ペットを飼う上でほぼ毎日行うお世話と言えば、食事の世話とトイレの片づけだと思います。

食事の量を確認したり、尿や便の状態を確認することは、ペットの健康を見ていくためにも必要なことです。

特に便の調子は、肉食動物である犬や猫にとって割と重要なものだと思います。

便の硬さや色などの変化で気になることがあるようであれば、お気兼ねなくご相談していただければと思っています。

そんな便に関してのご相談ごとでもよくあるのが、「便に血がついているのだけど、これって病気?」というご質問をよく受けます。

ただでさえ出血を見たときにはハッとすることが多いもの。

それが便に付着していると色々な病気を想像すると思います。

今回はペットの便に血が混じっていたら?ということをテーマにご説明したいと思います。

便はいつも通りだけど鮮やかな血が付いている

若い個体や猫に多いのですが、排便時に肛門の近辺の粘膜から出血することはよくあります。

きれ痔のようなもので、特に治療せずに落ち着きますが、繰り返し起こったり、数日続くこともあるのですが特に治療は必要ありません。

あまりにも気になるようであれば、食事の内容を改善することで出血が落ち着くこともあります。

また、腸内環境を改善するサプリメントもありますので、そういったものでご対応して頂くといいと思います。

便はいつもより軟らかく、鮮やかな血が付着している

大腸炎と呼ばれるもので、腸炎が腸全体に起こっていることも多いのですが、1,2回食事の量を少なくしたり、安静にしていると数日で回復するケースが多いと思います。

数日様子見ても改善なければ、整腸剤などを服用すれば落ち着くことがほとんどです。

完全な下痢便に鮮やかな血が付着している

大腸炎がさらに悪化したケースです。

動物は頻回に排便をすることも多く、自然に治癒することはあまりないため、何かしらの治療が必要となることが多いと思います。

夏のような暑い時期には脱水を引き起こすこともあるため、整腸剤に加え、皮下補液などの方法をとって補水を促す必要があると思います。

チョコレート色の下痢便

タール状便とも呼ばれ、腸の上部である十二指腸などの小腸から出血が混じることで起こります。

こういった場合、動物は食欲も低下し、嘔吐なども合わせて起こっていることも多く、できるだけ早めに受診する必要があると思います。

また、病巣が胃腸だけでなく膵臓や肝臓の方へ広がっていることもあるため、場合によっては静脈点滴などが必要になるケースもあります。

また根本的な基礎疾患が腸粘膜に存在していることも多く、全身的な精密検査を行う必要もあると思います。

排便時にいきんでいる様子。出てきた便に血液が付着した。

猫の場合はほとんどの場合、便秘によるものです。

特に肥満気味だったり、高齢だったりすると便が非常に硬くなり、便秘の症状はさらに強くなります。

以前は下剤などを使用していましたが、最近は食事療法でかなり改善することが出来ます。

それでもあまり改善がない場合は、摘便や浣腸などの処置を合わせて行う必要があります。

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一方で犬の場合は深刻です。

会陰ヘルニアや腫瘍、前立腺疾患などが潜んでいるケースもあるため、より慎重な対応が必要です。

外科的な処置が必要な場合がほとんどなので、早めに受診されるといいと思います。

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まとめ

緊急的に病院に連れていかないといけないかどうかは、便の状態だけでなく、食欲不振や嘔吐が併発しているかどうかです。

一方で、症状も軽く、病院に連れていく負担も心配ということであれば往診でのご利用も検討して下さい。

大腸炎の治療までであれば往診の治療でも問題はありませんし、また猫の便秘も対応することが出来ます。

状態が悪い、超高齢などの理由で動かせない、飼い主様が移動できないなどの理由がある場合でもご対応は可能ですので、いつでもご連絡下さい。

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