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2016-06-09

今の日本で犬を診ることができない動物病院というのはかなり限られていると思います。

猫専門とかエキゾチック専門などうたっていることがない限り、犬の診察が断られることはないでしょう。

ただ、飼い主様の中には、「本当にうちの犬、診ることができるのかしら?」と心配になって問い合わせてくる方もいらっしゃいます。

たいていの方は何らかの犬側の理由で連れて行けない、もしくは診察困難になることを心配されていることがほとんどです。

往診医としては、そう犬だからこそ、往診で診てみるのはどうでしょうと提案したいと思います。

今回はよくある「うちの犬こんな感じなんですが診てくれますか?」という質問にお答えしたいと思います。

攻撃的な犬

よくある話なのですが、飼い主様の手にも負えないほど、噛みついてくる犬もいます。

そういった犬でも、動物病院に連れてきてしまうと、あまりにも緊張するため、固まってしまって、かえって処置がしやすいという犬も多くいます。

一方で、往診の場合はご自宅で診察するので、その元来持っている性格そのものが出ますから、やんちゃな犬はやんちゃな状態で診察をすることになります。

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結論から言えば、中型犬程度までであれば、どんなにやんちゃな犬でも、テクニック次第で何とでもなりますので、心配しないでください。

問題は大型犬以上の犬です。

エリザベスカラーもしくは口輪を装着することが可能であれば、基本的には問題はないのですが、それすら無理な場合は、遠目からの視診のみで治療を行う形になります。

以前どうしても直接触って診察しないといけないような病気を抱えた犬がいたのですが、体重が40㎏以上あり、どうにもこうにも抑えることができませんでした。

結果として、外のガードレールにリードごとぐるぐるに結びつけて、鎮静剤を使用した上で診察したこともあります。

特殊な例ですが、大型犬以上の犬ではそういったこともありうると思ってください。

超大型犬

超大型犬とはおおよそ60㎏以上の犬を言うのですが、特に性格に難がなくても、ただ大きいというだけで、いろいろ治療が困難になってきます。

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基本的には診察は通常の犬と同じようにすることはできますが、同じ超大型犬でも犬種によって、血管などが非常に取りにくいケースもあるので、採血などが困難な場合もあります。

セントバナードやバセットハウンドなどがそれにあたります。

また、肥満が重度の場合も、採決が困難になる場合も多いので、特に十分な光源を確保できないようであれば、苦労することも多いと思います。

ご自宅のような診察用の光源のない状態では、しばしば問題になることもありますが、不可能だったということはないので心配はしないでください。

繊細な性格の犬

性格的にナイーブな犬にとって、往診は非常に適していると思います。

通常の動物病院では、連れて行くとストレスになるのを気にして、なかなか連れてこれないという飼い主様も多いのですが、往診であれば問題はないと思います。

特殊な犬種もしくは特殊な環境下にいる犬

基本的には通常の動物病院でも、往診でも変わらない対応になると思います。

本当に最近はめずらいしい犬種を飼っていらっしゃる方も多いので、犬種特有に出てくるような疾患を常に把握するのが、昔以上に必要です。

往診医と言っても獣医師ですので、経験や知識の幅には寄りますが、どんな犬種についても専門的な知識を有していますのでご安心ください。

mezurasiiinuまた出産を終えたばかりとか、ワクチンを接種できないとか、そういった何らかの特殊な状態の犬であればなおさら往診をお勧めしたいと思います。

まとめ

いろいろと書きましたが、犬の往診に関しては、ほぼ病院内で行う診察とかわらない水準で治療ができると思いますのでそれほど心配はしないでください。

往診を頼むとなると少しハードルは高いかもしれませんが、実際にはそれほどでもないので、いつ出もお気軽にお問い合わせください。

2016-06-07

飼い主の皆様は当然ご存知だとは思いますが、動物病院というのは自由診療であり、病院によって料金が異なるのが一般論です。

今回は一般的な動物病院と往診診療のお金の話をご説明したいと思います。

動物病院の料金の差とは?

