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2017-12-21

医療現場の中では安楽死、尊厳死の問題はいつでも非常に難しい問題の一つだと思います。

日本だけでなく、安楽死が法律上認められているような国でも、時折非常に取り扱いが難しい案件です。

特に人間でないペットの場合、その規定もあいまいなため、誰がどのように判断するかさえ手探りの状況が続いています。

往診医としても、この問題に出会うことは往診医療というその性質上、通常の動物病院よりもその割合は多いと感じています。

今回は「安楽死」を選択をする飼い主様が、実際のどのようになったらその時期だと思うのか、セカンドセレクトにご依頼があった例をお話したいと思います。

病状が重くかつ何らかの痛みや苦痛が目に見えてある時

もっともよくあるのがこのケースです。

コントロールが非常に困難なけいれん発作が断続的起こるとか、ある種の腫瘍で痛みが強く出ているため、苦し気な鳴き声を出しているとか、胸部に何らかの疾患を抱えるため、息苦しくみているのも忍びないなどその症状は様々です。

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往診での安楽死をご依頼される前には、ほとんどのケースでは抱えている病状に対しての診断が済み、飼い主様が病状の把握を正確にされています。

そのうえで治療をどこまでするかは、飼い主様によって若干の違いはありますが、客観的にみてもほ治療の効果に期待ができるような状況ではないことがほとんどです。

こういったケースでさえも、安楽死の線引きは非常に難しいのですが、安楽死が選択肢の一つに入ってくるのは仕方がないことだと個人的には思います。

動物は元気だが何らかの障害を残しているために介護するのが不可能になった時

これも往診に依頼がある方ではよく遭遇するケースです。

後肢が麻痺をしていて、排尿、排泄が滞っているとか、腫瘍があまりにも大きくなり自潰して、そのケアが非常に困難だというのが前提条件になっているうえで、飼い主様のご事情が絡んでくることが多いと思います。

飼い主様自体がご高齢になってしまい、ほかに里親に出すあてもなく、物理的に動物の介護をするのが困難だとか、介護ノイローゼになってしまって、飼い主様自体が病気になってしまうなど問題が同時によく発生しています。

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ご自宅にお伺いして共通して思うのは、飼い主様の動物に対するケアは非常に行き届いており、本当に苦渋の選択なのだろうというのが一目見てわかります。

こういったケースでも安楽死が選択の一つになってしまうことは非常に不幸なことだと思いますが、実際にある相談としては非常に高い割合を占めていると思います。

まったく病状の兆候はないが何らかの理由で自宅での飼育が困難になった時

往診に行くとよく思うのが、ご家庭の事情というのは10家族10色であり、抱えている問題も色々な事情が複雑に絡み合っているため、家族以外の人間が解決するのはほぼ不可能であることが多いのだということです。

実際にこのケースで安楽死をご相談するご家族の方々は、かなり特殊な状況下で動物を飼育されていることが多く、飼育していくことが困難な理由は必ずしも動物側だけにないことも多くあります。

またこのケースで悩まれいてる方は、かかりつけの獣医師もいるのですが、少し後ろめたさもあり、通常の動物病院にはご相談しづらいと思われている方も多くいらっしゃいます。

もちろん、鳴き声がうるさいとか、ただ単に気に食わないなどといった程度の理由ではなく、よくあるのが動物が非常に攻撃的なため、家族の誰かに直接的な被害が出ているというケースです。

また、行動療法、薬物療法などの色々な治療法はすでに実施して、里親などの検討もすでにしている方がご相談に来るため、よりその悩みは深刻化しており、修復するのが不可能であるのが容易に想像できます。

こういったケースはかなり慎重な判断がいる為、獣医師によって依頼を受けるかどうかは賛否両論かもしれません。

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まとめ

安楽死はいつでも難しい案件だと思います。

人間が動物の寿命を決めるというのは、1側面だけの倫理観で善悪を決めることが出来ないため、やはり多数の方にご相談するのがまずはいいのではないかと個人的には考えています。

この記事もそういった悩まれている飼い主様の一つのヒントになればと思っています。

2017-12-14

日本の冬によく起こる季節病と言えば、霜焼けだと思います。

指先が腫れあがり赤くかゆみが出てくる症状は、都会に住んでいる今の子供にはもう見られないのかもしれませんが、寒冷な気候下では体の末端の血流が悪くなり、炎症を引き起こすことで起こる疾患です。

犬には霜焼けという症状はありませんが、特に寒冷な季節に耳の先端の毛が抜けたり、ガビガビなかさぶたができたり、場合よっては出血し壊死を起こすケースもあります。

ミニチュアダックスやイタリアングレートハウンドなどでよく見られるこの症状は、耳の先端からの出血があった場合、なかなか出血が止まらないため、しばしば飼い主様を悩ませる症状となります。

今回はそんな耳の先端で起こる困った症状についてご説明したいと思います。

この病気の原因は?

この病気がなぜ起こるのか、実際にはよくわかっていません。

免疫が絡んでいるのではと言われてはいますが、はっきりとした素因はわかっておらず、確定診断をする方法が現在のところはありません。

結局のところは末端の血流が悪くなり、循環障害を起こし皮膚炎もしくは皮膚の脱落を起こしていきます。

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この病気は耳が広く、厚さのない犬に多発し、また症状が重篤な犬は足先にも同様な所見が起こるため、温度と体温が問題であろうと推測されています。

実際、寒冷凝集素症と言って、体温がある程度下がると血管内の赤血球が過剰に壊されてしまう病気を併発していることも多く、個人的にも体温がある程度下がると発生する血管炎と循環障害からおこると思っています。

ただし、実際にこの病気を起こした犬は夏場でも症状が発生しますし、保温をしっかり行っていても進行を止めることが出来ないので、体温と温度だけがかかわっているとは思えません。

耳の大きい犬種ならどの犬でも症状を出す可能性があるのですが、明らかに犬種によって発生率が異なるため、遺伝的な要因も大きく含まれていると思います。

【寒冷凝集素症】イタグレやダックスに多い病気。耳の辺縁に痂疲!出血!!壊死!?

治療法と予防法はあるの?

一般的な治療法は、患部にステロイドを含んだ軟膏を塗りこみよくマッサージしてもらうことが多いと思います。

また、内服としてステロイドや免疫抑制剤などを服用するケースもあります。

ですが、一度欠けてしまった犬の耳は再生することはありません。

基本的には進行を抑え、出血がない状況を維持するのが治療の目的となります。

また、最近ではコラーゲン療法もいい成績が出ているといわれています。

加水分解など特殊な加工をしたコラーゲンを摂取することにより、副作用なく病状を管理することが出来るようになったと報告されているため、ぼく個人としてはよく使用しています。

予防法などはないため、とにかくミニチュアダックスなどの好発犬種を飼われていたら、特に冬場などは耳の先端などたまに観察しておいた方がいいと思います。

先ほど書いた通り、耳は再生しませんので、早期発見、早期治療が一番の対応法だと思います。

まとめ

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メジャーな病気でありながら、診断方法も治療法もない病気は色々ありますが、この耳の病気もそういった病気の中の一つだと思います。

残念ながら画期的な方法はありませんが、少し心配な飼い主様がいらっしゃいましたら、往診でも十分に対応できる病気ではあるので、お気軽にご相談していただければと思います。

