春先になり暖かくなると出てくる病気は色々あります。

この時期に多くなる疾患の代表と言えば、皮膚の炎症やかゆみなどです。

犬種により発生頻度は異なりますが、シーズや柴犬、ゴールデンレトリバーなどの定番犬種から、シュナウザーやフレンチブルドッグなどの最近の人気犬種まで、ほぼ全犬種で何らかの皮膚病は起こります。

今回はそんな皮膚病についてのご説明をさせて頂きたいと思います。

皮膚病の原因は?

皮膚病の原因は様々です。

圧倒的に多いのがアレルギー性の皮膚炎で、通常の皮膚炎の大多数を占めると思います。

アレルギー性皮膚炎は獣医師を悩ます疾患の一つで、季節性や突発的に起こるものあれば、慢性的に常に炎症を起こすタイプのものもあります。

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その他、ノミやダニによる皮膚炎やホルモン異常、栄養性など色々な原因があるのですが、極論をいえば、どんな病気にかかっても、最終的には最も体の外側の皮膚には何らかの影響が出てくると思います。

ですので個人的な意見で言えば、色々検査をしても原因を特定できない場合も多く、また複合的な要因もあるので、もやもやした診察になることもよくあります。

治療法について

よほどのことがない限りは根治治療はないと思っていたほうがいいと思います。

ダニやノミなど外的要因が原因であればそれを除去できれば皮膚炎はおのずと治っていきますが、ほとんどの場合は体質によるものが多く、体質が改善されなければ継続的に治療は続いていきます。

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よく使用される薬としては、抗生剤や抗真菌剤などの抗菌剤や、抗ヒスタミンなどを使用していきます。

かゆみがひどい場合にはステロイドを使用します。

これらの治療は昔からほぼ変わらない治療で、よほどのことがない限りは病院によって大幅に異なることはありません。

何度も書くようですが、体質そのものを変える治療ではなく、対症療法といって目の前にある症状を抑えるのみの治療となります。

したがって薬を使用している間はいいが、使用しなくなるとまた症状が再発するというのを繰り返します。

ただ問題となってくるのは抗菌剤もそうなのですが、特にステロイド系の薬は長期使用により体に影響が大きく出ます。

かゆみや炎症を取る即効性、効果はともに抜群に優れているのですが、体のすべての臓器に作用しやすく、できる限り使用は最小限にとどめておくのが理想です。

したがって、皮膚病の治療の根本は、かなり要約するとどれだけステロイドの量を減らせられるかというのが治療の大きな幹になります。

分子標的薬とは?

最近になって、ステロイドの代わりになる薬が出始めました。

分子標的薬というのは、それぞれの細胞にはその細胞特有の分子があるのですが、平たく言えば、そこを標的(分子)として、そこにのみに作用するため、その影響がかなり限局される薬です。

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分子標的薬はその標的によって、皮膚科領域だけでなく、抗がん剤などの代用として使用されることも多く、新しい治療法として少し前から注目されています。

ステロイドとほぼ同等の赤みやかゆみを抑える効果があるのですが、痒いという反応だけを標的とする薬のため、長期に使用しても副作用がほとんどありません。

現段階では皮膚病の新しい治療薬として定着しつつありますが、やはり根本の治療とはならないため、根治にはいたりません。

まとめ

ここまで書いたことは決して目新しいことではありません。

多少新しい薬が出てきたとは言っても、皮膚病との付き合い方は大幅には変わりません。

あくまでも長期的に、下手をしたら生涯付き合っていかなければならないため、通院の負担などを考えると往診を利用したほうがいいかもしれません。

皮膚科領域での治療であれば、往診でも通常の治療が可能です。

通院が長期的になり、少し犬もストレスを感じているかな?と思ったら往診という手も一つ手段に入れておいた方がいいのではないでしょうか?

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