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2018-03-31

どんな動物でも高齢になると自宅でのケアが必要になってきます。

「介護」というレベルまではいかないまでも、食事の内容を気を付けたり、けがをさせないように段差をなくしたりなどの工夫をされた飼い主様も多くいらっしゃると思います。

そしていよいよ食欲もなくなってくると、皮下補液と言ってリンゲル液やビタミン剤などを定期的に皮下注射する緩和療法を取り入れることもあります。

ただ従来の動物病院では皮下補液を行うため、老いた、状態の悪い動物を動物病院に連れてくる必要があり、その負担を心配される飼い主様も多くいらっしゃいました。

また、セカンドセレクトでは往診も行っていますが、実際のところ、定期的に行うにはややコストがかかるため、長期的なケアとしては難しいところもあります。

そういった現状を踏まえ、飼い主様の中には皮下補液を自宅で行う方も多くいらっしゃいます。

今回は実際にセカンドセレクトの往診診察の中で、自宅で猫に皮下補液を行っている飼い主様をお手伝いさせていただいている様子をご紹介しながら、全体的な流れなどご説明したいと思います。

皮下補液のメリットとは?

高齢の犬や猫が食欲がなくなってくると一番問題になるのが脱水です。

特に高齢猫で頻発する腎不全などは、重度の脱水を引き起こす疾患です。

こういった脱水に対しては、本来であれば経口から水分を補給するのが理想です。

しかし、体力が落ち、食欲が落ちた動物に水を飲ませることはかなり困難なため、皮下に水分を含んだ注射を行うことが代替の方法として行うことが推奨されています。

もちろん皮下補液をすることによって、腎不全のような疾患も含め、老齢性の疾患は根治的な治療とはならないのですが、本人の体調を整える意味では一定の効果が期待できます。

また静脈点滴のようにある程度の設備と監視が必要でないため、簡易的にできることも大きなメリットだと思います。

自宅で皮下補液を行うメリット

皮下補液はその処置自体は非常に簡易的に行うことが出来るので自宅で行うことができます。

自宅で行うことで、動物病院へ連れて行く必要がないため、移動のストレスや負担を軽減することが出来ます。

皮下補液を往診で依頼するメリット。定期的な皮下補液がペットに必要になったら。

実際にご自宅で皮下補液を行う際に、往診をご依頼されて行う飼い主様もいらっしゃいますが、ご自身で行う方もよくいらっしゃいます。

ご自身で行う最大のメリットとしては、コストが非常に抑えることが出来るというのが大きなメリットになります。

実際にセカンドセレクトに往診で皮下補液をご依頼された場合のご費用は、再診料2000円、皮下補液が3000円~4000円となります。

一方、セカンドセレクトで1週間分の皮下補液キットをご依頼された場合は、補液の種類にもよりますが、6000円~15000円程度になります。

1回の注射料金が1000円から2000円程度で済む計算になります。

皮下補液キットには、50㏄シリンジ、リンゲル液500㏄、注射針、皮下補液用のビタミン剤などが含まれています。

実際に今回処方させていただいている飼い主様は、猫が腎不全を起こしており、毎日120㏄の補液をご自身で行っています。

7日分の処方料として8200円がその医療コストになっています。

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実際にどれくらい皮下補液は必要なのか?

皮下補液の頻度、量などは当然その犬や猫の状況に合わせてかなりの違いがあります。

理想を言えば、ほとんどの場合は毎日行った方が状況は安定しますが、やりすぎもよくありません。

セカンドセレクトでは、1週間分の皮下補液キットをお届けする際に、ペットの状況やご自宅の状況を確認し相談することも可能ですので、不安がある飼い主様は往診とセットでご依頼いただければと思います。

皮下補液を行う際の注意点

皮下補液は生体に与える影響が極めて少ない方法であることには疑いはありませんが、まれに容量過多になり循環器に悪影響を起こす可能性はあります。

手足がむくんでいないかどうかなど皮下補液を行う前には確認はしておいた方がいいと思いますし、定期的に寝ている時の呼吸のや、体重は計測したほうがいいと思います。

急激な呼吸回数の増加、体重の増加は何らかの異変が起こっている可能性が高いので、皮下補液を継続する前にセカンドセレクトにご連絡ください。

自宅で皮下点滴を行うときに気をつけたい5つのこと【セカンドセレクトからのアドバイス】

うまく皮下補液が行なえない場合は・・・・

今はYOUTUBEなどで皮下補液の方法を伝える動画がたくさんありますが、ほとんどの飼い主様の意見としては、あんなに猫が大人しくしていないと言う飼い主様が多くいます。

たいていの場合、猫は嫌がってかなり動きますので2人一組で行う方がいいと思います。

肩口を後ろからしっかりつかむと猫はあまり動きませんし、前にジャンプしようとしても簡単に抑えることが出来ます。

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こういったご指導は、動物病院の中では猫は家と違った行動をすることが多く、やはりご自宅で行う方が飼い主様も参考になると思います。

セカンドセレクトではこういったご指導も行っていますので、ご自宅でご自身で皮下補液を考えている飼い主様がいらっしゃいましたら、お気兼ねなくご連絡下さい。

今回の飼い主様はいつもはご主人様と2人で注射を行うのですが、お仕事の都合で1人で補液を行うことになり、今回セカンドセレクトに注射の補助もご依頼されました。

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まとめ

飼い主様の第一印象としては、ご自宅での皮下補液を行うということに戸惑いや不安を感じることが多いと思います。

ただ食べることも飲むこともしなくなった動物の衰弱はかなり急速です。

ご自宅で、そしてご自身で皮下補液を行うという選択はベストな選択ではありませんが、それでも定期的に行うことで、穏やかに生活できる日が伸びることが多いと思うので、ぜひ一度ご相談ください。

2018-03-27

最近、デフレという言葉がよく聞かれるようになってひさしくなりました。

経済にとってはデフレというのはどうやらあまりよくないことのようですが、一消費者だけの観点から見ると、商品が安いことは悪い気はしません。

獣医師としてたまに思うのですが、こんなデフレの世の中であるのに、なぜペット用品はこんなに高いのだろうかと思います。

獣医師でもそんな感じなので、飼い主様にとってペット関連にかかる費用はかなり割高に映るのでは?と思います。

やすかろう、よかろうという時代ではないのですが、事前に価格をある程度調べて動物病院に行っても、結果として予想より高くなって、なんで?と思ったことなどはよくあるのではないでしょうか?

今回は動物病院の料金、特に高いと思われがちな往診を行っている獣医師が、動物病院で受診した時に思ったより高いなぁと飼い主様が感じる理由についてご説明したいと思います。

https://www.secondselect.vet/55

基本的に値段設定が高い

確かに言われてみればという感じなのですが、たとえば爪切り一つにしても500円程度かかるのが普通です。

ワクチンも混合ワクチンであれば3000~8000円ほどかかります。

正直の答えするのであれば、これらはもともとの薬剤の値段から考えると、かなり割高な料金かもしれません。

よくこういった料金の説明として、動物は医療保険がないからとよく言われていますが、冷静に考えるとそれを含めても少し高いかもと感じます。

そうはいっても自分も同じような料金体系で診療を行っているので、あまり大きな声では言えませんが・・・。

途中の説明がなかった

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医療というのは予定通りに行かないこともよくよくあることで、最初の計画では入っていなかった処置が追加で入ることも度々あるため、当初予定していたよりも診療費が高くなることはよくあります。