2017-12-11

健康とは失って初めてそのありがたみに気づくものだとよく言われますが、まさにその通りだと思います。

体というものは意外とバランスを保ってくれるもので、病気になっていても自覚症状はすぐに出ることは少ないため、調子を崩すのは人も動物もいつも突然です。

とくに動物の場合は自覚症状が出たとしても、それを人に訴えることは滅多にないので、発見はいつも遅れがちです。

特に腫瘍系の病気は、体の表面にできているものだとしても毛でおおわれているので、ある程度大きくならなければ気づくこともないでしょうし、ましてや体の内側であれば気づくすべはありません。

何か異変に気づき、動物病院に行って検査をすると癌が見つかる・・・特に高齢のペットを飼われている飼い主様であれば誰しも経験する可能性があると思います。

ペットが高齢な場合、治療の選択肢が若い個体よりも当然狭まれてしまうため、いったいどうすればいいのか悩まれてしまうこともあると思います。

今回は、予期もせず高齢なペットに癌が見つかった時の選択肢についてご説明したいと思います。

寿命と思って自宅で看とる

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経験上、高齢のペットを飼われているほとんどの飼い主様がこの選択肢をとると思います。

全く何もしない方もいれば、皮下補液を定期的に行い、できる限り体調の低下を防ごうとする飼い主様もいらっしゃいます。

個人的には、大体の飼い主様が皮下補液を週に1回から2回ほど行うケースが多いとは思いますが、ご自宅で毎日皮下補液を行う方もいらっしゃいます。

ぼく個人の意見としては、もし自宅で看取ろうと思うのであれば、負担にならないのであれば皮下補液は頻回行うことは大きなメリットがあると思います。

また、腫瘍の進行とともに色々な問題が出てくるので、それに伴う対症的な治療を行っていくことも多いと思います。

体表の腫瘍であれば褥瘡ができることもありますし、また肺に転移を起こしているケースでは胸水などが溜まることもあります。

これらの問題を飼い主様おひとりで解決させるのは非常に難しいと思います。

通院などの負担を考え、往診などを検討したほうがいいと思います。

無理な治療はしたくないが、原因だけははっきりとさせたいので確定診断はつけたい

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腫瘍の確定診断は場合によっては簡単でないこともあります。

腫瘍の診断には最終的には細胞の病理検査が必要です。

針生検と言って腫瘍に注射針をさして細胞を採取するのが最も一般的な方法ですが、体表にある場合は容易に採取できるのですが、胸腔内、腹腔内に腫瘍がある場合はエコーなどのガイド下で行います。

基本的には麻酔無しで行う検査のため、出血や発作、失神などのリスクがあり、時には致死的な状態に陥ることもなります。

また転移の状況などを調べるためにCT検査は人間の場合には一般的ですが、動物の場合にはしばしば全身麻酔が必要なため、これらにもリスクが伴います。

ただ、こういったリスクを乗り越え、確定診断がついた場合、飼っているペットが抱えている問題が完全に理解することが出来るため、同じ自宅で様子を看るであっても受け入れ方が全く違ってきます。

それ飼い主様にとって非常に大きなメリットになると思います。

積極的な治療を望む

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もともと犬や猫の寿命は人の寿命に比べると非常に短く、おなじ1年という時間でも価値観はかなり違ってきます。

高齢と言っても何歳から高齢になるのかは、飼い主様の価値観にもよりますし、動物の状況にもよりけりです。

したがって、10歳を超え、13歳、14歳、15歳でもできる限りの治療を行いたいと思う飼い主様もいらっしゃいます。

その場合は、上記の確定診断を行ってから、術前計画もしくは抗がん剤の計画を練った上で、慎重に進めることが望ましいと思われます。

ぼく自身の経験では積極的な治療を望まれる飼い主様はそれほど多くはありませんが、中にはやってよかったと実感できる治療経過が出ることもあるので、選択肢の一つにはなると思います。

いわゆる代替療法と言われる方法をとる

効能に関しては賛否両論はありますが、方法としては確立されているものも多く、一定の効果は期待が出来ます。

あまり副作用が出ないというのも大きな利点であり、高齢の動物でも取り入れやすい治療だとは思います。

専門的な用語にはなりますが、養子免疫やオゾン療法などは代表的な代替療法で、一つの治療の選択肢にあげる動物病院もあります。

まとめ

結局どういった治療法をとるかは、担当した獣医師の診療方針に大きく影響されるのだとは思います。

ただ、ぼく自身が思うのは、高齢のペットの場合、飼い主様と一緒に暮らしていた時間も長いので、できる限り飼い主様の心情を理解したうえでの治療の方向性の提示が望ましいと思います。

当然ですが、飼い主様ご自身で治療方針が選択できる方はほとんどいらっしゃらないので獣医師の言われるがままに進むこともあるからです。

読んでいただいた飼い主様に、今回の記事が少しでもお役に立てればと願っています。

2017-12-03

12月にも入り、師走と呼ばれる時期になりました。

日本固有の文化として師走の行事は色々ありますが、普段生活しているうえで12月の中で日本の文化を感じるのは本当の年末だけで、12月の大半はクリスマス気分ではないでしょうか?

セカンドセレクトでも、院内や駐車場にある木にクリスマス用のイルミネーションを施しました。

何となく雰囲気がそわそわしている中、家の中でもついつい食べ残したものをいつもは片づけるのだけど、つい片づけを忘れ、飼っている犬や猫に何かしら食べられてしまう事故というのは、この時期はよくある相談です。

今回はこの時期に得に多い誤食の事故ついて、その対応法をご説明いたします。

クリスマスケーキを食べられた!

日本でのクリスマスケーキの定番と言えば、生クリームとイチゴのショートケーキ様が定番です。

実際のところ、程度問題はあると思いますが、ペットが口にしても問題はありません。

ただし、乳製品に対して敏感な体質だったり、脂肪の消化がうまくいかなかったり、そもそも大量に食べられたな場合などは、消化不良を起こしやすく、軟便から下痢、嘔吐なども起こることもあります。

重篤になることは滅多にありませんが、食欲不振などが同時に起こるようであれば、治療を開始したほうがいいと思います。

また、チョコレートケーキも食べられた場合も対応法は同じです。

ご存知の飼い主様もいらっしゃるとは思いますが、チョコレートに含まれるテオブロミンという成分は犬や猫にとって有害で、大量に摂取すると昏睡に至ることもあります。

ですが、チョコレートによる中毒は非常に高容量のカカオを摂取しないと起こりません。

一般的な板チョコであれば、小型犬や猫で2㎏程度食べられると中毒を起こしますが、2㎏のチョコレートがある家って・・とは思います。

チョコレート中毒を心配される飼い主様も多くいらっしゃいますが、ケーキに入っている程度のカカオの量では中毒を起こしません。

ただし、カカオ99%など非常にカカオ含有量の多いチョコレートの場合は話が別です。

小型犬や猫であれば、板チョコ半分食べただけでも症状が出る可能性があるので注意が必要です。

クリスマスチキンを食べられた!

日本ではクリスマスの定番といえばチキンだと思います。

特にファーストフードのフライドチキンがよく好まれてクリスマスの時期には食べられます。

こういったフライドチキンは骨付きのものが多いのですが、鳥の骨は胃腸を傷つける恐れがあるので、犬や猫にが誤って食べた場合、緊急対応が必要と言われています。

ぼくの個人的な経験で言えば、鳥の骨はしばらくすると胃の中で溶けるので、対応する必要はほぼありません。

特にフライドチキンの骨は圧力窯で処理されていることも多く、非常に消化しやすくなっています。

念のためレントゲンを撮影し、しっかりと消化したことを確かめる程度でいいと思います

ただ、多量に香辛料が添加されているため、下痢を起こしたりすることもあります。

もし便がゆるくなるようであれば、その時に対応をしましょう。

クリスマスツリーの飾りを食べられた!

