことが一番です。

先ほども述べましたが、発作自体で命を落とすことはほぼありません。

逆に何かをしようとして刺激をさせるとさらに発作が止まりにくくなるので、けがをさせないように周りのものをどかして静観するべきです。

発作がない状態では治療は基本的にはする必要がありませんので、発作が落ち着いていれば動物病院に行く必要もありません。

発作が30分以上止まらないような重積の状態であれば対応が必要と思われますが、てんかんをおこしている動物を移動するのはかなり困難だと思います。

またストレスがかかるような環境はてんかんの症状をさらに強くする可能性があるので、極力往診を活用したほうがいいと思います。

てんかんの治療の定期的な検診も同様で、できるだけご自宅での環境下で行うことをお勧めします。

まとめ

てんかんのようないわば「激しい」症状は、飼い主様にとってもかなりストレスになると思います。

獣医師としての経験論として、飼い主様が過度にストレスを感じていたり、過剰な心配をしていると、飼っていらっしゃるペットの発作が不思議と出やすくなります。

できるだけ往診医として飼い主様の心配事が取り除けるように、ご協力したいと常々考えています。

juisi

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