こういった処置に関して事前に説明がない、不足だった、もしくは説明はしたけれど意志疎通がとれていなかったなどがあった場合、クレームなどに発展します。

よくある例として、入院費用があげられます。

入院をしていた間の処置や検査については、その日その時の状況をみて獣医師が行なう内容を決定します。

処置や検査がこまごま増えると、一つ一つの料金はたいした金額ではなくても、結果として当初の値段より少しづつ増え、全体の料金としてはかなりの増額します。

これを防ぐためには、お互いの情報交換しかないので、お金のことは聞きづらいと思わずに、細かく飼い主様のほうから聞いていただいた方がいいと思います。

消費税が入っていた

現在は何か買い物をするたびに8%の消費税を支払うことになっています。

個人的な意見ですが、動物病院で獣医師が料金の提示をする時は、ほぼ消費税を入れていない額で説明をするので、実際に払う金額は消費税を含んだ額になります。

10000円の会計では700円の税金を納めることになるのですが、20000円、30000円の会計になることは動物病院ではよくあることですし、10万円を超えることもあります。

こういった場合は消費税だけでも10000円前後になるので、事前に言われた額よりも高く感じてしまうのも無理はないと思います。

消費税は避けられる問題ではないので、言われた料金に加えて消費税ということを頭の中に入れておく方がいいと思います。

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そもそも高い高いという先入観

これはどうしようもないのですが、ペットにかかる費用はとても高いという先入観が、動物病院の診療費の適正価格を捻じ曲げる要因になることもあります。

先ほどもお話ししましたが、確かにフィラリアの薬やワクチンの料金などは、原価に比べると非常に割高かもしれませんが、正直な話、一般的な診療にしめる原価はかなり高いと思います。

よほどのことがない限りは「ぼったくり」の動物病院は今の時代、ほとんど淘汰されていると思っていただいて構いません。

また一般的な話ですが、最近では動物保険がかなり普及してきたとは言っても、まだまだ加入されている件数はあまり高くありません。

人間の医療費のほとんどは保険がひかれた料金になるため、ペットの医療費と比較するとさらに高く感じてしまうと思います。

こういったところが、動物病院は料金が高いというイメージなるのではと個人的には思います。

まとめ

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往診で行う診療では、こういった動物病院のイメージにプラスして往診料がさらにかかることが多くあります。

こういった割高感を完全に拭い去るのは不可能だとは思いますが、一度利用していただくとお値段相応かそれ以上のサービスを受けられることも多くあると思います。

実際のご費用を診察前に正確にお伝えするのは難しこともあるのですが、事前にかかる費用をしっかりと把握することが獣医師にとっても飼い主様にとってもまず大切ことだと思います。

お金の話は大切なことだと思いますから、多少気が引けても細かくご質問された方が結果としてよい関係を動物病院と築けるのではと思います。

2018-03-20

春先のこの時期は何かと変化が多い時期です。

お引っ越しなどでご自宅の環境が変わったとか、仕事や学校が変わったなど様々な変化があると思いますが、動物病院として多くみられる飼い主様の変化としては、新しい仔をご自宅に迎い入れる方がこの時期は特に増加します。

計画的に迎い入れた方や、衝動的にとか、引っ越ししたタイミングでなど、その理由はいろいろあると思いますが、今回はそういった新しいペットを迎い入れた時に、どのようなことに注意が必要かをご説明したいと思います。

来たばかりのペットは調子を崩しやすいもの

人間でもそうなのですが、環境の変化は体調の変化をよく引き起こします。

ましてや、まだまだ未熟な犬や猫はなおさら体調を崩しやすくなります。

仔犬や仔猫は好奇心が旺盛で、自宅に来て1日程度で動きが活発になり、色々なものに興味を持ち始めます。

ただ、体の準備はまだまだできていないので、必要以上に触れたり、また人間の生活のサイクルに合わせて生活させていると十分な睡眠がとれないため、最初の1週間はケージなどに入れて安静にしておいた方がいいと思います。

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仔犬であれば、咳や鼻水、もしくは下痢、仔猫であればくしゃみもしくは下痢が体調を崩した時にはよく見られます。

食欲が安定していればさほど問題になることはありませんが、食欲がなくなると一気に体調の悪化が見られます。

また食べているように見えても、体重の増加が見られないようであれば何らかの問題があります。

家に来て最初の1カ月は、できるだけまめに体重を測定することをお勧めします。

食欲がなくなった、もしくは体重が減少した際はすぐに獣医師と相談する方がいいと思います。

予防はしっかり行いましょう

ワクチン接種は迎い入れた新しい犬や猫には必須な予防となります。

特に仔犬や仔猫は免疫力が弱いため、空気感染を起こすようなタイプの伝染病にはすぐに感染します。

ワクチン接種はできれば自宅に来て1週間ほど安静にしておいたあとに接種するのが理想だと思います。

ちなみに初年度のワクチン接種回数ですが、獣医師やブリーダーによって意見がかなり分かれます。

個人的な意見ですが、もし初回のワクチンが生後2カ月以内に接種しているのであれば、初年度は3回接種したほうが理想だと思います。

逆に4カ月以上の仔犬や仔猫、成犬であれば接種回数は2回で十分です。

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また、たまにあるのですが、冬の時期に生後3カ月程度仔犬を迎い入れた場合、12月や1月であったとしてもフィラリアの予防薬を1回は飲ませた方がいいと思います。

生まれた時には8月なので蚊にさされ、フィラリアに感染する可能性が十分にあるので、初回の予防が翌年の5月や6月に開始しようとすると、感染したフィラリアがすでに成虫になってしまっているからです。

まとめ

体調を崩した時や、ワクチン接種もそうですが、まだ小さく免疫力が弱い個体を、色々な動物がいる病院に連れて行くのは、余計な負担や感染を起こす可能性があるので、往診の活用を積極的に検討していただいた方がいいと思います。

移動の負担やほかの動物との接触を考えなくていいからです。

【実際の往診風景】初年度のワクチン接種こそ往診でうけよう!セカンドセレクトからペットを飼い始めた飼い主様へ提案。

こういった場合に往診を依頼した時の料金は、さほど通常の動物病院に連れて行ったときとさほど変わりはないと思います。

もしこの記事を読んで、往診の動物病院にちょっと興味を持ったら・・・お気兼ねなくご相談して頂ければと思います。

2018-03-14

寒かった今年の冬も終わり、やっと暖かくなってきました。

花粉症がひどいぼくにとっては、春はあまり心地よいシーズンではないのですが、動物病院にとっては1年で1番忙しい時期になります。

飼い主様にとってもこの時期は、病気をしていなくても何かと予防やケアで動物病院に通わないといけない時期ではないでしょうか?

ただ、この時期に動物病院に行くと非常に混雑していて待ち時間が長く、必要以上に飼い主様もペットも疲れることも多いと思います。

今回はそんな春のシーズンだからこそ、往診動物病院を活用して欲しいと思い、往診でできる春先の診療のあれこれについてご紹介したいと思います。

一般的な検診

特に検査などをしなくても、熟練した獣医師であれば結構な確率で、なんらかの疾患を発見することが出来ると思います。

聴診、触診はなんでもないなと思っていた動物でも異常が見つかることも多いので、特に検査などを考えていなくても、最低限の身体検査は行ったほうがいいと思います。

体重測定

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多くの動物が冬の間は食欲が増す傾向があるので、春先に体重が増えていることもよくあります。

体重測定は別に往診動物病院でなくてもご自宅で簡単に計測できるのですが、なかなか億劫で測りそびれて至るすることもあるので、来たついでに測っておいた方がいいと思います。

体重の増加が見られるようであれば、食事のアドバイスなども行うことが出来ますし、健康面のバロメーターにもなると思うので、ぜひとも利用してみてください。

フィラリア予防

犬の飼い主様にはなじみのある言葉かもしれませんが、猫の飼い主様も知らない方がいらっしゃれば、念のため知っておいた方がいいと思います。

蚊が媒介する寄生虫で、最終的には犬や猫の心臓で成虫となり、様々な症状を引き起こします。

治療はとても大変なのですが、予防は月1回薬を投薬するだけなのでとても簡単です。

都内ではほぼ撲滅したような気配もありますが、念のため行っていたほうが安全かと思います。

ノミやダニの予防

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春先から初冬までノミやダニの予防はかなり重要だと思います。

特に散歩をよくするような犬にとっては必須の予防項目だと思います。

無論、室内のみで飼育されているような犬や猫であれば、予防の価値としては低くなると思いますが、これらの寄生虫は人にも害を及ぼしますので、予防していたほうが安全だと思います。

最近では先述のフィラリア薬と合剤になっていることも多いので、是非とも利用してみてはどうでしょうか?