クリスマスツリーの飾りは非常に危険なものが多いと思います。

毒性は特にありませんが、小型犬から中型犬のサイズの腸を閉塞させるのには非常にちょうどよい大きさだからです。

胃内に残っているうちは特に症状が出ないので、食べられたことが発覚したらすぐに催吐処置もしくは内視鏡によって摘出するべきだと思います。

ただのみこんだ異物は内視鏡でなどでは意外と取り除くことが難しく、結局開腹しないと摘出できないことも多くあるので注意が必要です。

また胃から腸に移動し、腸閉そくを起こすような状況になると、犬の状態は極めて悪くなるので、緊急手術が必要となります。

一方で猫が食べた場合、その症状に気づくのは割と数日たってからの方が多いので、たいていの場合、飼い主様自身も気づけません。

結果として犬よりも重篤な状態で手術をすることも多々あります。

【腸内異物】犬や猫が何かを誤飲。若いペットが突然に嘔吐、食欲不振があったら要注意。

まとめ

その他、ピザだったり、お節料理の材料だったり、いろいろこの時期は「季節もの」の誤食がが多い時期です。

正月からペットの治療で迎えることがないように、いつも以上に気を付けた方がいいと思います。

2017-11-24

今や動物医療保険はほぼ全国どこの動物病院でも使えるようになりました。

動物の医療保険と一口に言っても、人間の医療保険の様に窓口清算できるものもあれば、損保ではなく共済という形で加入するものもあります。

昔に比べると様々なタイプがあるため、飼い主様にとっても選択の余地が増えたというものの半面、わかりにくく、意外と保険対象外だったのに後から気づくということもあります。

実際に動物病院でも、スタッフがすべての保険の規約を把握しているわけではなく、後日保険会社から、「この診療項目は対象外になりますので、飼い主様にご連絡をお願いします」という指摘が来ることもしばしばあります。

主流になっている動物保険は、インターネットを経由して保険の承認を取ることができるため、往診でも動物保険が通常通りに使える結果、同じような問題が発生します。

今回は特に往診で、少し紛らわしい保険の対象内、対象外の診療についてのお話をしたいと思います。

往診料、時間外料金

往診料、時間外料金は基本的に保険の対象外になります。

往診では往診料が発生しますから、その点を確認の上、ご利用されるのがいいと思います。

サプリメント、ペットフード

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サプリメント、ペットフードも基本的には保険適用外です。

ちなみに以前までは、ほとんどの処方食、サプリメントはネットで病院よりも安く購入できるものばかりでしたが、最近の獣医師用処方食はネットで販売されないようになってきました。

ネットで購入すれば安価に購入できますが、より改良された最新シリーズは購入できませんので、ネットで売られているものは、1世代前のものだと思っていてください。

漢方薬

動物医療保険では、漢方薬は基本的にすべてサプリメント扱いになります。

したがって保険保障の対象外になりますのでご注意ください。

医療物品

医療物品はかなりグレーゾーンです。

例えば、自宅で補液を行うためのシリンジポンプは保険の対象内となりますが、歯ブラシや櫛などのグルーミング用品は対象外になります。

ただし、こういったものでも医療的な目的に処方される場合は保険対象内になることもあります。

担当した獣医師のさじ加減という感じは否めませんが、人間の健康保険も同じような感じだと思います。

鍼、レーザー

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以前は対象外でしたが、基本的にはほとんどの保険で対象内となりました。

往診でもこれらの理化学療法を行うケースもよくあるため、積極的に保険を活用していただくといいと思います。

局所麻酔による手術

局所麻酔による手術は対象内になりますが、保険上では手術というよりは処置として取り扱われます。

したがってよくある手術枠内での保険の使用ではなく、一般的な診療範囲での保険適用となりますので、上限額が低く設定されており、すべてが保険でまかなうことが出来ません。

保険があるから大丈夫だと思っても、意外と自己負担額が多くなるケースもあるので、事前に確認をしておいた方がいいでしょう。

その他

免責事項になっているものは、やはり往診でも同様に保険の対象外になります。

また、先天的な疾患は対象外になるので、保険の規約を一度確認してみるといいと思います。

まとめ

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動物の医療保険は任意保険となります。

もちろん、病気をしないことにこした事はありませんが、獣医師の意見としては入っていたほうが総合的には得をする方の方が多いとは思います。

月額の保険料もその内容によりけりで異なりますが、最近は比較サイトなども多くあるので、一度チェックしてみてはどうでしょうか?

2017-11-14

一昔前に「芸能人は歯が命」というCMがテレビでやっていましたが、それは人間だけでなくペットも同じことだと思います。

獣医師の一般論としては、自宅の中で生きる犬や猫にとって歯は悪くなれば抜歯すればよいというのが通説です。

もともと犬や猫は肉食動物なので、菜食するときには咀嚼をするわけではなく、ほぼ丸のみです。

唯一獲物を捕らえ、肉を引きちぎるときには使用しますが、基本的にペットにはその必要がありません。

したがってほとんどの歯を抜歯したからと言っても、滅多のことでは健康状態に影響が出ることはないからです。

ただ、ほとんどの犬や猫はある程度の年齢になると歯周病になります。

特に犬の場合は食欲などに影響することはあまりないのですが、非常に強い臭いを発するため、一緒に生活する上ではかなりの問題になります。

今回はそんな歯周病が進んでしまったトイプードルの往診の様子をご説明したいと思います。

ご自宅でなかなかできないデンタルケア。往診医と一緒に頑張ってみませんか?。

歯周病が進んでも本当に問題はないのか?

