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2019-06-08

大腸検査は人間ドックでよくみられる検査項目だと思います。

40代から50代になると大腸にしこりが出来ることは多いのですが、初期段階ではほとんど自覚症状はありません。

初期段階で見つかるケースとしては、自発的に検査をした結果、内視鏡でポリープが発見されたり、潜血便などが見られたりすることで何かしらの異常が判明します。

一方で動物の場合も大腸の異常は中高齢以上で起こります。

猫の場合は犬より高齢で起こることが多いのですが、直腸で異常がみられることはあまりなく、どちらかと言えば小腸での異常が多いと言われています。

犬の場合はいわゆるシニアの年齢になると、直腸に腫瘍性のものや炎症性のもの、またはポリープなどが見られるようになります。

人間同様に大腸の病気は初期段階ではほとんど気づかれずにいるため、大抵の場合は症状がかなり進んだ状態で発見されることが多いと思います。

今回の記事では大腸の異常の中でも、特に直腸のポリープ、腫瘍についてご説明したいと思います。

直腸に異常があったらどんな症状になる?

割と多くの飼い主様が心配されるのですが、若い個体でも便に血がつくことはよくあります。

便が硬い、回数が多いといった生理的な理由でも出血はみられますし、大腸炎などを起こしても下痢便に血が付着していることもよくあります。

こういった潜血便はたいていの場合、便の通過とともに2次的に直腸が損傷し出血しているだけですので、出血自体にはそれほどの意味はありません。

セカンドセレクトが思うこと。慌てないでください。これって意外と緊急ではないよくある怪我・病気

直腸は骨盤の中に存在しており、小型犬であれば肛門から人差し指1本分程度の腸です。

したがって最初に書いた通り、初期段階では全く症状はないのですが、しこりが大きくなるにつれて、便の太さが細くなる、排便時のイキミが目立つようになるなどの症状が出ます。

その時点で食欲不振や活動性がなくなることは滅多にないのですが、イキミの後に液体状のものが垂れることなどもみられるようになります。

出血は頻発する症状ではないのですが、割と大量に便に付着することもあるので、多くの場合この時点で飼い主様が気づくことになります。

出来たしこりは炎症性ポリープから悪性の腫瘍まで様々なタイプのものがあります。

多くの悪性の腫瘍のケースでは腫瘍が発生した腸の周囲に腫瘍が浸潤することが多く、近くのリンパ節に転移するほか、肝臓に遠隔転移することもあります。

またこのあたりも人間と同様なのですが、良性の腫瘍であったとしても、まれに悪性に転嫁することもあります。

今回の話とは少しずれるのですが、ポリープを作らない悪性腫瘍のケースもあり、この場合は腸の断面を1周覆うように拡大していきます。

この場合は重度の腸の狭窄を引き起こすため、直腸付近での腸閉塞が起こり、一般状態は著しく低下します。

検査の方法は?検査に内視鏡が必要?

ほとんどのケースの場合、直腸にできるしこりのほとんどが肛門から近位に発生するので、通常の診察の中で行える直腸検査で簡易的に発見できます。

むろん触知だけではそのしこりが腫瘍性のものかどうか、良性か悪性のものかを判断することはできません。

ただ出血を起こしている多くの直腸のポリープや腫瘍は、粘膜層がもろく崩れるように剥がれ落ちるため、直腸検査の際にしこりの一部がはぎとられるので、それを用いて病理検査を行うことが出来ます。

問題は表面がなめらかで、かつドーム状の形をしているしこりは、簡易的に調べることは中々できません。

直腸自体は他の腸の個所に比べて厚さが非常に薄いため、無理やり取ろうとすると腸自体に大きな損傷を起こす可能性があるからです。

ですのでこういったケースの場合は内視鏡による生検が必要になります。

セカンドセレクトでも内視鏡検査は実施可能ですのでお気兼ねなくご相談ください。

治療法は?