ワクチン接種

犬にとって狂犬病ワクチンはこの時期では必須の接種になります。

接種に関しては法律で義務付けられているのですが、ややその存在意義には疑問を持たれることも多く、日本での接種率は半分以下であろうと言われています。

獣医師の意見としては、病気の予防というよりは規則として接種してくださいとしか言いようがないのですが、往診でも行うことが出来ますので、ぜひご利用してみてください。

https://www.secondselect.vet/1151

混合ワクチンもこの時期に接種する方も多いので、こちらも往診をご利用していただくといいと思いますが、残念ながら混合ワクチンと狂犬病ワクチンは同時に接種ができませんので気を付けてください。

血液検査をしてみよう!

春先に健康診断をお勧めしている動物病院は実際に多いとは思います。

主にフィラリアの検査と同時に血液検査を行ってはどうでしょうか?という提案が主たる理由だと思いますが、1年に1回は行った方が実際安心だと思います。

血液検査の内容は通常の動物病院とほぼ変わらないものを実施することが出来ますので、フィラリアやワクチンのご利用に合わせて実施していただくとより良いと思います。

まとめ

獣医師としてというよりは個人的な意見になりますが、春先のペットはとにかくお金がかかる!のは間違いがありません。

今回ご紹介したようなことを春先に一気に行ってしまうべきか、分割して行うべきかはそういった兼ね合いもあるとは思いますが、幸いなことに病気一つしないようなペットたちは、こういった機会がないと中々受診もしないもの。

この時期とても混雑をしている動物病院にいくのはより気が引けるものだと思いますので、是非とも往診の動物病院をご利用してみてはいかがでしょうか?

2018-03-08

ほとんどの飼い主の皆様が知ってらっしゃる通り、犬や猫には定期的にワクチン接種をする必要があります。

ワクチンを接種する理由は、免疫力をあげ、病気を予防することにあります。

獣医師として前々から心の中では疑問には思っていたのですが、ワクチンを接種すべき動物は通常免疫力が落ちているので、動物病院のようなそれこそ病気の巣窟のような場所に行かないといけないというのは、そもそも矛盾した話だと思います。

特に月齢が若く、初年度のワクチン接種を必要とする幼いペットは免疫力が「0」に近い状態なので、病院に連れていくのはそれなりのリスクがつきまとうことになると思います。

無論、往診の動物病院からの記事なので、偏った方向の話になるのかもしれませんが、今回は初めてのワクチン接種を往診で実際に行った飼い主様のご紹介をしたいと思います。

そもそも混合ワクチンは必要なの?

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犬の場合は法律で定められている狂犬病ワクチンを除けば、犬や猫の混合ワクチンは任意で行うものであり、飼い主様によっては接種をしないと決めている飼い主様もいらっしゃいます。

また、獣医師によっては1年に一回必ず必要という先生もいれば、3年日一度でいいというケースもあれば、必要ないという先生もいたりして、言うことはまちまちです。

一般論で言えば1年に1回接種しておいた方がいいというのがおおよその意見ですが、これは成犬に限ってです。

ワクチン未接種もしくはワクチンがしっかりと完了していない幼い犬や猫は、感染を容易に引き起こす他、症状も成犬に比べると極めて重篤に出るケースもあります。

ウイルスの種類によっては、都心の中にいても感染の機会のあるものもあるので、初年度はもれなく接種しておいた方がいいと思います。

往診でワクチン接種をするメリットとその流れ

今回お伺いさせていただいたお宅は、2週間前に自宅に来たチワワとプードルのmixの犬です。

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ワクチンの在庫はいつでも取り置きがあるので、基本的にはいつでもワクチン接種は可能です。

この仔は生後3カ月で1度目のワクチンはペットショップで済んでおり、今回は2回目の接種となります。

余談となりますが、ここ数年の犬や猫はかなり月齢が若いうちから販促されるため、1回目のワクチン接種が以前に比べかなり早い段階で接種しているケースが多くみられます。

したがって、いくつかのワクチンウイルスは有効に免疫を引き起こすことが出来ないこともあり、初年度は3回ワクチン接種を行うのが理想だと思います。

診察は、まず入念に全身を診察します。

ヘルニアなどの奇形はないかどうか、心臓など雑音はないかなどはチェックしますが、意外と耳ダニなどの寄生虫は販促前に見落としているケースもあるので、初診の仔ではよく見る必要があると思います。

大体の飼い主様は爪などが引っかかるのを気にして、爪切りなども一緒にご依頼されることが多いと思います。

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その後問題がなさそうであればワクチンを接種します。

ご料金は初診の仔であれば、登録料が2000円、5種混合ワクチンは5000円です。

通常の動物病院で接種する値段とあまり変わらないと思います。

往診診療のデメリットはないの?

ワクチン接種した後、ワクチンアレルギーが出るケースがあります。

顔が腫れるなどの急性症状から、吐き気、下痢などの遅発性の症状など色々あります。

こういった症状が出た場合は、飼い主様が可能であれば、接種した動物病院に戻ってすぐに処置をすることが出来ますが、往診ではタイミングによってはすぐに対応できないこともあります。

ただし、ワクチン誘発性の副作用は基本的には急ぎで対応する必要はないので、慌てず1晩様子をみて、それでも落ち着かなければ翌日にご連絡していただければよいと思います。

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まとめ

繰り返しになりますが、ワクチン接種を動物病院で行うというのは、逆に言えば免疫力の少ない動物に感染の機会を増やすということにもなり得るので、できれば隔離された施設で行うのが理想ですが、通常の動物病院ではほぼ無理だと思います。

そういった意味では、ご自宅でワクチン接種が行える往診診療はかなりのメリットを享受することができます。

また、若齢の犬猫だけでなく、同じく免疫弱者である高齢の動物のワクチン接種についても、いつでもご相談して頂ければと思います。

https://www.secondselect.vet/727

2018-03-02

今回は意外とよく聞かれる内容なのですが、結構答えにくいペットの花粉症についてです。

元来、花粉症とは病名ではなく、どちらかというと俗称のようなものです。

実際、ぼく自身も30年以上にわたり重度の花粉症を患っており、最初のころは花粉症という単語すらなかったため、いわゆる蓄膿症とかアレルギー性鼻炎と言われていたのが、いつのまにか花粉症という名前に変わっていました。