ペットの犬猫には歯は不要と書きましたが、もちろん全く何もしなくてもいいというわけではありません。

歯周病がある歯をそのままにしておくと、歯の根が感染を起こしはじめ膿瘍を形成します。

下あごや目の下のあたりの頬の部分に膿がたまり、歯根膿瘍という病気に発展したり、慢性的な鼻炎を引き起こすこともあります。

また、よくあるのです歯がぐらつき根っこから曲がってしまって口が閉まりずらくなり、食事がとることが出来なくなります。

こういった症例では、抜歯が必要なのですが、基本的には全身麻酔が必要になるため、しばしば高齢の犬や猫では処置自体が無理なこともあります。

ですので、臭いだけの問題だけでなく、できるだけ歯のケアをしておかないといけません。

「セカンド・セレクト」のデンタルケア

「セカンド・セレクト」では、通常のブラッシングだけでなく、超音波スケーラーも常時携帯しています。

したがって、ご自宅でもかなり本格的に歯石を除去することが可能です。

通常の歯石除去は麻酔をかけて行うのですが、基本的に動物の保定がしっかりしていれば、無麻酔でほぼ歯石を取ることは可能です。

「セカンド・セレクト」は主に動物を保定する看護師も熟練したスタッフなので、基本的には無麻酔で歯石を取ります。

ただし、かなり活発な中型犬以上の犬と猫は保定するのが時には難しいので、超音波スケーラーが使用できないこともあります。

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今回の往診では・・

今回往診させていただいたお宅の犬は、小型犬なのですが重度の気管虚脱を患っていました。

飼い主様のお話では、口臭がかなりひどくなったということと、歯がカチカチなるとのことでした。

少し強めに抑えると、舌の色が変わるほどの発咳が出るため慎重に保定を行い、歯石除去も2度に分けで行いました。

また動揺している歯もあったので、同時に抜歯もしていました。

こういった歯科処置の場合、おおよそ10000円程度はかかることが多いと思います。

ちなみに歯石除去の料金は程度にもよりますが、3000円~10000円程度の範囲です。

抜歯は1本2000円程度ご費用がかかります。

今回は歯石の他に歯肉が膿んでおり、また前歯がぐらつきすぎて根から曲がっていたため口が閉じずに食欲もなくなっていました。

こういった場合は歯石除去や問題となっている歯の抜歯に加え、抗生剤の投与を行います。

注射であれば1回2000円~、内服であれば5日分で1500円~となります。

ご自宅では薬を飲ませるのが困難ということで、注射による投与を行いました。

この犬は、食欲も少し落ちていたため、皮下補液も同時に行い、注射のご料金が6000円となりました。

2回ほど往診にてお伺いしたのですが、処置後はかなり臭いもなくなり、食欲も戻ってきたとのことで安心しました。

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まとめ

自宅でできるデンタルケアはかなり限られてしまうと思います。

往診で定期的に歯石除去を行えば、かなり歯はいい状態で保つことが出来ます。

2~3カ月おき程度の歯石除去をお勧めしています。

もし気になる飼い主様がいらっしゃいましたら、「セカンド・セレクト」お気軽にお問い合わせください。

2017-11-08

犬の整形外科で、何と言っても多いのはやはり骨折整復です。

以前は骨折する原因の多くは交通事故で、骨盤を骨折することが多かったのですが、最近はもっぱら小型犬の前肢の骨折がほとんどです。

体重が2kgに満たないトイ種やイタリアングレートハウンドなどの前肢の骨折は、その体の小ささや体格上の特徴から、手術を行ったとしても癒合不全や再骨折などのリスクがつきまといます。

こういった犬種では、手術自体も大切なのですが、術後のリハビリケアが大きく骨折の治癒を促していくのには重要になります。

セカンドセレクトでは昨今の整形外科の特殊化が進んでいる背景から、整形外科の手術は基本的には専門性のある動物病院をご紹介しています。

ただ、術後のリハビリのケアを病院内もしくはご自宅で一緒に行うことは可能です。

往診でもリハビリのご依頼はよくお受けいたしますので、今回はこういった骨折の手術を行った後のリハビリケアについてご説明したいと思います。

そもそも、なぜリハビリが必要か?

一般的に細い骨が骨折した場合には、ギブスでは治癒しずらいと言われています。

理由は骨が細いと骨折の断端が安定しにくく、骨のもとになる細胞が定着しないからです。

したがって、小型犬の骨折を治癒するためにはインプラントを設置し、まずは強固な固定をしないといけません。

そのうえで、物理的な刺激を骨に与えることで初めて骨のもとになる細胞が発達していきます。

通常であれば足先に適度な刺激を与えるだけで骨折の治癒を促すことが出来るのですが、小型犬は術後は患肢を使うのをためらうことも多いので、積極的なリハビリが必要になることも多いのです。

【橈尺骨の骨折】イタグレや小型犬に多い骨折。手術は必ず必要?再骨折は?

手術後約1か月の間のリハビリ

術後の初期では疼痛が残ることが多いので、積極的に痛み止めを使用していきます。

術後1~2週間ほどすると疼痛も取れるので、患肢の着地訓練を行います。

この時点ではギブスをまかれていることが多いので、まずは犬の反射を利用したリハビリがいいと思います。

犬をお腹から抱っこしてテーブルなどに近づけていくと、反射的に着肢します。

犬がテーブルを目視していないとうまく手をかけてくれないので、注目するようなおもちゃやお菓子をテーブルの真ん中あたりに置くといいと思います。

このリハビリの利点は、患肢に全体重がのることがないので、まだ負重が安定しない状態からでも開始することが出来ます。

1回5分程度を何回か行うことがお勧めです。

また鍼治療や電気刺激により刺激を促すことも有効とされています。

こういった理化学療法はセカンドセレクトではよくやられています。

往診でもご依頼が多い内容になりますので、お気兼ねなくご相談ください。

ギブスで固定をしていると関節が硬くなるため、ギブスが取れた時点で手首と肘の関節のストレッチも行います。

ギブスが取れるのは術後3週から4週あたりだと思います。

片方の手で前脚の根元を抑え、片方の手で肘をゆっくりと屈伸させていきます。

あまりスピードをつけずにゆっくりと行うのがいいと思います。

特にギブスをしていると手首の関節が固まることが多くあるので、片方の手で肘を保持し、ゆっくりと手首を屈伸させるのも有効です。


ほとんどの犬が屈伸運動を嫌がるようなしぐさをするので、誰か一人に体を支えていたほうが安定して屈伸ができると思います。

こういった関節のストレッチは、今後スムーズに歩行訓練させるためには必要不可欠なものとなります。

手術後約2か月の間のリハビリ

このころになると骨の治癒も大分と進んでいくので、リードをもってゆっくりとした歩行訓練が可能になります。

なかなか前脚を使って歩いてくれない犬では、後ろをかかえて手押し車をしてあげるといいと思います。

稀に、予想以上に手首の関節が硬くなる犬もいるので、こういった歩行訓練に加え、先ほどご説明したストレッチを加えるとよりいいと思います。

それ以降は?

順調であれば、外見上はほぼ元の状態に戻っていることが多いと思います。

ただし、骨が元の強度に戻るまでにはまだ数か月かかるので、実際のところはリードなしでの自由な歩行は危険だと思います。

一度骨折して治ると強い骨になるのはあくまでも太い骨だけであり、小型犬の前足の骨は元の状態に戻れば御の字です。

不安が残るようであれば、以前にご紹介したコラーゲンのサプリメントや、理化学療法を加えるといいと思います。

まとめ

手術した後の管理のほとんどは飼い主様にゆだねられることになります。

セカンドセレクトでは整形外科の手術は現在のところ行っていませんが、その後のリハビリ治療などで飼い主様のお手伝いをさせていただいています。

ご自宅での管理にもし不安を感じたら・・いつでもお気兼ねなくご相談下さい。

2017-10-28

このブログでも何回か書かせていただいていますが、通常の動物病院の方が優れているとか、往診の動物病院の方がいい治療が行えるとかというわけではなく、おのおのの得意分野が異なるのだとぼくは思っています。

このブログは往診を行っている獣医師として書かせていただいているので、当然記事は往診よりの記事が多いと思いますが、実際には往診では十分に診察できない、もしくは治療すらできない病気もあります。

ぼくは20年近く都内の病院で勤務医として現在も診療を行っていますので、通常の動物病院で診察している獣医として、これはちょっと往診ではできないだろうなという治療も日々診させていただいています。

今回はそんな臨床医の立場から、往診には不向きな病気をいくつかご紹介したいと思います。

外科症例を伴うもの

当然と言えば当然の話ですが、外科手術が必要な疾患は往診では対応ができません。

小さなしこりをとる程度であれば局所麻酔で対応することが出来るので、往診でも可能です。

局所麻酔で対応できる腫瘍摘出手術。実際はどれくらいできるの?