特にミニチュアダックスで多いのですが、直腸にできたポリープは自己免疫疾患によって起こるケースがあるために、こういった場合はステロイド剤やその他の免疫抑制剤を使用してコントロールしていきます。

セカンドセレクトでも多くの直腸ポリープを患ったミニチュアダックスが通院していますが、多くのケースで予後はいいと思います。

ただ残念ながら、このほかの原因でできたポリープに関しては、そのしこりがどんなものであっても、治療法は外科手術が唯一の方法となります。

しかし直腸は位置的に骨盤の中に存在しているため、しばしば手術自体が困難なケースが多いと思います。

またそれが悪性だった場合、直腸自体が周りの組織と癒着しているケースも多く、アプローチすら困難な場合も多くあります。

したがって手術が唯一の方法とは言いつつも、手術の内容としてはひじょうに難易度が高い部類のものであり、しばしば獣医師だけでなく、飼い主様を悩ませることになることが多くあります。

手術ができる状態であればいいのですが、手術が出来ないほど腫瘍の浸潤が見られたり、高齢のため全身麻酔のリスクが高すぎるので手術を断念するケースもあります。

こういった場合は、完全にコントロールできるわけではないのですが、抗炎症剤、鎮痛剤、下剤などを使用しながら経過を観察していきます。

セカンドセレクトでは直腸にがんを患った犬が何頭か通院されてはいましたが、できる限りの緩和療法に努めても、決して予後はいい結果だったとは言えませんでした。

まとめ

人間でも大腸がんは割と高い発生率があり、他の癌に比べても予後はそれほどよくはありません。

その理由の一つとしては、積極的に検査をしなければ早期発見が難しいところにあります。

ペットの場合、頻繁に動物病院に通われている飼い主様でも、直腸の検査を定期的に行っている方は皆無に等しいと思います。

ですので、特に排便時のイキミに関しては注意して観察しておいた方がいいと思います。

 

2019-06-05

人間でも犬でも猫でも伝染病の予防として混合ワクチンの接種というものがあります。

人間の混合ワクチンは就学前の子供に接種するDTPワクチンやMRワクチンが有名です。

ほとんどの子供に接種する混合ワクチンですが、名前は知っていても、実際に何の病気のワクチンが混合されているのかしっかり知っている方は意外と少ないのではないでしょうか。

これは犬や猫の混合ワクチンも一緒だと思います。

特に犬の場合は5種、6種、8種、9種・・・・いろいろな数のワクチンがあり、実際に自分の犬にどの種類が必要なのかをしっかりと知っていらっしゃる飼い主様はあまりいらっしゃらないのが実情です。

今回はそんな犬の混合ワクチンに含まれている病気の中で、唯一人間にも感染する病気である「レプトスピラ」についてと、ちょっとした混合ワクチンについてご説明したいと思います。

そもそもレプトスピラって何?

レプトスピラはウイルスではなく細菌の1種で主にネズミに寄生しています。

自然宿主と言って、レプトスピラはネズミに感染しても全く症状を出さないのですが、腎臓に寄生するため、症状のないネズミの尿からレプトスピラが排菌されます。

レプトスピラを含んだネズミの尿に汚染された土壌や水が感染源となるのですが、レプトスピラが実際に感染できるのは犬や人間だけでなく、ほぼすべての哺乳類に感染することが出来ます。

レプトスピラの感染経路として、汚染された水が口に入って感染するというのが一般的なのですが、レプトスピラ自体は運動性に富んでいる細菌のため、皮膚の傷口などからも感染することができます。

ですので汚染された土壌をはだしで歩いても感染する可能性がありますし、つねに靴を履いていない犬の感染の確率はかなり高いものになります。

ただ、レプトスピラに感染したネズミ以外の動物すべてが症状が出るとは限りません。

たとえばレプトスピラは猫にも感染はしますが、ほとんど症状を出しません。

一方で感染した猫の尿中から排菌が見られるため、感染を拡大させる可能性があるので、余計に厄介かもしれません。

またレプトスピラに感染した犬に関してもその犬の免疫力によって病状の強さは様々です。

一般的な症状としては発熱、下痢、嘔吐や、どことも言えない疼痛が見られます。

レプトスピラ自体は肝臓や腎臓に寄生するために、レプトスピラに対し免疫力がない犬では肝不全や腎不全を引き起こします。

こうした臓器の障害によって、非常に急性に症状が進んだ場合は命を失うリスクもあるのですが、逆に免疫力が高い犬では、症状が見られないか、もしくは軽微な症状にとどまり自然治癒することもあります。

人間ではワイル病という名前で知らており、50年ぐらい前までは年間で50人以上の死者を出していた恐ろしい伝染病だったのですが、ここ最近では死亡者自体はかなり激減しています。