人間の花粉症の症状は非常に特徴的なのです。

一方で、犬や猫などのペットの場合はたして人間と同じなのかというと、個人的にはかなり異なると思います。

そもそも犬や猫に花粉症があるのかというと、スギやヒノキに対してのアレルギー反応はありますが、犬や猫には人間と同じような花粉症の症状はほとんどありません。

今回は自分の犬や猫に花粉症かもという症状、くしゃみや鼻水が出た場合のその原因やどうすればいいのかということを、往診医の立場からご説明したいと思います。

若齢の幼い犬の場合

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幼い犬の場合はその原因はもっぱら感染症だと思われます。

特に幼犬の場合は呼吸器系の感染症は極めて多く、気管支炎などを起こしているケースもよく見られ、細菌などによる2次感染、3次感染を伴うとくしゃみ鼻水も頻発します。

鼻汁は粘調性のある濁ったもので、ほとんどの場合こもったような咳を併発しています。

食欲も低下している場合は集中的な治療が必要です。

食欲が回復してくればおのずと改善するのですが、衰弱も激しいために治療は慎重に行うべきです。

ご自宅で様子をみて自然回復することはほぼないので、速やかに受診された方がいいと思います。

成犬のミニチュアダックスの場合

特にミニチュアダックスに多いのですが、マズルが長い犬種では前頭洞、副鼻腔といった頭蓋骨の空間が非常に大きく、蓄膿症をおこすケースが多いと思います。

とくにミニチュアダックスでは、自己免疫が絡んだ蓄膿症も多く、絶えず鼻水が出たり、喉の奥に鼻汁が入りこみ咳き込んだり、最悪の場合は肺炎などを引き起こすこともあります。

経験上、治療の効果がかなり出にくい症状で、治療を行えば改善はするものの根治に至らず、休薬するとまた鼻水が垂れることが多いと思います。

症状はまさしく花粉症のようなものなのですが、季節性はなく通年で起こります。

獣医師泣かせの病気の一つだと思います。

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パグやシーズーなどの短頭種の場合

短頭種の鼻水くしゃみは、基本的には構造的な問題が多いので、ひどくなければ基本的には様子をみてもらうことが多いと思います。

ただし、フレンチブルドッグの場合は鼻腔内腫瘍も多く、透明な鼻水に出血や混濁した鼻汁が出る場合は念のためCTとMRI検査を行った方がお勧めです。

ある程度の老犬の場合

老犬の鼻水の多くの原因は特に犬歯の歯根の化膿や炎症が原因であることが多いと思います。

根本的な解決は抜歯するしかありませんが、たいていの場合は全身麻酔を必要とします。

したがって老犬がゆえに抜歯ができないことも多いので、内服などでごまかしごまかし治療が進むことも多いと思います。

たいていの場合は薬に反応し良化を示すのですが、ミニチュアダックスの場合はそのマズルの長さから治療への反応は極めて悪いことが多く、デンタルケアを含めて積極的に抜歯を検討してもいいかもしれません。

自宅でできるペットの歯石除去!?往診専門動物病院セカンドセレクトなら無麻酔で歯石除去を行います!!

猫の場合

猫の場合は感染症が原因であることが多いと思います。

特にもともと保護猫などで幼いころにヘルペスウイルスに感染すると持続的に感染が成立するため、数年間無症状であったとしても突然くしゃみや鼻水が出てきます。

特徴的なのは結膜炎やまれに口内炎も併発することもあり、さらに発熱を併発した場合、元気や食欲が一気に低下するため、わりと厄介な症状だと思います。

たいていの場合は大事に至ることはありませんが、慢性的な鼻炎や結膜炎が後遺症として残るケースもあるので、症状が軽いうちからしっかりと治療を受けられるといいでしょう。

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もし眼球が左右で大きさが異なったら?

左右の目の大きさが違う、しゅん膜がでるなどの症状が伴った場合は鼻腔内の腫瘍の可能性も否定はできません。

年齢的、体力的に余裕がありそうであれば、CTとMRI検査を積極的に検討し、腫瘍の有無をはっきりさせておいた方がいいと思います。

まとめ

これらの症状のほとんどは往診でも対応ができます。

特に幼犬や老犬、猫の場合などは移動の負担などを考えるとかえって往診で受診された方が結果的には治癒も早いこともあると思います。

自宅のペットが花粉症?とおもったら・・・お気兼ねなくご相談して頂ければと思います。

2018-02-23

この記事を読んでていただいている飼い主様の中にも、ご自身でもデンタルケアをまめに心がけている方も多くいらっしゃると思います。

中には定期的に歯科医院に行って歯石除去を行っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

歯石除去は通常、超音波で歯の表面についた歯石を砕いて取るため、歯茎などにスケーラーの振動があたるとチクッとした痛みを感じることもあります。

犬や猫の場合も、人間と同じ超音波スケーラーを使用して歯石除去を行うのですが、このチクッとした感覚に我慢することが出来ないため、多くの獣医師が全身麻酔をかけて処置を行います。

ぼく自身も、全身麻酔下での歯石除去はよく行うのですが、それよりも多くご依頼されるのが無麻酔での歯石除去です。

セカンドセレクトでは往診にての歯石除去のご依頼を受けることも多く、自宅で歯石を定期的に除去することをお勧めしてます。

今回はそんな往診での歯石除去の風景をご紹介したいと思います。

https://www.secondselect.vet/398

歯石を取るメリットは?

犬や猫には虫歯という概念はありません。

なぜなら虫歯を引き起こすミュータントが存在しないからです。

ただ、口腔内雑菌による歯周病は多く、高齢の犬や猫の90%以上が歯周病を患っていると言われています。

歯石はこういった歯周病の温床となるため、定期的に除去していく必要があります。

またそれ以外にも、口臭が大分なくなるという利点もあります。

いくらかわいい家族でも、口の臭いはちょっと・・・という飼い主様も多くいらっしゃいます。

できれば歯石は可能な限り除去したほうが、お互いの生活の質がとても向上すると思います。

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麻酔を使用する、麻酔を使用しないでの歯石除去のメリット、デメリット

まず麻酔下での歯石除去は口腔内の隅々まで歯石を取れるほか、研磨剤を使用して歯を磨くことが出来ます。

また不要になった歯を抜歯することもできます。

ただし、全身麻酔のリスクが伴うため、あまり頻回に行うことはできません。

一方で無麻酔で行う歯石除去は、歯石は歯の裏側は盲目的に行うため完全ではありませんし、動物がスケーラーを許容するかどうかでも仕上がりが異なります。

とは言いつつも、皆さまが思っていらっしゃる以上に歯石はかなり除去することが可能だと思います。

また、麻酔をかけない分、頻回に行うことが出来るというのも大きなメリットだと思います。

セカンドセレクトではおおよそ3カ月に1回の歯石除去をお勧めしています。

特に高齢犬の場合はもともと歯周病を患っていることも多いので、口腔内疾患の治療の一環として、歯石除去を定期的に行っていただくといいと思います。

診察の流れや料金は?

まずご用意していただきたいものは、歯石を辞去する際に水で洗浄しながら行うので、バスタオルを1枚ほどお借りできると助かります。

また、家庭用電源のコンセントもお借りしたいと思います。

歯石除去は準備も含めて10分から20分程度で大体終わります。

やる前

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仕上がり

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やる前

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仕上がり

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ぼく自身もそうですが、保定する看護師もベテランなので、抜歯も割と無麻酔で行うことが多いです。

これを書くとかなりアピールしているように聞こえるかもしれませんが、ほとんどの飼い主様が「予想以上にきれいになった!」と言ってくださいます。

写真でご紹介させていただいた程度の歯石であれば、おおよそ4000円~5000円程度の料金になると思います。

そのあと、歯磨きのやり方をお教えして終了となりました。

まとめ

獣医師の一般的な概念として、動物の歯は不要になれば抜けばいいというのが一般的です。

確かに歯のあるなしで生活の質に変化が出ることは多くはないのですが、それでも健康な歯をできる限り残しておきたいものです。

この記事を読んでみて一度試してみようかな?と思った飼い主様がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。

2018-02-18

定期検診というのは年齢にかかわらず必要だと思いますが、ある程度年齢が重ねて来るとチェックしないといけない事項も色々増えてくると思います。

数ある検査の中でも有用性が高く、またほとんどの方が気になる検査としては血液検査が最も一般的な検査ではないでしょうか?