動物病院も競争が激しい昨今、どこの動物病院も周辺の価格調査はしっかりしているため、1つ1つの項目の料金の差は昔ほどはありません。

したがって、動物病院による料金の差が出るところは、内服を処方するかどうかとか、検査を多くするのかとか、その処置や検査の数で決まってきます。

同じ疾患だったとしても、ある病院は内服だけ、またある病院は注射を行う、また別の病院では検査なども行う・・・。

飼い主様にとっては、同じ治るのであれば、内服だけで済んでしまうような動物病院がありがたいのかもしれません。

獣医師の中には、もし軽い治療で治らなかったら、検査をして初めてわかるような重大な疾患があったらなど考えてしまい、必要でない検査なども実施してしまうこともあります。

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こういった病院が、飼い主様の皆さまが言う「高い病院」となるのだと思います。

そのうえ、病気が治らなかった場合は、色々噂をされてしまう・・・飼い主様にとっては当然と言えば当然のことなのでしょうけれど、獣医師にとってはいつも頭を悩ませる問題となります。

往診の料金の差も動物病院と基本的に理由は同じ

まだ通常の動物病院ほど、価格競争にはなっていませんが、基本的により多くのサービスを受けようというのであれば、料金は当然高くなっていきます。

基本的な1つ1つの料金を照らし合わせてみれば、あまり通常の動物病院との料金の差はありません。

ただし、往診料が必然的にかかってきますので、同じ処置でも往診料分、料金は高くなると考えてください。

ちなみに、日本獣医師会が発表する、基本的な往診料は2232円となりますので参考にしてみてはどうでしょうか?

また、深夜診療の料金の平均はというと4513円となります。

時間帯にもよりけりでしょうけれど、夜遅くに往診にて救急で診療を行った場合、通常の診察料に平均7000円程度はかかると考えていただければと思います。

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ぼくの感覚では、都内であればさらに高額・・・おそらく平均の倍ぐらいの料金なのではないかなと思います。

クレジットカードや動物保険は?

クレジットはポータブルの装備を大抵は持っているので、カードでも問題がないところが多いと思います。

万が一のため、事前にクレジットカードが使用可能かどうかは必ず確認はしておいたほうがいいでしょう。

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動物保険については、通常の病院であれば窓口で清算できるタイプの保険でも対応は可能です。

ただし、オンライン決済になりますので、ネット環境によっては窓口清算できない場合もあります。

まとめ

もちろん命ですから、安ければいいというわけではありませんが、安いにこしたことはないのも人間の心情です。

ぼくも獣医師として思うのですが、確かに動物病院の料金はわかりにくいと思います。

ですので、通常の動物病院でも、往診の動物病院でも、まず積極的に料金は確認することが必要なことだと思います。

2016-06-04

往診で動物を診察するというのは、あまりスタンダードな動物病院のあり方ではないと思います。

もちろんそれは獣医師本人にとってもそうかもしれません。

それゆえ、往診だからこそでてくるデメリットもありますので、今回はそれについてご紹介させていただきます。

検査が出来ないこともある

往診はご自宅まで行って診察を行うので、設備という点では通常の動物病院に比べると圧倒的に弱い存在となります。

聴診、視診でも得られる情報はかなり多いので、ほとんどの症例ではそういった基本的な診察で対応は十分だと思います。

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ただし病状によっては、検査が必要な場合もありますので、そういった症例に関してはあまり適していない場合もあります。

具体的に言えば、レントゲン検査、エコー検査などの画像診断は大きな装備が必要なため、往診ではほぼ不可能です

その代わりに血液検査は普通の動物病院とほぼ変わらない項目が調べることが出きます。

ただし、簡易的な血液検査であればその場での測定も可能ですが、大抵は外注検査という形で依頼するため、結果がわかるまで時間がかかりますので緊急の対応にはやはり適していません。