とはいっても地域によって、例えば沖縄などでは3年前にも人間の大量感染が報告されており、レプトスピラが発生しているような地域ではまだまだ注意が必要です。

ちなみに国立感染研究所からレプトスピラの発生状況が不定期に報告されていますので、遠出をしてキャンプなどを行う際にはレプトスピラの発生状況を確認しておいた方がいいと思います。

レプトスピラの予防

レプトスピラは汚染された土壌や川、池などの水から経口的にも経皮的にも感染が起こる可能性があるため、そういったところに立ち入らないというのが1番だと思います。

犬に関してはレプトスピラのワクチンがあり、たいていの場合は8種混合ワクチンとか9種混合ワクチンという名前で接種をしていると思います。

8種混合ワクチンにはレプトスピラのほか6種類の病気を予防できるワクチンなのですが、ワクチンアレルギーが起こりやすく、特にミニチュアダックスでは接種を避けるというのが一般的です。

またこのワクチンにはワクチンウイルスとして犬コロナウイルスが含まれているのですが、現在では使用を控えるようなガイドラインがあるために、近年では8種や9種の混合ワクチンの接種率は低下しています。

最近ではパルボウイルスやジステンパーウイルスなどのメジャーな病気のみを予防できる3種や5種ワクチンが各薬品メーカーから販売されるようになり、レプトスピラのワクチン接種率は近年さらに低下しています。

レプトスピラのワクチン接種は必要?

レプトスピラの発生に関しては明らかな地域差があるために、あくまでもセカンドセレクトがある東京都ではという話になりますが、日常生活ではレプトスピラに感染する可能性は極めて少ないと思います。

したがってワクチンの副反応も考えるのであれば、基本的にはレプトスピラのワクチン接種は必要ありません。

ただし、レプトスピラの発生している地方へのキャンプなどのアウトレジャーに犬を連れていく際には、念のためにレプトスピラのワクチン接種を行った方がいいと思います。

セカンドセレクトでは、最も病原性の高い4種のレプトスピラを予防することができるレプトスピラワクチンがあります。

慣例的に1年に1回の8種や9種の接種は、現在では獣医学的にいってあまり推奨される方法ではありません。

アウトレジャーに行く2週間前ぐらいにレプトスピラのワクチン接種を行うのが最も効果的で、かつ最もワクチンの副反応を避けることができると思います。

ちなみにレプトスピラのワクチン接種は3000円になります。

ワクチン自体はいつでも常備していますので、いつでもご来院下さい。

まとめ

レプトスピラはいわゆる届け出伝染病というもので、人間にも害がでる病気です。

もちろんワクチンのやたらな乱発はするべきではありませんが、ワクチン接種がレプトスピラの感染を避けることができる重要な方法の一つであることは間違いありません。

セカンドセレクトでは必要に応じて接種をご検討していただくことをお勧めしていますので、これからのアウトレジャーシーズンに少し心配を感じている飼い主様がいらっしゃいましたら、お気兼ねなくごお問い合わせください。

2019-05-30

多くの飼い主様が飼っている犬や猫に避妊手術を行っていると思います。

病気の予防などのメリットがあるほか、特に猫では発情期になると日常生活に支障が出るほど激しいなき声がする等の理由もあります。

たまに相談を受けることがあるのですが、これらの問題行動を制するために避妊手術を行ったのにもかかわらず、術後も変わらないというお悩みをもっている飼い主様もいらっしゃいます。

確かにマーキングやマウンティングなどの行動は、手術をしても改善しないこともあります。

ただ術後に発情兆候、犬であれば陰部から出血があるとか、猫であれば発情期特有の行動や鳴き声などがなくならないということは基本的にはあり得ません。

これらの場合の多くは、避妊手術により卵巣を取り残した結果として起こることだと考えられます。

今回はセカンドセレクトにご相談があった症例をご紹介しながら、卵巣遺残についてご説明したいと思います。

卵巣の取り残しはどれくらいの確率で起こるもの?