ですが、整形手術や開腹が必要な手術においては、通常の動物病院にて受診を受けていただくことをお勧めします。

そのかわり、高齢だからとか健康状態があまりよくないなどの理由で手術を回避し、ご自宅で看取ってあげようと考えている飼い主様であれば、そのお手伝いは十分できると思います。

静脈点滴が必要な内科治療

基本的に往診では、獣医師が逐一動物を観察しているわけではなく、ご自宅で飼い主様に状況を確認していただくことになります。

動物に薬を投薬する場合、口からの投薬や注射よりも血管内に直接薬剤を投与する方が効果が早く、そして強く現れます。

その分、副反応も出やすいため、投薬後は十分注意して観察しないといけません。

また静脈点滴も、他人の様に短時間で大量にながすのは一般的ではなく、むしろ長時間かけてゆっくりと薬剤を流していきます。

その間は、こまめに流速を変更したり、また薬剤の量を調整したりする必要があるため、往診の治療では不向きだと思います。

まれに、自宅でできる限りの治療を受けさせたいと考えている飼い主様には、点滴を流す機械などをお貸しすることはありますが、あまりお勧めはしていません。

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常時血液検査のモニターが必要な内科治療

糖尿病などの疾患や重度の下痢嘔吐をともなう消化器疾患、膵炎などの治療、腎不全の末期などは、集中的な治療を行った場合、日に何度か採血を行い、体の電解質や脱水の具合などをこまめに観察する必要があります。

往診でも血液検査は可能ですが、すぐに結果が出るわけでもなく、また一日何回も採血するこは実際には不可能に近いと思います。

こういった症例で積極的な治療を望まれるのであれば、ストレスや負担は承知の上でも、動物病院の中で集中管理したほうがいいと思います。

個人的な意見を言えば、ペットが受けるストレスは飼い主の皆様がご心配していることですが、そうも言ってられない状態の時も多くあります。

ストレスだけを優先し、結果として病気が治らないケースも多くあるので、必要であれば冷静に治療を優先するべきだと思います。

心疾患

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心疾患はこまめな画像診断と血液検査が必要です。

犬で多いのが僧帽弁閉鎖不全症、猫で多いのが肥大型心筋症という病気になりますが、この2つの病気はともに進行がすすむと、1か月に1回はエコーの検査やレントゲンの検査を行い、薬の量を検討する必要があります。

現在、往診でも可能なポータブルのエコー検査機器もありますが、解像度は非常に低く、心臓の様に常に動いている臓器の検査はほとんどできません。

こちらも通常の動物病院で受診されるべきだと思います。

まとめ

ぼくは往診の動物病院を開院していますが、それでも往診がすべてだとは当然思ってはいません。

実際に今でも通常の動物病院で診察をしているので、レントゲンやエコー検査のありがたみは日にしみて感じていますし、外科手術が必要な犬や猫には外科手術を積極的に行っています。

それでもそういった検査や手術などが必要な時でも、ご自宅で看取らざる得ない場合、そんな時には是非とも往診をご活用していただきたいと思います。

2017-10-23

外耳炎は犬の病気の中でもかなりメジャーな病気です。

動物病院で診られる症状のTOP5には入るのではないかと思います。

自宅で耳のケアをやってあげたいけれどうまくできない・・・・。

こんな悩みも多く相談を受けますが、外耳炎は繰り返し起こることが多いので、できれば自宅でのケアをしっかりできるように練習できればいいとは思います。

こういったケアは通常の動物病院ではなかなかうまくいきません。

一方、往診であればご自宅に直接うかがえるので、ご自宅の環境を利用したアドバイスができます。

往診医の意見としては、外耳炎の治療においては、通常の動物病院に行っても、往診でもあまり質が変わらない医療を提供できます。

今回は「セカンド セレクト」でご依頼があった外耳炎の治療についてご説明したいと思います。

犬の耳がなんか臭い。往診でも呼んでみるか・・・。

外耳炎の治療とは?

外耳炎の治療はおもに洗浄→点耳薬の投与が基本となります。

一般的にはマラセチアもしくはブドウ球菌、緑膿菌といった雑菌が繁殖して起こることが多く、抗生剤を主体とした治療になります。

ただし、大体の外耳炎は強い赤みをともなっておこることがほとんどで、点耳薬にステロイド系の薬が添加されていることがほとんどです。

昔のステロイドと違い、主流になっているものはアンテドラッグといって、理論上は副作用がほぼでないとされています。

また1週間に1回程度の点耳で済むものも最近は使用されているので、以前に比べるとぐっと治療しやすくなりました。

ただ、そういった薬を使用しても治癒しないケースも割とあります。

こういった場合はどの抗生剤があうのか薬剤感受性試験というものを行い、より適切な薬剤の選択を行うことになります。

たまにあるのですが、耳道がポリープもしくは腫瘍などにより塞がれてしまっているものは、往診では緩和治療にとどまらざる得ません。

なぜなら、大幅な改善を目指すのであれば、外科的な介入が必要だからです。

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往診にかかる料金

基本的には耳治療の料金として1000円~2000円ほど頂いています。

点耳薬は1500円前後になります。

また飼い主様ができるのであれば、耳の洗浄を頻繁に行ってもらいたいので、そういった洗浄液を処方することがあります。

正直に申し上げると、耳の洗浄液は基本的にネットで購入できるものばかりなので、そちらで購入を勧めています。

薬剤感受性などの試験は15000円ほどかかります。

検査結果が出るまでに2週間程度かかりますが、難治性の場合は早めの段階から行うことをお勧めします。

その他、内服を処方した場合、1週間分で2000円~4000円程度になります。

今回診察させていただいた犬は、点耳薬のみの管理で治癒しました。

通院も3回程度。

大体のご費用が1回3000円程度でした(往診料はキャンペーンをご利用していただきました。詳細はお問い合わせください。)。

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うまい往診診療の活用法

今回ご紹介していただいた犬は16歳の老犬です。

自分で歩くことはできますが、あまり長距離は歩くことが出来ません。

かかりつけの病院もあるのですが、待ち時間などが負担になるということで、今回のご依頼になりました。

ところで、この飼い主様はもう一頭犬を飼われています。

その仔は元気なのですが、今回の往診のついでに診察させていただいています。

2頭を一度に動物病院に連れて行くのは大変な苦労だと思いますが、往診であればそれもありません。

本来のご依頼された案件のついでにそういえばこれも・・・みたいな使い方もありだと思います。

こういったところが、獣医師がご自宅にお伺いするメリットの一つだろうと思います。

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まとめ

基本的には外耳炎の治療はそれほど手の込んだものではありません。

ただし、慢性的な経過をたどることが多いため、日常のケアが必要になります。

「セカンド セレクト」ではこういった飼い主様だけでは難しいような日常のケアも、家の中の環境を利用して簡単にできるアドバイスも致します。

こういったものも往診治療のメリットになりますので、ぜひとも一度ご相談させていただければと思います。

2017-10-19

人でもせきは出ると辛い症状の一つだと思いますが、犬や猫でもそれは同じことです。

特に咳は夜から明け方にかけて出ることが多いため、飼い主様も飼ってらっしゃるペットの咳の音で寝れなくなることもあります。

ペットが咳を出す理由は様々ありますが、その多くは投薬を必要とすることも多く、場合によっては長期的な治療が必要なこともあります。

今回は往診医の立場から、ペットの咳についてのご説明をしたいと思います。

まず確認していただきたいこと

発咳があったとしてもそれが必ずしも緊急的に動物病院に診せた方がいいとは限りません。

逆に肺や心臓からくる咳の場合は、レントゲンなどの検査をできる限り早く実施する必要があるので、通常の動物病院にへの早めの受診が必要です。

ご自宅で、その見極めを行うのは非常に難しいとは思いますが、寝ている時の呼吸の回数を数えてみるのが一つの手段だと思います。

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気管支炎などの場合は、寝ている時の呼吸の回数には大きな変化はありませんが、肺や心臓に病変部がある場合は、呼吸の回数は多くなることがあります。