心電図なのどの検査に関しては、設備を持っている往診医もいますので、事前に確認しおいた方がいいと思います。

尿検査や糞便検査は顕微鏡が必要となりますが、こういった機器に関しては往診医によりけりですので、事前に確認しておいたほうがいいでしょう。

手術ができない

すべての手術ができないというわけではありません。

https://www.secondselect.vet/1645

一般的な手術の場合は吸入麻酔を使用します。

吸入麻酔は呼吸を人工呼吸器につなげるため、大きな装置が必要です。

また、麻酔のモニターもより慎重に行う必要があるため、そのための機器も必要となります。

往診ではこのような設備を持ち運ぶことはできないため、そのような手術を必要とした場合は、通常の動物病院に行く必要があります。

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ご自宅に入らないといけない

往診はご自宅に伺うため、飼い主様のプライベート空間に入る必要があります。

あまり、ご自宅の様子を他人に見られたくない方は、ある程度の目隠しなどが必要だと思います。

緊急な対応ができないことがある

往診は基本的には予約制となっているうえ、往診のタイミングによっては、獣医師が遠方からやってくることもあります。

ですので、タイミングによってはすぐに診察を受けることができないこともあるので、緊急的な対応は、通常の動物病院に駆け込んだ方がいいでしょう。

動物が大人しくならない

ご自宅の様子と病院の中では、動物はまったく違った行動をとります。

時としてそれは診察にとって有利なこともあれば、不利なこともあります。

特に自分のテリトリー内では強気になる動物も多いため、ご自宅ではその動きを制御できないこともあります

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以前、ぼくが診させていただいた症例で、猫にワクチン接種を依頼され、往診に行ったのですが、猫を捕まえるのに2時間かかったことがあります。

病院ではものすごく大人しい猫だったので、少し後悔しました。

まとめ

何事にもメリット、デメリットがあります。

往診にも適している症例、適していない症例がありますので、そのあたりをきっちり使い分けしていただくことが必要だと思います。

どのようなものが往診に向いているのかは、このブログでもご紹介をさせていただいていますの、よろしければご参考になっていただければと思います。

2016-06-02

この記事をご覧になっている飼い主の皆様は、動物病院の「往診」ということに関して、どのようなイメージをお持ちでしょうか?

全ての物事にはもちろんメリットとデメリットがあります。

今回はペットを往診で診察する際のメリットについてご説明したいと思います。

動物の移動がない

これは往診で得られる最大のメリットではいでしょうか?

自分の動物を、動物病院に連れて行かなくてもいいので、まず移動のストレスがなくなります。

特に猫にとって移動のストレスは非常の大きいものであり、来院しただけで食欲が落ちたりすることもあります。

動物を連れてくる移動手段がない方は、獣医師が自宅まで診察しに来るので、車の手配などを考える必要がありません。

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また、昨今の温暖化により、特に真夏の昼間の温度は異常な高温になります。

日が落ちても、アスファルトの照り返しなどもあり、夜間でも外の気温はすぐに熱中症などを引き起こすレベルになります。

「動物を移動させたくない」とか「動物を連れて行くのがかわいそうだ」などの話をよく聞くので、動物を移動させることなく診察ができるというのは、非常にメリットがあることだと思います。

ストレスが抑えらた状態で診察ができる

動物病院の中は、動物たちにとって非日常的な環境です。

当たり前と言えば当たり前ですが・・・。

そのため、動物病院の中では普段と違う様子を見せることも多く、なかなか正確な状況が判断できないことも多くあります。

よくある話のなのですが、家でびっこを引いていたのに慌てて来院したのに、病院に来たらびっこをひかなくなったとか、家ではくしゃみなのか咳なのかよくわからないものしていて、獣医師に見せたいのにもかかわらず、病院では全くしないということがよくあります。

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非日常的な環境では、動物は自分の調子を隠すことを本能的に知っているので、可能な限り隠し通そうとします。

そういった、動物たちの名演技は、しばしば獣医師にとって非常に不都合なものになるため、自宅での通常下の問題点の観察は、病気を正しく判断する上では非常に役に立ちます。

これも自宅で診察ができる大きなメリットの一つです。

ほかの動物と出会うことがない

犬の鳴き声が嫌い、ほかの動物を見ると委縮してしまう、ほかの犬を見ると吠えるのをやめないなど、ほかの動物たちとの関係をうまく保てない繊細な仔たちにとって、自宅だけですべてが終わるというのは非常にいいことなのではと思います。