避妊手術というものは動物病院が行う手術の中で最も行う機会が多い手術です。

その分、手術によるトラブルも多いと言われています。

もちろん致命的な医療的なミスの起こる確率は極めて低いのですが、麻酔による死亡事故や誤って尿管を損傷させてしまうなどの事故の話を聞いことは何回かあります。

そこまでの医療事故ではないものの、手術中に心拍数が突然低下する、手術中に誤って出血させてしまうなどの事故はそれなりの確率で起こりうるものであり、避妊手術をそれなりに経験している獣医師であれば、もれなくそういった場面に遭遇していると思います。

今回ご相談のあったような卵巣遺残の発生確率は、獣医師の経験値にもよるし、犬や猫の体格にも比例してきます。

内臓脂肪の多い肥満気味の犬や猫の場合、卵巣周りに脂肪が多く付着しているため、場合によっては卵巣を取り残していまいやすくなります。

たいてい卵巣遺残があるケースは肥満気味の個体が多いのですが、それでも発生頻度としてはあまり多くなく、ぼく自身が行った手術では一度も経験したことはありません。

全体的にみても万に1件ぐらいの発生頻度だと思いますが、0%でないことは確かだと思います。

対応法は?

今回、ご相談いただいた飼い主様は猫を飼育されており、他の動物病院で2年前に避妊手術を行ったのにもかかわらず、発情行動がひどく、夜も寝られないとのことでご来院されました。

基本的に猫の発情行動が起こっている最中でも避妊手術は可能であり、術後速やかに発情行動は治まります。

ですので発情行動が残ってしまっている場合の唯一の治療法は再手術を行い、残った卵巣を摘出するしかありません。

問題は取り残した卵巣はたいていとても小さく、かつ脂肪に埋もれていることもあるため、肉眼的に発見がしにくいこともあることです。

したがって理想としてはまずCT検査を行い、残っているであろう卵巣の位置と大きさを調べることが必要です。

ただ、CT検査にも全身麻酔が必要なことと、それなりの金額も必要になることから、検査をせず試験開腹という形で手術を行うことが多いと思います。

正直な話、ぼく自身は卵巣遺残の症例の執刀経験はそれほど多くはありません。

もちろん卵巣遺残の発生頻度が極めて少ないからだとは思いますが、毎回苦労した覚えがあります。

手術の内容としては卵巣へつながる動脈をたどって卵巣を検索していくのですが、腹腔内脂肪が邪魔をするため大きな術創になることもしばしばです。

今回ご依頼のあった猫でもCT検査を行わず、開腹したうえで目視で卵巣を検索することになりました。

麻酔導入後、剃毛した際に、以前に行われた手術の跡をみて思ったのですが、切開線が通常の避妊手術より大きかったので、卵巣を摘出するのに非常に苦労された印象を受けました。

写真ではわかりにくいですがみぞおちのところから骨盤のあたりまで切開線が伸びています。

通常であれば下の写真ぐらいの大きさです。

今回の猫では腹腔内脂肪は多かったのですが、動脈をたどって卵巣を検索し、無事摘出することが出来ました。

残された卵巣はほぼ通常に近い大きさをしていたのですが、卵巣自体は再生能力が著しく、一部が残っていただけでもほぼ再生します。

手術中に思いもかけないことが起こる経験はどの獣医師も経験することだと思います。

トラブルは決して「0」にはなりません。

重要なことはトラブルがあった後、正確な対応をすることであり、その対応が可能な獣医師のみが執刀するべきだとは思います。

今回の件ではどのようなトラブルがあったかはわかりませんが、摘出後に飼い主様のご報告では無事に発情はおさまったとのことでした。

まとめ

セカンドセレクトではもちろん避妊手術の執刀は数多くあります。

ちなみに猫の避妊手術であれば通常の切開線は1㎝ちょっとぐらいです。

抜糸も必要ないので、猫にとっても飼い主様にとっても負担は最小限で済むと思っています。

避妊手術に関して色々なお悩みを持っていらっしゃる飼い主様がいらっしゃいましたら、いつでもお気兼ねなくご相談ください。

2019-05-26

年を取ると足腰が弱ってくるのは人間だけでなく、犬や猫にもよくみられます。

特に犬の場合は、高齢になった時の後躯の筋量の低下は著しく、立っていても後肢が震えるとか、寝起きによく躓くなどの症状がみられるようになります。

また中型犬以上では変形性脊椎症などの病気も併発することもよく見られ、足腰の運動能力の低下は日に日に進んでいくようになります。

【変形性脊椎症】老犬でよくなる病気。セカンドセレクトではどう治療する?