人間の話にはなりますが、最近ではスーパーやパチンコ店の前のイベントとしてワンコイン検診のようなことを行っていることもあります。

500円で血液検査がその場で簡易的に実施することができるため、より血液検査が身近になったものだと思います。

一方で動物の場合では検査をする場合は動物病院でというのが一般的ですが、実は一部の往診の動物病院でも割としっかりとした血液検査ができることが出来ます。

今回ご紹介したいのは、往診動物病院のセカンドセレクトでも同様に血液検査を行っており、とある飼い主様から血液検査のご依頼があったのでその様子をお伝えしたいと思っています。

記事を読んでご興味が出た方がもしいらっしゃいましたら、お気兼ねなくご相談ください。

ペットを動物病院でなく往診で健康診断を受けたい。何ができるの?

そもそも血液検査って必要?

獣医師の意見として言うのであれば、血液検査は健康面に何の不安がなかったとしても1年に1回は全身的なスクリーニング検査は行った方がいいと思います。

その時に症状が出ていなくても、将来的なリスクを予測することが可能なことがあるからです。

そういった検査で何らかの異常が見られた場合、もしくはすでに疾患を持ってしまった場合などは異常値の経過かを追うために1~3カ月に一度の検査は必要だと思います。

もちろん動物種、犬種や猫種、年齢によっても異なりますが、基本的には血液検査は定期的に行うべきだと思います。

計測できる項目、料金は?

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セカンドセレクトでは現在のところ、ご自宅で採取した血液を専門の検査機関に委託をしています。

とは言いつつも料金的にはそれほど通常の動物病院とほぼ同じような料金設定だと思います。

健康診断を兼ねたスクリーニング検査であれば6000円程度から行うことが出来ます。

調べられる内容も一般的な諸臓器の機能検査からホルモンの分泌量を計測する検査や、あまりご依頼される機会は多くないのですが、リウマチなどの特殊な免疫検査も測定することが出来ます。

実際の流れ

まずはご自宅にお伺いし採血をします。

ぼく自身、20年近く臨床現場で診察をしていますので、当然のごとく採血などは日常的なものなのですが、ご自宅では病院で行うよりも採血されるのを嫌がるケースも多くあります。

こういった場合採血する人間よりもむしろ保定する人間の方がよりスキルが必要とされるのですが、セカンドセレクトの動物看護師は10年以上のキャリアを持つベテランです。

たいていの犬や猫であればほぼ問題なく採血することが出来ます。

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採血した血液は遠心分離され血清もしくは血漿を検査場に送付する形になります。

通常の動物病院と異なるのは、こういった検査が院内機器を使用して検査しているわけではないので、結果が出てくるまで通常で3日から5日程お時間を頂いています。

したがって正直にお話しするのであれば、緊急的に結果が必要な場合にはあまり適さないと思いますので、そのあたりはうまく使い分けしていただけるといいと思います。

まとめ

今回のご依頼いただいた飼い主様の猫は、慢性的な疾患をかかえ、常に投薬を行っているような状況が数年続いています。

使用される薬もステロイドや抗がん剤に相当するものも含まれているので、定期的な血液検査が必要なのですが、体調も安定していないためご自宅での検査をご希望されました。

その他、一緒に定期的な皮下補液などもご自宅で行うこともできるので、猫のストレス、負担というものを考えるのであれば、動物病院に連れて同様の処置を行うよりはぐっと低減されると思います。

もしご自宅で飼われているペットに血液検査をしてみようかと考えてみた時、もしよろしければセカンドセレクトにご相談していただければ幸いです。

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2018-02-14

飼い始めたばかりの時には想像すらもできないのですが、飼い始めてからたった十数年で犬や猫は老いて衰えていきます。

老衰は病気ではなく自然な流れだと思うので、抗うことなく受け入れていくしかないのだとは思いますが、それでも何とかしたいと思うのが人の常です。

自分自身の年齢の衰えに対してもそうですが、より寿命の短い動物に対して、ほとんどの飼い主様が色々な努力をするのではないでしょうか。

最初のうちはサプリメントなどを使用していくことが多いと思いますが、いよいよ食欲もめっきりなくなり、寝たままになってしまうような時に取りえる選択肢の一つとして皮下補液という方法があります。

今回は往診でもよくご依頼のある皮下補液について、往診医としての立場からご説明をしたいと思います。

皮下補液とは?その効能

皮下補液とは皮膚の下に主に生理食塩水やリンゲル液を注射する方法です。

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人間の場合は皮下注射は薬剤の刺激が強いため、どちらかと言えば筋肉注射が一般的です。

犬や猫を代表とする動物の場合は、人間と違い皮下組織が非常に大きく、また皮膚自体にもゆとりがあるので、皮下注射が一般的です。

皮下注射の最大のメリットは、静脈注射や筋肉注射と異なり、体の中に入った薬剤が緩慢に吸収されるというところです。

したがって過度な変化がない分、体への負担も少なく、弱った個体に対しても安全に行うことが出来るというのが最大のメリットです。

往診で行うことのメリット

皮下補液は往診で依頼がある内容の中でも、最も多いものの一つだと思います。

皮下補液を必要とする動物のほとんどは、非常に弱っている個体も多く、通院の移動の負担が非常に大きいものとなります。

往診ではそういった負担がないため、動物へ強いるデメリットを最小限に抑えることもできます。

また、ご自宅での投薬や給餌のお世話なども一緒にお手伝いすることも可能ですので、そういった意味ではとても飼い主様のご負担も軽減するのでは?と思います。

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逆にデメリットは?

今まで往診医としてやってきた中で、往診による皮下補液のデメリットはそれほど感じたことはありません。

しいて言うのであれば、血液検査などの機器を使用した検査をその場で行うことができないため、体の内側の情報を正確に把握するのには時間がかかるところだと思います。

ただ、自宅での皮下補液を必要とする個体は、そういった検査も耐えうる状況ではないことも多く、温和に治療を進める方針で考えているのであれば、そこもそれほどの問題にはならないと思います。

まとめ

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ターミナルケア、緩和療法など色々な言い方があるかもしれませんが、皮下補液を定期的に行うことは高齢な動物や弱った個体のQOLをあげることが可能な治療だと思います。

それを延命治療だという飼い主様もいらっしゃるかもしれませんが、残された時間の中で皮下補液を定期的に行ったペットとそうでないペットの違いは歴然だと思います。

もし自分が飼っているペットが高齢になり、食欲がなくなったら・・・往診での皮下補液を一度検討してみてはいかがでしょうか?

2018-02-05

犬を含めた四つ足の動物が年をとると、たいていの場合は前肢よりは後肢の衰えの方が早く出ます。

よく相談を受けるのですが、できるだけ衰える筋量を補おうためにリハビリを自宅でおこなおうと努力する飼い主様も多くいらっしゃいます。

最近では動画サイトでも多くのリハビリ方があげられていますが、参考する際に大抵の場合一つの問題が・・・。

「真似してやってみても、全くうまくいかない!」という方は多くいらっしゃると思います。

特にバランスボールやディスクといったようなリハビリの器具を使用した場合は、その難易度は格段と上がります。

最初はやるぞと大きく意気込んではみても、あまりにも大変なので途中であきらめてしまう飼い主様も多くいらっしゃいます。

今回は往診医として、そんな飼い主様からのご相談を受けた際、いつもお教えしている誰でもできる簡単なリハビリ方法をご説明したいと思います。

大前提として・・・

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当たり前の話なのですが、基本的に犬は自分のリハビリには非協力的です。

後ろ足が立てなくても家の中であれば、不自由なく幸せに生きれるからです。

そして、たいていの場合は飼い主様のやる気に反比例してリハビリを嫌がるようになります。

老犬のリハビリは長期的になることがほとんどなので、飼い主様がストレスを感じながらリハビリを行うのはできるだけ避け、できないことは最初からやらないというのが1番のポイントです。

とにかく真剣にやりすぎないことをお勧めします。

体をなでてみよう!