また、小さな仔犬や衰弱してきた老犬など、免疫力が低下している動物は、他の動物から伝染するような感染症にであう機会がないため、公衆衛生的なメリットも多くあります。

個人的には、まだワクチンを接種していない仔犬や猫の定期的な検診などは、ほかの個体と出会うわないにこしたことはないので、そういった動物たちの診察には、ぜひとも往診を利用されてはと思います。

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まとめ

その他にも、時間の都合がつけやすいとか、ペット禁止のマンションなので他の人に見られたくないなどの方にも往診は非常に適していると思います。

往診でペットを診察すること自体、聞きなれない分、ハードルが高そうですが、実際にはそういうことは全くないので、一度試してみてはいかがでしょうか。

2016-05-31

普通の動物病院とは?

皆さまは動物病院という言うと、どんなイメージをお持ちでしょうか?

よく、差別化を図るなんて言うことをニュースなどでよく聞きますが、動物病院の世界でも同じことが起こっています。

地域密着型の、従来通りの動物病院。

大きな敷地に、最新の設備を整えた総合動物病院。

小さいながらも、循環器や皮膚科に特化した専門病院。

手術を専門に行う動物病院などなど。

一口に動物病院と言っても、色々な病院があると思います。

ただどのような病院も1つだけ共通点があります。

それは動物病院にペットを連れて行かないといけないということです。

当然ながら、ペットは一人で動物病院に行くことはできません。

獣医師に症状を伝えるのも、治療の説明を受けるのも、薬を引き取るのも、お金を払うのも、すべて飼い主様が行うことになります。

当のペットは治療をされるだけ。

これが、世の中のすべての動物病院の基本的なお約束ごとです。

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飼い主様にとっての悩み

問題は、そのペットたちが病院に喜んで来るかと言えば、そうでないことの方が圧倒的に多く、多くの飼い主様を悩ませる種になります。

ぼくは20年近く都内の動物病院で勤務をしていますが、「連れて行きたいのに、車がないから連れて行けない」とか「一人では連れて行けない」とか「天気が悪いから行けない」など、のお問い合わせが多く来ます。

なにせ当のペットが協力的でないのですから、しょうがないですよね。

また、連れて行けたとしても、特に猫のような繊細な動物は、病院に連れて行くだけでも、大きなストレスを感じてしまうので、連れていけるのにもかかわらず、躊躇してしまう方もいらっしゃいます。

動物病院の往診

動物病院を選ぶ理由の1位は、評判や値段ではなく、実は近所だからというのが圧倒的に多く、いつの時代のアンケートでもダントツの理由となっています。

そんな、飼い主様やペットにお勧めしたいが、獣医師による往診です。

往診でペットを診察するメリットは多くあると思います。

また、飼い主様にとっても、自宅に来てくれるため、連れて行けないので診察が受けられないという事態は最低限避けることができます。

ただし今問題点としては、往診は日本ではあまりなじみのない動物病院の形式です。

もちろん休診時間中に往診を設けている動物病院もありますが、決して本格的に行っているわけでもなく、サービスの一環として行う程度にとどめているところも多くあります。

また、その病院のメインの獣医師が行うのではなく、場合によっては新人の獣医師が行うケースも多く、十分な満足な治療を行うことができないことができないケースもあります。

これらが動物病院の世界の中で、往診がメジャーにならない要因になるのではと考えています。

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セカンドセレクトの往診ブログ

このサイトでは、そんな動物病院の世界で良質な往診を受けられるように、ナビゲートするために開設しました。

もし、「往診」という言葉に、ちょっと興味がわいたのであれば、しばらくこのサイト内の記事を見ていただければと思います。

当たり障りのない話だけでなく、いち獣医師としての経験からの生の声も皆さまにご紹介できるのではと思っています。

もちろんたまに当往診病院「セカンド セレクト」の話題も入れてはありますが、多くの記事は一般的な往診や病気、もしくはシニアの犬猫の飼い主様へのアドバイスなどです。

お時間あるときに、ちょっとした記事として読んでいただけると幸いです。