セカンドセレクトではこういった高齢のペットによく「アンチノール」というサプリメントをお勧めしています。

他の記事でもふれたことはありますが、ここ10年で販売されているサプリメントの中では抜群の効能だと思います。

カプセルのため飲ませずらいとか、中身がオイルなので飲ませると便が緩くなるなどの欠点もありますが、飼っている犬や猫が高齢になったらぜひとも試してみてもいいと思います。

もう少し積極的に治療を取り入れていきたい方には鍼治療やリハビリマッサージをお勧めしています。

ただ、高齢なペットを動物病院に連れて行くのは何となく気が引けるところ。

そういった飼い主様にはセカンドセレクトでは往診によるリハビリ治療をお勧めしています。

今回の記事では実際に定期的に往診でリハビリ治療を行っている治療風景をご紹介したいと思います。

往診でのリハビリ治療の流れ

まずは全体的な身体検査を行います。

そして体重の測定は必須です。

老犬の体重は健康のバロメーターです。

体重が安定しているかどうかを確認するのは最も簡易的でかつ信頼性のある健康チェックだと思います。

リハビリ治療に関しては、あまり院内で行うものと大きな違いはありません。

鍼治療はリハビリ治療のメインとなります。

セカンドセレクトではツボに鍼を刺入し電極を付けて電鍼という方法を用いります。

ツボに弱い電流を流すことで刺激させ、その効果を増大させます。

また鍼治療と一緒にリハビリマッサージを行います。

リンパマッサージと同じものと考えていただくといいかと思います。

ちなみにご料金は鍼治療が3000円でリハビリマッサージが1000円になります。

また往診の場合は再診料が2000円になりますが、セカンドセレクトの店舗から近隣の場合は往診料はかかりません。

本当に効果はあるの?

よく言われるのが治療をした後、2~3日は動きがとてもいいと飼い主様からよく言われます。

残念ながらずっと効果があるもではないので、だいたい1週間から2週間に1度程度で治療を行う飼い主様が多いと思います。

その間は、飼い主様にもリハビリのマッサージを行っていただくようにご指導させていただいています。

高齢犬のリハビリは、実際には往診での治療だけでなく毎日の努力が必要にはなりますので、飼い主様のご負担も少なからずあるとは思います。

セカンドセレクトではそういった飼い主様のご負担をできる限り減らしつつ、穏やかな日が1日でも続くようにサポートさせていただいております。

まとめ

この記事をお読みになった飼い主様の中で、少し興味が出てきた方がいらっしゃいましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。

 

2019-05-20

毎年のように熱中症という言葉はニュースなどでよく耳にすると思います。

これほどまでに浸透しているのにもかかわらず、それでも毎年犠牲者が出てしまうのには、ここ数年の異常的な猛暑と、熱中症はあまりにも簡単に起こってしまうものという理由があるからだと思います。

人間でも気を付けていたとしても起こってしまうようなものですから、ペットはさらに熱中症になりやすいので、よりいっそうの注意が必要です。

「熱中症なんてもうすでに知っているよ」と思っている飼い主様が多いとは思いますが、これからの季節に備えて、啓蒙とともに念のためのご説明をしたいと思います。

今更ですが熱中症って

熱中症とは体からの熱の放散が出来なくなり、体温の上昇とともに出てくる症状のことを言います。

人間の場合、発汗による気化熱が、体から熱を放散するための主要な生体反応になります。

したがってあまり高温でなくても、湿度が高いなどの条件があれば、熱中症は起こりうると言われています。

特に高齢になると感覚器の衰えから、外気温に対しあまり敏感でなくなってしまうため、熱帯夜に室温を調節せずに就寝してしまい、明け方に熱中症になるなど、思いもよらないところで症状が出ることもあります。

一方で人間以外の動物の場合、発汗することができないため、体温調節の機能は人間よりもかなり劣っています。

したがって、風通しの良いような場所であったとしても、体温調節がうまくいかず、気づいた時には深刻な状態になっていることがあります。

最近では夏の炎天下の中で車の中にペットを置いて置き去りにすることはさすがになくなりましたが、マンションの高層階などでエアコンを使用せず、風通しを良い状態で2時間程度買い物に出かけて帰ってきたら、犬や猫が熱中症になっていたというような事故が多くなっています。