一般的には睡眠時の呼吸の回数が1分間で30回以上であれば、肺や心臓の異常をうたっがっていくので、往診ではなく通常の動物病院に受診することをお勧めします。

若い犬の咳の場合

若い犬の場合はほとんどの場合は気管支炎だと思われます。

原因は「ケンネルコフ」といういくつかの細菌やウイルス性の気管支炎であることが多く、重篤な症状に進行することは滅多にありません。

安静と抗生剤などの投薬でたいていの場合は良化していきます。

ただ、1㎏にも満たない小型の幼犬の場合は、すぐに食欲が低下し、低血糖を起こす恐れがあるので、食欲のあるなしはしっかりと観察しておいた方がいいと思います。

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小型犬で老犬の咳の場合

年を老いた犬で多いのが、僧帽弁閉鎖不全症という心臓の病気です。

人でよく起こるような心筋梗塞と違い、心臓の中にある僧帽弁と呼ばれる心臓の弁が閉まりきらず、血液が心臓内で逆流を起こすため、結果的に肺に非常に強い負担がかかります。

また、気管支が細くなる気管虚脱と呼ばれる症状も起こすことも多いので、年老いた小型犬の咳は一度レントゲンの検査を実施するために、通常の動物病院に行かれることをお勧めします。

大型犬の咳の場合

大型犬の咳の場合、その多くが気管支炎であることが多いと思います。

とにかく大きな声で吠えるので、気管支に炎症を起こすことが多く、治療に抗炎症剤などを用いるケースもあります。

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また、小型犬よりも痰が絡むようなしぐさがよくみられるので、去痰剤なども使用します。

ただし、レトリバー系やバーニーズマウンテンドッグのような犬種では、胸部の腫瘍も比較的多いため、寝ている時の呼吸の回数が増えるようであれば要注意です。

猫の咳の場合

猫は循環器や呼吸器の症状が自宅で見つかりにくく、意外と病状が進行した状態で発見されることが多いと思います。

犬に比べて、心臓の疾患からくる発咳は少ないのですが、犬にはあまりない喘息系の症状が出ることがあります。

咳が目立つようになったら喘息を疑い、抗アレルギー薬を投与していくのですが、症状は緩慢に進行するので、最終的には自宅で酸素をかがせられるような設備が必要になることもあります。

酸素テントはレンタルが簡単にできるので、もし咳と同時に睡眠時の呼吸数が増えてくるようであれば、準備を整えていたほうがいいと思います。

まとめ

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正直にお話しすると、循環器や呼吸器の病気は往診には不向きだと思います。

こういった疾患は、初期段階からエコー検査やレントゲンを実施したほうがいいからです。

往診ではこういった検査はできません。

ただ、呼吸が苦しそうだったり、咳で苦しそうだったりする動物を移動する負担もあるので、早急に動物病院に連れて行くべきかどうかの一次判断に往診を使ってみるのは非常に有効だと思いますので、あれ?と思ったら相談だけでも構いませんので一度ご連絡ください。

2017-10-11

猫のイメージとして、身体能力が非常に優れており、どんな高いところもたやすくのぼり、狭いところも楽々通り抜け、あっという間に目の前から消えてなくなる忍者のようなものだと思います。

ぼくの個人的な意見では、大多数の猫はそういった動きを華麗に行うのですが、一部の猫はわりと「どんくさい」動きをして怪我をしたりします。

特に高齢だったり、肥満傾向な猫はいつの間にか足をびっこしていることが多く、しばしば飼い主様を悩ませる問題となります。

今回は「セカンド セレクト」で行った往診で、猫のびっこについての問い合わせがあったので、実際にどのような診察になるのかご紹介したいと思います。

はじめに注意事項

「セカンド セレクト」は往診動物病院です。

往診動物病院はレントゲン検査が出来ません。

したがって骨折の正確な診断はすることが出来ないので、あくまでも応急手当になると思います。

猫の場合、室内で骨折するとすれば大抵足先の骨折です。

足先の骨折は見た目で判断するのは難しいケースもありますので、もし必要があれば、かかりつけもしくは近隣の病院まで搬送することはできますので、お気兼ねなくご連絡ください。

びっこをひく理由

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猫が突然びっこをひく理由はいくつかあります。

まずは単純に足をくじくケースです。

特に痛めやすいのは前肢の手首の部分で、前肢のびっこが見られたら手首の捻挫を疑います。

後ろ足も同様に足首の部分を痛めることも多いのですが、割と膝の靭帯、特に十字靭帯も損傷することも割と起こります。

また後ろ足のびっこの場合、原因が足ではなく腰を痛めている場合もあります。

たいていの場合、腰から落下して損傷するケースも多いのですが、高齢の猫の場合、腫瘍が背骨の神経を圧迫しているケースもあります。

こういったケースでは、左右の太ももの筋量の差が著しく変わっていることがあるので、足の太さが見た目で違うようであれば、疑ってみた方がいいと思います。

さらに後ろ足がふらつくとか突っ張るようなしぐさがあるときには心臓の病気の疑いもあります。

この時にはかなり呼吸もあらく、状態が非常に低下していることがほとんどです。

こういった場合は、緊急的に受診されることをお勧めします。

今回お伺いしたご自宅の猫は、後ろ足のびっこがあったのですが、骨折や靭帯を損傷している可能性は低く、高齢でやや体重過多があったため、ねんざの診断で治療を開始しています。

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治療法

ねんざのような関節炎でも、十字靭帯を損傷した様なケースでも、基本的には猫は安静にしていれば良化していくことがほとんどです。

たまにスコティッシュフォールドのような、もともと関節が変形してるような猫の場合は、びっこがなかなかひかないこともありますが、通常であれば2週から1か月もすればいつも通りの動きに戻ることがほとんどです。

投薬が可能であれば抗炎症、鎮痛作用のある薬を併用するとなおいいと思います。

以前であれば猫に対し安全に使えるこの手の薬はあまりなかったのですが、最近では副作用がかなり少ないタイプの薬も出ているので、治療はだいぶとしやすくなりました。

今回もまずは1週間処方させていただきました。

1週間分の抗炎症鎮痛剤処方料はは2000円となります。

腰を痛めている場合はステロイドを積極的に使用することがあります。

副作用を心配される方も多いのですが、猫はステロイド副作用がほぼなく、人間や犬に比べると安全性の高い薬ですので心配せず服用してください。

心臓からくる後ろ足の異常は、血栓塞栓症と呼ばれており、基本的には往診での治療は効果がありません。

多少の緩和の治療程度の他は、かかりつけの動物病院に緊急的に搬送するお手伝いするぐらいしかできることはありません。

どうして治らない時には

原因が何であったとしても、思いのほか治癒が遅い場合は、レントゲンなどの評価が必要になります。

その際はかかりつけや近隣の動物病院に搬送させていただきますので、思った以上の効果が得られていないなと思った時にはお気兼ねなくおっしゃってください。

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まとめ

正直にお話しすると、往診という診療方法は、こういった関節や整形外科の診察は不得手な分野だと思います。

実際画像で評価することが出来ないので、診察していてもほわっとした言い方になることも多くあります。

ただし、動物は動物病院のような環境に行くと、痛みなどをかなり我慢し、正確な評価ができないことも多いので、こういった評価には往診はむしろむいている場合もあります。

もし飼っていらっしゃる猫がびっこをひいていたら・・・是非ともご連絡ください。

2017-10-05

ビール腹、三段腹。

ぼくもそうですが、中年になるとおなかの脂肪が気になりだします。

一度ついてしまったおなかの脂肪はなかなか落とすことはできないので、厄介極まりないものです。

一方で人間と同様、犬もお腹が張りだしてくることがありますが人とはちょっと原因が違うことが多いと思います。

単なる食べ過ぎだけでお腹が出てくることはあまりありません。

当然、そこには何らかの原因があるのですが、その原因によっても対応法は違ってきます。

今回は飼ってらっしゃる犬のお腹が気になった方に、ちょっとしたお話をしたいと思います。

避妊手術・去勢手術を行ったから

避妊手術や去勢手術を行った後の犬は、一般的に太りやすいと言われています。

確固たる原因はわかっていないのですが、手術を受けた犬の約30%に体重の増加が見られることは確固とした事実としてあります。

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体重増加は主に腹腔内の脂肪によることが多いのですが、全体的に「むちっ」とした体形になることが多いと思います。

