動物病院ではよく緊急手術があります。

当然緊急手術なので、前もって手術予定がたっていないことがほとんどですが、そういった手術の中で最も動物病院で行われているのが帝王切開です。

もちろんある程度は予測はつくのですが、そのタイミングなどについては多くのお問い合わせがあります。

今回はその帝王切開についてご説明したいと思います。

まず犬や猫の妊娠、出産は?

ご存じの飼い主様も多いかもしれませんが、犬や猫の性周期は人間とは大きく異なります。

犬は季節繁殖動物と言い、春と秋にのみ年2回排卵が起こり、交配が可能になります。

また排卵された卵子は子宮内での生存期間が1週間程度と長いため、正確な交配時期を推測することが難しいことが多くあります。

ちなみに発情期に陰部からの出血は見られるのですが、月経による出血とは異なります。

また受胎しなかったメス犬はそのまま発情休止期に入り、犬によっては強い偽妊娠の兆候が見られることがあります。

一方で猫の場合は、交尾排卵動物と呼ばれ、明確な交配時期はなく、交配して初めて排卵が起こります。

また排卵には交尾による刺激が数回必要と言われており、同腹子でも父猫が異なる場合もあります。

犬、猫ともども妊娠期間は60日から65日程度とされていますが、種類によっても大きく異なるほか、人間と同様、個体によって日にちは数日ずれることはざらにあります。

この辺りが帝王切開を行うべきかどうか判断する際に、非常に迷うところになります。

帝王切開のタイミングは?

先に行ってしまうと、帝王切開を行わなければならないベストなタイミングは誰にもわかりません。

妊娠から出産までの期間は個体差が数日から1週間ほどあるため、正確な出産日を推測することは非常に困難です。

犬の場合は一般的には出産直前の動物は体温が35℃から36℃まで低下し、それが見られてから半日以内には出産が始まるとされています。

猫の場合には、出産前日あたりから食欲が絶廃になるため、こちらが出産日の予測になります。

犬の場合も猫の場合もこういった出産兆候が始まってから24時間程度で陣痛が始まりますが、1日たってもそのような出産行動に入らなければ帝王切開を検討する必要が出てきます。

また陣痛のようなそぶりがあっても胎児が出てこない場合どれくらい待てばいいのか?とよくご質問を受けるのですが、こちらに関しても個体差が大きいため正確な返答は困難です。

こちらも一般的な話にはなりますが、出産行動が始まって12時間以上たっても1頭目が出てこなければ、帝王切開を検討するタイミングになります。

また1頭目は無事に出産されても、2頭目が速やかに出産されない場合もよくあり、3時間以上も間が開くようであればやはり帝王切開を検討する形になります。

まれにあるのですのですが、激しい陣痛が続いても出産されないケースは早めに対応した方がいいとされています。

いずれにしてもこれらのタイミングは絶対ではなく、あくまでも目安になるので、最終的な判断は常に相談しながらという形になります。

帝王切開は簡単?

帝王切開は術式としては簡単なのですが、通常の手術とは異なることが多くあります。

一番の違う点は、とにかく可能な限り胎児が取り出されるまでの時間を短縮し、麻酔が胎児に与える影響を最小にするところです。

場合によっては通常よりも浅い麻酔で手術を行うこともあり、ある程度の熟練度は必要だと思います。

また取り出された胎児がいつ目覚めるかどうかは誰もわかないので、10分~1時間程度、蘇生に時間がかかっても、その後順調に発育していくこともあるため、蘇生処置をいつ終わりにするかも判断が非常に難しいと思います。

まとめ

セカンドセレクトでも帝王切開はご対応しており、小型犬であれば全体的なご費用は10万円程度になります。

ただ自然に分娩するのが一番リスクが低いので、ぎりぎりまで帝王切開は行わないようにお勧めしています。

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