個人的な意見としては、ここ数年の気温の上昇は著しいものがあり、去年は大丈夫だったのに・・という理屈は段々と通らないようになってきたと思います。

個人的な意見では、夏の犬の散歩も以前は夜の時間帯なら・・・という感覚でしたが、夜でも30度以上ある日も多く、夜間の熱中症も簡単に起こりうる状況です。

できれば不必要の夏場の散歩は控えた方がいいとは思います。

熱中症の症状

熱中症は著しい体温の上昇からくる多臓器にわたる機能不全がその症状です。

大抵の場合、重度の脱水と40度以上の発熱が見られ、舌の色はかなり紫色に近い状態になっています。

そのため、特に犬の場合は激しいパンティングを併発し、がーがーと聞きなれないアヒルのような呼吸音が聞かれることが多いと思います。

もちろん猫でも同様のことはみられます。

消化器症状は割とよくみられる症状です。

泥状の下痢便が見られることが多く、脱水症状をより悪化させる要因となりえます。

こういった極度の脱水から、循環器の機能が著しく低下するため、腎不全を引き起こすこともあります。

この場合、腎不全は乏尿を伴い回復不能の状態まで一気に進むこともあるため、致死的になる確率が極めて高くなります。

また、重度の発熱は骨格筋の損傷を引き起こします。

筋肉の細胞の破壊により、筋肉細胞の中から様々な物質が漏出し、こういった化学物質が不整脈を引き起こし、突然死の要因になります。

神経細胞も熱により損傷を起こします。

重度の神経症状がみられることもあり、痙攣や発作などを引き起こします。

腎臓と同様、神経も一度損傷すると元に戻ることはなく、致死的な状況に陥ることも多く、体温が平熱になり、状況を脱したあとでも昏睡状態が続くこともよく見られます。

このように熱中症は症状が進むと同時多発的に様々な症状が出るため、気づいたら早急に手をうつ必要があります。

熱中症かもと思ったら・・

まず体温を下げることが先決です。

自宅であればお風呂場の冷水にそのままつけてしまうのがいいと思います。

屋外であれば公園などの水道に移動し、とにかく水をかけて体温を下げるようにしてください。

動物病院に駆け込むよりもとにかく体温を下げることが優先です。

特に犬の場合は体温の低下とともに激しいパンティングが改善してきますので、呼吸が整い始めたらすぐに動物病院に駆け込む準備をします。

基本的に熱中症の治療は、体温が平熱まで低下し、高濃度の酸素を吸入させ細胞への酸素分圧を高めることで回復を促します。

さらに静脈点滴により脱水の改善とともに、体内の体液のバランスを戻す必要があります。

飼い主様が出来ることは体温を下げるところまでになると思いますので、自宅で様子を見ずに後は動物病院に任せるのがいいと思います。

まとめ

セカンドセレクトは24時間の対応が可能な動物病院ではありませんが、年中無休で診察していますので、最も気温が上がりやすく熱中症になりやすい時間帯はほぼ救急対応が可能になります。

また高濃度酸素を維持できるICUも完備していますので、入院中の治療においても対応が可能です。

もちろん熱中症はならないことが大切です。

最近では通院中に熱中症になるような本末転倒なケースもあるため、暑さに弱い短頭種や高齢な犬や猫、状態の悪いペットは夏の間は往診で対応することをお勧めしています。

これからの暑い夏に向けて色々ご心配なことはあると思いますが、いつでもお気兼ねなくご相談くさい。

こんな暑い日こそ往診を考えよう!暑い日には通院を控えたいペットの例。

2019-05-14

多くの飼い主様が飼っている犬や猫に避妊手術を行うと思います。

実際に多くの獣医師が避妊のメリットを謳い、避妊手術を積極的に推し進めています。

当然ながらぼく自身も、避妊手術をお勧めしています。

メスの個体にとって避妊手術を行うメリットは、病気の予防という観点からみれば非常に大きいのがその理由です。

ただ残念ながら、何事にもメリットとデメリットがあるように、避妊手術自体にもデメリットがあります。

体重管理が困難になるというのは最も一般的なデメリットになりますが、意外と高齢になった時に尿を失禁しだすというのもよくある症状です。

今回は避妊手術のデメリットの一つ、エストロジェン欠乏性尿失禁についてご説明したいと思います。

エストロジェン欠乏性尿失禁とは?