避妊・去勢手術で起こった体の変化をもとに戻すのは、経験上不可能に近いと思います。

したがって解決法と呼べるものはほとんどなく、手術後の食生活に十分注意していただくのが一番だと思います。

予防こそ唯一の治療です。

ある種のホルモン性疾患

糖尿病や副腎皮質機能亢進症といった代表的な疾患は、非常に脂肪が堆積しやくなります。

特に腹腔内に脂肪がついやすい一方で、四肢の筋肉は多委縮していくので、より太鼓腹が目立つようになります。

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こういった体型の犬は水を飲む量がかなり多く、また排尿の量も異常に多いことがあります。

こういった病気による体形の変化は、その原因疾患を根本から取り除くことは不可能なため、うまく病状をコントロールできている状態でも、元の体型に戻ることはありません。

ただこういったホルモン性疾患は、体調そのものに影響することが多いので、水を多く飲むようになったなと思ったら、すぐに相談して頂いた方がいいと思います。

薬の副作用

ステロイド薬に代表されるホルモン剤もこういったお腹が張りだすような体型にさせる要因になります。

こういった薬は不必要なのにもかかわらず服用することはまずないので、なかなかやめるというわけにはいきません。

できる限り薬の投薬量を減らす努力をするしかないと思います。

脾臓、肝臓が腫れている場合

脾臓や肝臓といった血液が豊富に含まれている臓器は、循環機能の低下とともに主題する傾向があります。

単なる年齢による変化から、心臓や腎臓などと言った循環をつかさどる臓器の低下により起こる場合もあります。

こういった原因の場合、呼吸が荒いとか食欲が落ちているとか、何らかの体調の異常があることが多いと思います。

もし食欲がないのにもかかわらず、お腹がせり出してきた場合は、獣医師と相談して頂いた方がいいと思います。

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腹水が溜まっている

腹水は色々な原因で腹腔内に液体が溜まる状態をいいます。

原因は大きく分けて3つあり、循環不全をおこしているか、貧血もしくは低たんぱく症による血液成分の希薄化もしくは癌性腹水になります。

どれもいい原因ではないので、至急獣医師に受診された方がいいと思います。

大体は食欲不振の他、下痢なども併発していることが多いので、下痢している犬でお腹が目立つようになったら要注意です。

腫瘍が原因

子宮や卵巣、腸のリンパ節、脾臓や腎臓など、腫瘍が巨大化した場合にはお腹が張りだしてくるのが目でもわかります。

不思議なことに意外とそれほど大きな腫瘍を抱えていても、ほとんど体調に変化が出ることはなく、ちょっとおかしいなと思って受診した時には、かなりの大きさの腫瘍があることが多いと思います。

腫瘍の種類に応じて対応法は違ってくるのですが、基本的な治療方針は外科的な摘出をしたうえで、抗がん剤の治療に入ります。

無論治療の負担も大きくなりますので、状況に応じた治療の選択が必要だとは思います。

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まとめ

原因は軽いものから、重篤なものまでいろいろありますが、お腹が大きくなったなと思ったら、とりあえず受診されるのがいいと思います。

それでもちょっと動物病院に連れて行けないなぁという時は、往診でも十分に対応できると思いますので、お気兼ねなくご相談して頂ければと思います。

2017-09-27

ペットを飼っていらっしゃる飼い主様の中で、アロマテラピーについて知っているもしくは聞いたことはある方は多いと思いますが、動物医療への活用となると、実際に見たこともないし、お知り合いでやったことがあるという話も聞いたことはないと思います。

実際アロマテラピーに代表されるような代替療法と呼ばれている治療は、最近になってやっと人の医療で本格的に行われるようになってはきたものの、動物医療の現場ではまだまだ未開発な部分だと思います。

今回ご紹介したいお話は、往診でのアロマテラピーです。

実際にセカンドセレクトでは通常のアロマではなく、ヨーロッパでは医療として取り入れられているアロマを使用した治療を行っています。

一度記事を読んでいただいてご興味が出てきた飼い主様がいらっしゃいましたら、いつでもお問い合わせ下さい。

そもそもアロマって?

アロマというとどんなイメージでしょうか?

たいていの方は良い匂いでリラックス効果をもたらすものという認識だと思います。

天然成分、安全で副作用がないという利点の半面、効果は・・・?というのがほとんどの方の意見だと思います。

アロマの主成分は植物由来の薬用成分であり、古来から知られているラベンダーやカモミールなどの他、ジンジャーやバジルなどのスパイス系の植物の葉から抽出されたものです。

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アロマは基本的に花や実からとるものではなく、植物の葉を集めて圧搾し、蒸留することで不純物を取り除き濃度を濃くしていきます。

その純粋な抽出成分をエッセンシャルオイルといい、これが皆様の言うアロマというものになります。

効能はあるの?

基本的に植物由来という言葉を聞くと、非常に弱い効能もしくは補助程度の役割しか持たないと思うかもしれません。

ですが、麻薬を思い出していただくとわかる通り、植物由来と言ってもその効能は非常に強いものもあります。

実際、ある種の抗生剤や抗がん剤、もしくは麻酔薬も植物由来であることも多く、これらの薬の多くには非常に強い副作用もあることが知られています。

実際にアロマに使用するものを高純度高濃度のものを使用しているため、皆さまが知ってらっしゃるような植物の名前の物でも、かなり強い薬理効果を持っているものも多く、国によっては医薬品に分類されているものもあります。

アロマテラピーの活用法

実際にアロマテラピーで使用するアロマは、基本的には薬として使用するという認識で「セカンドセレクト」では取り扱っています。

一般的にアロマというと、焚いて吸気によって体の中にその成分を摂取すのですが、直接地肌からの浸透性もいいため、塗布という使い方が一般的です。

より効果を高めたいのであれば、普通の薬と同様に経口的に服用するのもいいと言われていますが、副作用も少量ながら出ることもあるので、マイルドに効能を出したい場合は、塗布、つまりマッサージしながら刷り込むのが一番有効だと思います。

アロママッサージの利点

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「セカンド セレクト」ではこういったメディアカルアロマをリンパマッサージと組み合わせて行います。

基本的にはアシスタントの看護師が行ないますが、アロマテラピーとメディカルマッサージの資格を有しており、多分想像してらっしゃるよりは本格的だと思います。

施術はおおよそ1時間ほど行います。

ペットを動物病院やペットサロンなどの別環境に連れて行くと、緊張によりその効果がかなり低減されてしまいますが、往診であればご自宅で行うためその心配はほとんどありません。

ご自宅でご用意していただくものも特にありませんので、お気軽に一度試してみはいかがでしょうか?

ご料金は5000円~10000円程度です。

今回お伺いしたフレンチブルドッグは最近になって顕著な体重増加が見られたため、胃腸の動きを活性化するアロマテラピーを施しています。

ご料金は5000円でした。

まとめ

ただでさえハードルが高そうな往診治療に加えて聞きなれないアロマテラピー。

ただやってみると意外と手軽なうえ、効果も多くみられると思います。

最初にもお話ししましたが、もしご興味が少しでも出て来たら・・・お気兼ねなくいつでもご相談ください!!