体の表面にはリンパが流れています。

このリンパの流れに沿ってマッサージを行うのがリンパマッサージと言われるものです。

リンパマッサージ基本的に、頭からお尻に向けて、また足のつけ根からつま先に向けてマッサージを行います。

この時に強くマッサージせず、優しくなでるような感じで行うのがコツです。

色々なリハビリをやる前の準備としてリンパマッサージを取り入れるのがいいと思います。

詳しくやり方を知りたい方は下の記事を参照してください。

犬にマッサージをしてあげたい!でも実際どうするの?

ツボを押してみよう!

犬のツボってどこにあるのか?とよく聞かれます。

もちろん専門的な知識を持っていなければ難しい場所のツボもありますが、いくつかの場所は誰でも簡単にリハビリの一環として刺激することが出来ます。

一つは後ろ足の指と指の間にあります。

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写真の様に綿棒などを使ってぐっと刺激すると効果があります。

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また膝の裏にも後ろ足のリハビリになるツボがあるのでそこも刺激してあげるといいと思います。

また、肛門の周りはツボのゴールデン地帯と言われており、肛門周囲はどこを押してもツボが刺激されます。

犬が嫌がらなければ綿棒などで押してあげると、効果的だと思います。

犬座姿勢をとらせる

高齢犬は座るときに足を投げ出して座るような恰好をとりたがります。

見た目非常に楽そうなのですが、こういった座り方をしていると筋肉が衰えやすくなります。

特に足腰が立たなくなった犬は横向きで寝たきりになることが多く、筋肉衰えは急速に進みます。

足腰が弱っている高齢犬の歩行訓練は非常に難しく、また飼い主様も腰を痛めるケースが非常に多いと思います。

こういった場合には犬座姿勢と言って後ろ足を折り曲げ、伏せをさせるような態勢をとらせます。

犬座姿勢をとっていると、左右にバランスをとろうとして後ろ足を意識して動かすようになりますし、場合によっては何かのタイミングで腰をあげようとすることもあります。

こういった運動は後ろ足の筋肉を萎えさせないようにするのには有効な姿勢なので、立たせるのがなかなか大変な場合は,まず犬座姿勢をとらせるようにしましょう。

とにかく長時間たたせる

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立たせる時間をできる限り作るのも大切なリハビリとなります。

特にご飯を食べる時などは本人もある程度やる気が出ているので、できる限り起立させておくことがいいと思います。

長時間立つことが困難な場合はお腹の下にタオルを丸めたものや段ボールなどをいれて支えを作るといいと思います。

結局のところ、最終的に歩くか歩かないかは犬の意志次第です。

立たせた後には最初の一歩を踏み出せるように飼い主様が犬の気分をのせるしかないと思います。

まとめ

最初からなにもかも飼い主様おひとりでやろうとすると、うまくいかないことも多いと思います。

セカンドセレクトではこういったリハビリの指導を病院でも往診でもご指導しております。

また鍼治療などの補助治療も行うこともできます。

最近後ろ足がちょっとおぼつかないなぁと思ったら。往診をしている病院にお気兼ねなくご相談してみてはどうでしょうか?

2018-01-26

当たり前の話ですが、人間も犬も猫も平等に年をとっていきます。

年をとってくると、身体能力も衰え始め、また体の内面的な点でも機能が低下していくため、若い時以上に体のケアが必要となります。

それは人間だけでなく、犬も同様のことです。

ただ、自分の体ではないということもあり、高齢犬のどんなところを気をつければいいのかなどを、よくご相談される飼い主様もいらっしゃいます。

今回は高齢になった犬を自宅でケアする場合、どんなところに気をつければいいのかをご説明したいと思います。

食事の内容

よくご質問を頂くのですが、「いつごろからシニア用の食事に切り替えればいいのか?」とお悩みになる飼い主様も多くいらっしゃると思います。

まずいつからがシニアなのか?というところからですが、犬種ごとにも異なりますし、個体差があるため年齢で区切ることはできないと思います。

いつごろがシニアかと言えば、いつもぼく自身は飼い主様に「目の周りや口の周りに白い毛が目立つようになったらシニアと考えましょう。」とお伝えしています。

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ただし、超個人的な意見を言えば、それほど食事の変更はこだわらなくてもいいと思います。

もっと、極端な話をするのであれば、しっかりとした食欲があって体重の変動がないのであれば、成犬用の食事を継続して与えてもいいと思います。

もちろん一般的な意見では、シニアになったら、タンパク質の含有量を10%程度減らし、炭水化物をその分接種したほうがいいと言われています。

しかし、ぼく個人の経験では、実際にはその犬の活動量によっては栄養不足になることもあるので、何かしらの疾患がない限りは無理に栄養素を制限する必要はないと思います。

https://www.secondselect.vet/952

散歩を含めた運動など

人間と同様に、運動器のおとろえは筋肉よりも関節の方がはやく目立つようになり、それは意外と思った以上に若い年齢から現れます。

特に犬の場合はその動きや体の構造上、後ろ足のひざの関節に負担が多く出ることが多く、4,5歳を超えると膝の靭帯を損傷することがよくあります。

ただし、残念なことに犬自身の動こうとする意識はかなり高齢にならないと萎えることはなく、その動きを制御することはしばしば困難であることも多いと思います。

したがってまず、念頭においていただきたいのは、犬の行動を抑えるのではなく、散歩や運動の後は十分に休息をとらせるように心がけることをいつもお話しています。

小型犬などが後ろ足でぴょんぴょん跳ねて仕方がないと嘆く飼い主様もいらっしゃいますが、犬はそういうものなので過剰に心配しても仕方がないかなと個人的には思います。

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サプリメントは?

人間と同様、足りない栄養素をサプリメントで補充するのは必要だと思います。

特に宣伝しているわけではありませんが、ダイレクトに商品名を言えば、老犬用のサプリメントとしては「アンチノール」が抜群の効果を発揮します。

よくあるコンドロイチン、グルコサミン、ヒアルロン酸、コーラーゲンなどなどとは確実に一線を画する効能があると思います。

またちょっと値段は高いのですが、ビガープラスも効能が高く、使用していて違いがすぐに出るサプリメントだと思います。

ワクチン、フィラリアなどの予防薬は?

混合ワクチンに関しては、老犬でも接種したほうが基本的にはいいと思いますが、散歩にはもう行かず、ほかの犬と接触もないような飼育環境であれば接種する必要はありません。

狂犬病は賛否両論はありますが、法律で接種が義務付けられているので、問答無用で接種するしかありません。

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一方、フィラリアは積極的に予防を続けた方がいいと思います。

感染する機会は室内だけでの飼育だとしても「0」ではなく、それに対しての予防はリスクが「0」だからです。

病気の予防として

もちろん定期的な健康診断はしておいた方がいいと思います。

フィラリアの時期などを利用しての検診もお勧めします。

まとめ

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犬も人も高齢になると色々なところに気をはらわねばならなくなります。

こういったケアのお手伝いも、往診医相談して頂ければ、上記のことに加え自宅の環境なども直接ご相談することも可能だと思います。

通院の患わさもないので、一度ご検討していただいてはいかがでしょうか?

2018-01-18

正直な話、昔に比べると自宅で飼っている猫を外に出すことはほどんどありません。

ただ、自宅に来ている地域猫に餌を与えているとか、もともと飼っているわけではなく自宅に勝手に住み着いてしまったとか、家の外に出ることを覚えてしまってどうしようもないなどの理由があって、飼っている猫が外に出してしまっている飼い主様はまだ多くいらっしゃいます。

個人的には猫を外に出すのは、意図しない事故や感染を起こす可能性があるので、お勧めはしていません。

そのなかでも一番多い事故と言えば、猫同志のケンカによる咬傷が一番多いと思います。

帰ってきたら元気がない、数日様子を見ていたら、足が腫れていて膿んでいたなんて経験がある飼い主様もいらっしゃると思います。

今回はそんな猫の咬傷を往診医としてご説明したいと思います。

咬傷とは?