エストロジェンというのは卵巣から分泌されるホルモンで、主に性周期にかかわるホルモンです。

避妊手術を行う際、卵巣は必ず摘出するため、手術後のエストロジェンの濃度は体内からはほぼ消失します。

エストロジェンの機能は性周期以外にも多岐にわたるのですが、その中の一つとして尿道の収縮にかかわっていると考えられています。

考えられているというのは、実際には確証はなく、人間の方でも同様の報告がなされているということだけです。

避妊手術後、若い個体の場合はあまり症状は出ないのですが、早ければ4歳ごろから、通常であれば10歳をこえたあたりから尿失禁が目立つようになります。

尿失禁は興奮したりしておもわず出るような「うれション」ではなく、無意識のうちに漏れ出すような失禁をします。

寝ているときに気づいたら布団に漏れ出すとか、前足を机などに乗り出し時に漏れ出すなどの症状が多いと思います。

検査方法、治療法は?

エストロジェン欠乏性尿失禁を確定診断を下す検査方法はありません。

したがって除外診断を行い、他の可能性を否定するところから始めます。

多いのが多飲多尿になるような病気がいくつかあるので、その病気の検査を行います。

例としては糖尿病や腎臓病、クッシング症候群などの血液検査を行います。

【副腎皮質機能亢進症】中高齢のメス犬に多いクッシング症候群。水を飲む量とおしっこの量がとても多くて心配な時は?

また尿検査を行い尿の性状も調べます。

こういった検査により、考えられる疾患がない場合にエストロジェン欠乏性尿失禁の可能性を考え、治療薬を先行投与します。

治療薬はエストロジェンホルモンそのものの投薬となります。

服用を開始して数日で尿失禁の症状が改善した場合は、そのまま投薬を継続していきます。

改善がなかった場合にのみ、またほかの可能性を考え、そのほかの検査を検討していきます。

治療はするべき?

最初に述べた通り、避妊手術は病気の予防としてのメリットが非常に大きいと思います。

なぜなら、避妊手術によって予防できる病気は女性ホルモンに影響され発病するからです。

エストロジェンホルモンそのものを服用するということは、女性ホルモンを体内に取り入れるということになります。

そのため避妊手術のメリットにより本来予防できるような乳腺腫瘍が発生するリスクを抱えることになります。

またあまり多くはないのですが、肝臓に障害が出たり、貧血が見られるなどの薬自体の副作用もあります。

したがって薬の容量は症状が出ない最小限の量まで減薬していきます。

量自体は個体によってもかなり差があるため、少しづつ減らしていって様子を見ていくしかありません。

こういった治療の煩雑さや薬の副作用を敬遠して、治療を開始しない飼い主様も多くいらっしゃいます。

エストロジェン欠乏性尿失禁自体は健康を害するようなことはありあません。

ですが飼い主様のお世話もしくは介護のかかるご負担が増えるため、一緒に生活する上ではかなりの問題になります。

介護用のおむつなどをしながら管理をするか、治療を行うかは結局のところ飼い主様のご判断になってしまいます。

個人的な経験から言えば、大型犬の尿失禁はかなり管理が大変なので、大型犬の飼い主様は治療するケースが多いと思います。

小型犬の場合は、体重が軽い分、尿失禁の管理も可能であることが多いため、多くの飼い主様は治療を敬遠することが多いように思えます。

まとめ

どちらにせよ、排泄の問題は年齢を重ねてくると多くの動物にみられる問題です。

セカンドセレクトでは多くの高齢ペットの治療に携わっている経験に加え、往診なども行っているため、より飼い主様が置かれる状況を予測し、サポートすることができるともいます。