2017-09-21

犬や猫に代表されるペットも今や高齢化社会。

ペットも高齢になると人間と同じように色々な病気が出てきます。

そんな病気の中でも代表格が「腫瘍」だと思います。

ペットの腫瘍の中で最も発生が多いのは、体表にできる腫瘍です。

脂肪腫、組織球腫、乳頭腫といった良性の腫瘍の他、肥満細胞腫、乳腺腫など、時には悪性度の高いものも含まれる腫瘍もあります。

こういった腫瘍ができた場合、治療の第一選択としては手術での摘出があげられます。

ただし、先ほども言ったように高齢な個体が多いため、全身麻酔や入院などの負担を考え、治療を躊躇する飼い主様も多いと思います。

往診医としての意見としては、そういった腫瘍の中でも局所麻酔で、かつご自宅でもできる手術もあるので気軽にご相談して頂いては?と思います。

そこで、今回はご自宅で摘出することが出来る体表の腫瘍についてご説明したいと思います。

往診での摘出が可能な腫瘍

往診で腫瘍摘出に使用する麻酔は局所麻酔薬です。

基本的に動物は術中も我慢できずに動き続けます。

したがってあまりにも大きな腫瘍は摘出は困難になります。

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ぼく自身の経験では、ソフトボール大の腫瘍をシーズー件から局所麻酔で摘出したことがありますが、基本的には直径3㎝を超える大きさになると、摘出はかなり困難になると考えて下さい。

また皮膚にできた腫瘍でも、皮膚の下の筋層にしっかりとくっついてしまっているものは不向きだと思います。

腫瘍のできている場所も意外と肝心で、顔周り、特に動物の視界に入ってくる場所は場合によっては摘出不可能になると思います。

したがって、ざっくりとした言い方にはなりますが、直径3㎝以下で、つまむと皮膚と一緒にぐりぐり動く腫瘍が、首よりも下にあった場合、往診で摘出することが可能となります。

手術を行うまでの流れ

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往診で局所麻酔下で腫瘍を摘出するからと言って、それは簡易的に行われるという意味ではないので、術前の検査は必要だと思います。

局所麻酔とはいえども麻酔薬には変わりがないので、血液検査は行った方が無難だと思います。

また可能であれば、細い注射針を使用して、腫瘍の細胞成分を吸引し、病理検査を行うとさらに良いと思います。

特に大きな問題がなければ、ご自宅にお伺いして手術を行うことになります。

飼い主様に準備していただくものはあまりありませんが、バスタオルを数枚用意していただくと、動物を保定するときにスムーズになります。

術後のケア

局所麻酔下では、あまり電気メスなどを使用しないため、微量な出血が術後に見られることが多いため、圧迫包帯を術後にかけることがあります。

したがって、止血の確認のため、術後翌日は検診を行った方がいいと思います。

あとは抜糸を1週間後ぐらいに行いますが、腫瘍のあった場所、大きさによって多少の時期はずれがあると思います。

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局所麻酔下で行うときのデメリット

局所麻酔で腫瘍を摘出する際に、高齢でも比較的麻酔のリスクがない状態で手術を行うことが出来る反面、動物は抵抗しますので、腫瘍自体がしっかりととれない可能性があります。

こういったマージンが少さから、悪性の腫瘍だった場合、転移を誘発する可能性もあります。

まとめ

個人的な経験則で言うのであれば、体表の腫瘍は局所麻酔下で摘出した方が、動物の肉体的負担はかなりすくなて済みます。

また、往診で行えば、すべてを安心できるご自宅にて終わらせることが出来るので、精神的な不安定さも最低限に抑えることが出来ます。

もし、ちょっとしたしこりに気づいたら・・その時には一度往診医に相談してみてもいいと思います。

2017-09-10

そもそも動物というのは自分の体をよく舐めるものです。

一説には、犬や猫のような肉食動物の唾液には非常に多くの殺菌効果があり、それを体の被毛に付着させ雑菌の繁殖を抑えていると言われています。

ただ、何かしらの原因で体を舐める行為が過剰になると、赤みを起こしたり、時には細菌の感染を誘発したりします。

特にその中でも厄介なのが、足先や足の裏を過剰に舐めだした時で、特にこれは犬でよく見られる症状です。

今回はそんな、犬が足先を執拗に舐めだした時にどのような対応をしたほうがいいのか、往診動物病院がご説明します。

足先、足裏の皮膚病が厄介な理由

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足先や足裏を舐める原因は様々あります。

アレルギー的な原因や、寄生虫、真菌など様々ありますが、基本的には単一な理由では病気は成立せず、多かれ少なかれ精神的な要因が絡んでくるケースがほとんどです。

特に柴犬などを代表とする日本犬や、性格的に1つのことに執着するタイプの犬や猫、また、一人の時間が非常に長い犬は、より足先を舐める傾向が非常に強くなります。

したがって、薬などで治療をしたとしても、結果的に癖の様に舐める行為だけが残ってしまう場合も多くあり、しびしば飼い主と獣医師を悩ませる疾患の一つとなります。

やってはいけないこと

精神的な問題が絡み、動物が足先や足裏を舐める行為のことをストレスからの回避行動もしくは添加行動と言い、行動学の中ではよくある行為の一つです。

当の本人たちは、暇つぶしもしくはストレス解消のため足を舐めているので、それをやめさせるために大きな声で叫んだり、強制的にやめさせるとさらに舐める行動はエスカレートしていきます。

これは強化行動と言って、犬のしつけなどでは非常に重要な問題になります。

とりあえず本人の意に反したやめさせ方はできる限り避けるべきです。

治療法その1

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よくある古典的な手がエリザベスカラーをして舐めさせないようにするということです。

舐めなければ足先は悪化しないので、そのうえで外用薬などで治療していきます。

この方法はかなり強制的に舐めさせないようにできるのですが、動物のストレスも多いのでリバウンドが割と起きる治療法です。

個人的にはあまり好きな方法ではありません。

治療法その2

人間の皮膚病の治療ではラップ法と呼ばれている方法で、ステロイドの外用薬や保湿剤をラップの様に患部に包み、治療していく方法です。

動物の場合には、プロドラッグと呼ばれる副作用が理論上ほとんど出ないステロイド外用薬を足先にしっかりと塗り込み、数時間後に薬用シャンプーにて洗浄を行い、その後スキンケアを主体とした薬剤を塗りこみます。

手間は非常にかかるのですが、外用薬で治療する方法ではこの方法が一番効果的です。

1度行うと1週間ほどは効果が持続するので、1回の手間はかかりますが全体的には非常に効率が良い方法です。

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治療法その3

治療法2で効果が出ない場合は、投薬を行います。

以前はステロイド薬や精神安定剤のようなものを処方していたのですが、最近では分子標的薬と言い、舐めたいという気持ちのみを抑えてくれる薬もあります。

この薬と治療法2の方法を併用することでかなり足先を舐める頻度を軽減することが出来ます。

この方法の一番の利点は、副作用がほぼなく治療できるということですが、精神的な安定をもたらすわけでないですし、かつ根治治療をしているわけではないので継続的な治療が必要となるところが欠点です。

まとめ

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今回は足先を舐めるということに焦点を当てましたが、元来ほとんどの皮膚病には根治治療がなく、慢性的に治療を続けてい行く必要があります。

結果として通院にもかなりの時間を費やさざる得ません。

ちなみに今回のような疾患はすべて往診で行うことが出来ます。

無論、往診であれば飼い主様の負担を全て取り払らえるというわけではありませんが、少しでも飼い主様の負担が少ない中で、ペットの病気を治すということにおいては、往診治療は非常に有効だと思います。