咬傷とはその名の通り、咬まれた傷のことです。

特に猫の牙は鋭く、傷は深部に到達するのですが、表層の皮膚はすぐに閉鎖してしまします。

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猫の口腔内には様々な雑菌が存在するため、咬まれた際に深部に雑菌が感染を起こし、膿瘍を引き起こします。

大抵は咬まれたところが熱を帯びて発熱し始めるので、食欲や元気、活動性は低下します。

膿瘍はまず皮下で形成され、拡大していきます。

外見上はあまりよくわからないのですが、患部は明らかに腫脹しだし、やがて皮膚に瘻孔を形成して、体表に多量の膿が出てきます。

排膿後は猫の食欲や元気も回復することがほとんどですが、排膿自体はなかなか止まらず、だらだらと続きます。

治療法は?

無論、患部の消毒が必須となります。

排膿している瘻孔は非常に小さい穴であることがほとんどなので、そこを中心に切開を入れることも少なくありません。

また見た目以上に皮下で形成された膿瘍は範囲が広い場合も多く、ときには鎮静剤が必要になるケースもあります。

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一度しっかりと消毒された患部から排膿することはほとんどありませんが、念のため抗生剤を数日使用します。

最悪の場合

咬傷は咬まれた場所によって、治癒経過が大きく異なります。

背部や臀部など皮膚自体も厚く、筋肉もしっかりあるようなところは意外と治りは早いと思います。

その一方で足先や尾などの皮膚が薄いところでは治癒経過が悪くなることも多く、皮膚の脱落が広範囲に起こり完治まで長い時間がかかることも多くあります。

また咬傷の中で一番深刻なのが、猫の牙が胸腔まで達してしまった場合です。

この場合、膿胸と言って胸の中で多量の膿が貯留することがあります

胸に感染を起こした猫は著しく呼吸器の症状が悪化し、舌の色も悪く、非常に危険な状態に陥ります。

こういった際には全身麻酔を使用し、胸腔内にドレーンを入れて排膿させますが、全身麻酔のリスクもあるため、より完治までの道のりは長く険しいものとなります。

予後について

咬傷による排膿は一度収まれば、壊死脱落した組織も速やかに回復していきます。

先ほどもお話した通り、外に猫を出さなければなるものではありませんので、できるだけ猫は室内だけで管理する方が無難です。

まとめ

こういった咬傷の怪我でも、往診の治療で十分対応は可能です。

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猫を病院に連れて行くのは大変な飼い主様や、自宅でそもそも猫が捕まらないような場合はかえって往診の方がいいケースもあると思います。

外に出ていく猫が何か元気がない、体が腫れているなどの症状が見られたら、往診の動物病院の方にお気兼ねなくご連絡ください。

2018-01-11

動物病院は人間の病院とは違い、ペットが一人でやってくることはありません。

往診専門の動物病院は、動物病院にペットを連れて行かなくてもよいという点では様々なメリットを受けることが出来ます。

一方で、往診専門の動物病院を開業していながらたまに経験することなのですが、ご自宅にお伺いし、診察させていただくときに、内心青ざめてしまうことがあります。

長年やっていると、どんなに「テンパった」状態でも表情に出さず、飼い主様とペットに対応することもできるようになりますが、冷や汗が止まらない経験は今でも忘れられません。

今回は往診を行っている獣医師として、通常の動物病院では深刻な問題にならないことでも、往診専門の動物病院ではちょっとのことでも問題になるようなことをお話したいと思います。

https://www.secondselect.vet/30

動物が捕まらない!!

まだ笑えるレベルなのですが、自宅にお伺いして診察しようとしても、動物が捕まらないということが稀にあります。

特に本気で逃げる猫を捕まえることはほぼ不可能なのですが、意外とウサギも捕まりません。

まさしく脱兎のごとくです。

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当然捕まらなければ診察もできないので、お伺いし問診だけとって終了となりました。

猫やウサギの往診の場合は、事前にキャリーなどに入れていただけるととても助かります。

電話で聞いていた話と違う

ある程度は仕方がないことなのですが、飼い主様から得らる情報は非常に正確な場合もあれば、全く正反対であることも多くあります。

往診による治療では、緊急的な症例に対しての治療の選択は限られてしまうため、事前にご説明していただいていた状況よりもかなり悪かった場合、可能な処置がかなり限定されてしまいます。

特に呼吸器に疾患をおこしている犬や猫などは、保定をしただけで意識を失うこともあるので、往診中に緊急処置が必要な場合に陥った場合、何もできないケースもあります。

逆に大人しくて全く動かないと言われていた犬や猫が、触れないぐらい興奮していることもあるため、往診医にとってはしばしば悩みの種になります。

処置中に体調を崩した

かなり最悪のケースなのですが、処置中に状態が悪化した場合、通常の動物病院であればすぐさま酸素吸入を行ったり、血管確保をして静脈点滴を行ったりすることが可能ですが、往診では不可能なため、状況がさらに悪化するケースもあります。

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もともと調子が悪い動物であれば、体をおさえたりする行為も最低限に気を使いながら行いますが、一見は元気があるように見える動物は、ある程度の力で押さえないといけないので、どの獣医師、看護師でも処置中に動物の状態が悪くなる可能性はあります。

残念ながら、ぼくの個人的な経験でも数例あります。

避けられないことはあるとは言いつつも、プロとして臨んでいるものなので言い訳の仕様もありませんでした。

誤診をしてしまった

検査という点では、往診専門の動物病院では通常の動物病院ほどは融通がきかないため、触診や聴診などの基本的な診療で病名を推測していきます。

もちろん、経験と誤診の確率は反比例だとは思いますが、それでも経験のないような症状や難解な症例であれば、検査をせず診断を下すことは非常に困難なときもあります。

基本的にはこういった誤診を避ける一つの方法は、往診では対応が難しい疾患なのかどうなのかを見極めることだと思いますが、それすらもできなかった場合には、病状が悪化し、事態がより深刻化する可能性もあります。

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診断を誤ってしまった時には速やかに、設備が整った病院に転院するのがよりよい選択だと思いますので、そういったケースでは、獣医師の方から真摯に申し出るべきだと思います。

かかりつけの先生と意見が割れてしまった

正直な話、これはたまにあるケースです。

特にある程度の病状が進行し、通院が負担になることを避けるため、往診を依頼されているような場合、獣医師によっては見解が異なることもあります。

ただ、個人的には見解が異なったからといっても、決してどちらかが誤ったことをしているということではないので、いわゆるセカンドオピニオンとして、取り入れてい頂けるといいと思います。

まとめ

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往診医だけではないと思いますが、特に往診治療中に予期せぬハプニングはできるだけ避けたいというのが本音です。

もちろん、今回の記事に書いているようなことは滅多に起こることではありませんが、個人的な経験としてあるので「0」ではありません。

そのうえでも、往診治療で得られる恩恵は、非常に大きいとは思うので、記事を読んでこれはどうなんだろうと言ったことがあれば、いつでもお問い合わせください。

2018-01-05

最近は猫ブームと言われているようですが、確かに猫の表情や行動には愛くるしいものがあります。

特に特徴的なのが大きな目に長いひげ。

猫の顔はいつ見ていても癒されます。

そんな猫の顔をふと見ると、目の上の毛が抜けていることに気づいたり、耳の根元に赤みがさしていたりすることがあります。

実際に猫は顔面周囲に皮膚病変を出すことが多く、強いかゆみをともなったり、鋭い爪で引掻いていしまって怪我をしてしまうようなこともあります。

一度こういった皮膚病変が出るとかなり長期的な治療が必要となることがおおく、しばしば飼い主様をなやませることになります。

今回はそんな猫の皮膚病について、原因やその対処法をご説明したいと思います。

そもそも原因は?

猫の顔周りにできる脱毛やかゆみの原因は大きく分けると3つあります。

一つめは最近では見かけなくなりましたが、蚊やダニなどの外部寄生虫によるものです。

たいていの場合、外に行く猫に多く発生し、顔周りだけでなく、耳の周囲、足先、各関節にガビガビとした皮膚炎を起こし、ひどいかゆみが伴います。

ただ、最近はほ外猫はほとんど見かけなくなったので、たいていの場合は保護した猫でしか診なくなりました。

猫の顔周りの脱毛で一番よく見かける原因は、アレルギー性のものであることが多いと思います。

アレルギー性の病変の場合、休薬のたびに症状が再発します。

また顔周り以外にも、内股から下腹部にかけて脱毛が見られることも多くあります。

アレルギー性の皮膚炎と同じような症状なのですが、真菌、いわゆるカビも原因としては大きな割合を占めます。

顔周りの見た目はあまり変わらないのですが、足先の指の股や、かかとなどにがさついた皮膚炎を起こすことが多く、比較的若齢の猫に多いと思います。

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治療法は?

基本的に蚊やダニが問題なのであればそれを駆虫すれば速やかに回復するのですが、アレルギー性の皮膚炎の場合は長期的な投薬が必要となります。

基本的にはステロイドを使用していくのですが、猫の場合はステロイドの副作用がほぼでないため、犬や人間よりも長期的な投薬計画がしやすいのが猫の利点です。

投薬は基本的に内服薬を用いて、ほぼ毎日投薬するのですが、問題点としては猫に毎日投薬するのは意外と困難な場合も多く、投薬が猫と飼い主様の非常に大きなストレスになることがあります。

また最近になって、犬用の新しい抗アレルギー製剤を猫にも用いる獣医師も増えてきました。

より副作用が少ないため、長期的な投薬にむいてはいるのですが、基本的には錠剤での投薬になりますので、投薬の困難さはより強くなると思います。

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真菌症の場合は、アレルギー性と同様に、抗真菌剤や抗生剤、場合によってはステロイド剤などを併用して投薬していきます。

アレルギー性の疾患と異なる点は、カビは動物の被毛で増殖するため、感染した個所を念入りに剃毛することが回復への近道となります。

またアレルギー性の皮膚炎よりも外用薬の効能が優れているため、剃毛後の消毒はかなりの効果を持っていると思います。

予防法はあるの?

残念ながら確固たる予防法はありませんが、アレルギー用の食事などを与えていると、症状の緩和が見られるケースもあります。

あとは、ひどくなる前に早めに治療を開始するのもいいと思います。

猫は一度気にしだすと、なかなか舐めたり、掻いたりすることをやめないため、ひどくなってからだとそれだけ投薬が必要な期間が伸びてしまうため、注意が必要です。

まとめ

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猫の顔周りの皮膚病は昔からある古典的な疾患です。

治療法も確立されているので、基本的には往診での治療も可能です。

猫を動物病院に連れて行くのを躊躇する飼い主様も多くいらっしゃるとは思いますが、猫の顔に湿疹などを見つけたら、一度往診の動物病院に相談してみてはいかがでしょうか?

2018-01-01

病気の予防で一番大切なことは日常の生活に気を使うことです。

日々の食生活や適度な運動、ストレスをため込まない、お酒、たばこなどの嗜好品を控え、睡眠をしっかりとる・・・これ以上の病気の予防はありません。

そのうえである程度代表的な感染症に対してワクチン接種を行うのが、医療的には推奨されています。

ひとであれば、インフルエンザのワクチンがその代表格になりますが、それ以外にも多くの種類のワクチンが存在します。

いっぽう犬や猫の場合、予防接種が存在する感染症は数種類に限られていますが、多くの飼い主様が定期的にワクチン接種を行っています。

通常、ワクチン接種と言えば、動物病院に犬や猫を連れて行って接種するのですが、困ったことに動物病院に来ている動物はみな健康体というわけではなく、特にワクチン接種前の仔犬や仔猫を連れて行くのは気が引けるという飼い主様も多くいらっしゃいます。

往診医としての意見だからというわけではありませんが、そんな飼い主様には往診でのワクチン接種をお勧めしています。

今回ご紹介するセカンドセレクトの往診風景は、仔猫のワクチン接種についての記事になります。

もしごワクチン接種を考えている飼い主様がいらっしゃいましたら、この記事を参考にして頂ければと思っています。

そもそもワクチン接種は必要なのか?

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ワクチン接種の必要性は本当にあるのかと聞かれて、すぐさま絶対に必要と答えられる獣医師は実は多くはないかもしれません。

当然、犬の狂犬病ワクチンの接種は法律上で義務ずけれているので有無を言わさず必要となります。

ただ、混合ワクチンの場合は犬と猫でその意義は大きく変わってきます。

犬の場合は、ほかの犬と接触する機会が多いため、実際に感染が過去にあったかどうかを調べる検査を行うと、症状は出ていなかったとしても、病原菌と接触したことを示唆する結果が割とよく出てきます。

したがって、犬の場合は混合ワクチン未接種のリスクは割と高いと思われるため、ワクチン接種は行った方がいいというのが獣医師としての一般論です。

ただ、一方で猫の場合はほとんどが室内飼いであり、ほかの猫との接触の機会も多くないため、病原菌と接触する機会はそれほど高くないとは思います。

ですので、飼い主様の中にはワクチンを接種していない方も多くいらっしゃいますし、実際に感染のリスクはそれほど高いものではないでしょう。

それでも感染のリスクは「0」ではありません。

ワクチン接種はそれこそ保険のようなものと同等な意義だと思いますので、万が一のリスクをご心配される飼い主様は接種したほうがいいと思います。

往診でのワクチン接種のメリット・デメリット

基本的には往診でワクチンを接種するのにデメリットはありません。

通院のストレスなどもなく、病気を持っている猫との接触もないなどの多くのメリットがあります。

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今回ご依頼いただいた飼い主様の仔猫は生後3~4カ月で2回目のワクチンでした。

1回目のワクチンもセカンドセレクトで往診を依頼していただいています。

特にワクチン接種が終わっていない仔猫を動物病院に連れて行くには、他の猫からの感染の可能性があるため、ご自宅でワクチン接種を受けるというのは、衛生面から考えても多くのメリットがあると思います。

その他にも往診で得られるメリットは数多くありますので、ワクチン接種であれば往診をぼくとしては強くお勧めしたいと思います。

https://www.secondselect.vet/28

ご料金など

ご料金はそれほど通常のワクチン接種かわりません。

猫の場合は3種が3000円、5種は5000円です。

ちなみに犬の場合は5種が5000円です。

往診料はかかりませんが、再診料が別途2000円かかります。

まとめ

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動物病院で往診と言えば、基本的には夜間で救急の対応か、老齢もしくは病状が進み通院が負担になるようなケースがほとんどです。

もちろんセカンドセレクトではそのような犬や猫の往診も行っていますが、こういったワクチンやお手入れなども往診を活用していただいている飼い主様も多くいらっしゃいます。

今回うかかがった子猫はワクチン接種の他、エイズ、白血病の検査、検便検査なども往診で行いました。

別に特別な状況でなければ往診を依頼できないということはなく、往診の動物病院が通常の動物病院と同じような動物病院だということが早く皆様にお知らせしたいので、この記事をよんで興味がわいた飼い主様がいらっしゃいましたら、いつでもお気軽にご連絡ください。