もしご自宅に高齢ペットに何か心配事があれば、いつでもお気兼ねなくお問い合わせください。

2019-05-11

犬や猫にとって外耳炎は人間と比べると割とよくみられる病気です。

後ろ足でよく引っ掻いたり、頭を振ったり、耳が傾いていたりする時には要注意です。

大抵の場合、耳を見ると赤くなっていたり、黒いカスが多くみられたりするのですが、たまに膿のような粘調度の高い液体が耳の入り口にべっとりとついていることがあります。

これは耳ダレと言われる症状で、割と厄介なタイプの細菌が感染を起こしおり、長期的な治療が必要になるケースが多いと思います。

この耳ダレは、何かしら根本的な原因があることが多く、そんな原因の一つとして知られているのが、耳道内にある炎症性ポリープもしくは腫瘍の存在です。

これらの隆起物が狭い耳道を塞いでしまうため、その奥で細菌が繁殖してしまうことから耳ダレが起こります。

場合によってはしこりのある耳側に体が傾いていしまい、まっすぐ立てないような状況にもなります。

耳にできるポリープや腫瘍は、他の場所に発生するものよりも治療が難しいことがよくあるため、しばしば後遺症をのこしつつ生活を余儀なくされることもあります。

今回はそんな耳にできたポリープや腫瘍についてご説明したいと思います。

耳道内に腫瘤が見つかったら・・・

耳道内のポリープや腫瘍は外見からわかることはありませんが、耳鏡という耳の中をみる専用の道具で簡単に発見までは至ります。

基本的には慢性的な外耳炎を患っていることが多く、特に猫の若い個体では炎症性のポリープがよくみられるようになります。

もちろん高齢になると腫瘍性のものも多く、その多くが悪性の腫瘍である耳垢腺癌と呼ばれる腫瘍が多いとされています。

耳道内にできた腫瘍が悪性のものなのかそれとも良性のものなのかを調べるためには、採材したうえで病理検査を行うしかありません。

ここで問題なのが体表でできた腫瘍と違い、耳道内の腫瘍は奥の方で発生していることがほとんどなので、採材すること自体が困難であることがほとんどです。

セカンドセレクトでは狭い耳道内にあるしこりでも、オトスコープと呼ばれる耳鼻科用専門の器具があるため、動物によっては全身麻酔をかけることなく採材することが可能です。

ちなみにこの器具を使用すると採材だけなく、普段では取ることのできない鼓膜付近の耳垢でも簡単に除去・洗浄することが出来ます。

重度の外耳炎を患っている犬や猫を飼われている飼い主様がいらっしゃいましたら一度ご相談ください。

外科手術

炎症性のポリープや良性の腫瘍ではもちろんのこと、悪性の腫瘍の場合でもあまり肺やその他の臓器への遠隔転移はすることがないため、一般的には外科切除がメインの治療になります。

ただし、ここも耳という場所の問題があり、しこりだけ取り除くことはできません。

術前の病理検査で悪性だと判明した場合は特にMRIによる画像診断が必須になります。

なぜならポリープや腫瘍を取る場合には耳道とそれを含む耳の軟骨ごと切除するため、切除範囲を決定するためにはレントゲンで判断することは不可能だからです。

一般的には垂直耳道切開という方法をとるのですが、腫瘍の浸潤具合では耳介ごと切除したり、鼓膜を含んだ水平耳道も切除する場合もあります。

この場合、耳が完全になくなってしまうため、外見上大きな変化をもたらすようになります。

また耳道の付近には顔面神経などの重要な神経が集中しているため、術中にこれらの神経に障害を与える可能性もあります。

術後の後遺症としてよく見られるのは顔面神経麻痺などで、手術した側の顔半分に麻痺が見られるようになり、目を閉じられなくなる、唇が持ち上がらなくなるなどの症状が見られることもよくあります。

こういったリスクがあるため、耳道内にポリープや腫瘍が見つかったとしても、すぐに手術に踏み込もうと判断する飼い主様はあまり多くはなく、また動物自体も高齢であることもよくあるので、治療方法に苦慮されるケースがほとんどだといます。

温存療法について

温存療法は基本的に内耳炎、中耳炎の併発を防ぐのがその目的の一つになります。

もちろんポリープの位置や腫瘍の浸潤によっては効果的な治療法にはなりませんが、一定の期間の動物の健康状態を保つことが出来ます。

実際には抗生剤を随時服用しながら、外耳道を洗浄液もしくは点耳薬によって清潔に保っていきます。

セカンドセレクトでは先ほどご紹介したオトスコープによって、普段届かないような鼓膜付近の汚れも洗浄することもできるので、定期的に通院していただき洗浄をすることもお勧めしています。

ペットの耳がなんか臭い。セカンドセレクトで治療してみるか・・・。

まとめ

耳の中は普段あまり見えにくい場所であり、かつ触られるのを嫌がる動物も多くいます。

定期的な検診でも耳道内は毎回よく観察するので、もし耳の中の環境が心配という飼い主様はお気兼ねなくご来院ください。

もちろんひどく痒がる、嫌なにおいが耳からする、ましてや耳ダレが起こっているなどに気づいたらお早めにご来院をお願いいたします。

2019-05-07

獣医師として常々思うのですが、飼い主様にとって動物を病院に連れて行くのはかなりの大変な労力がいると思います。

もちろん、連れていかれる動物たちもストレスや移動の負担で疲れるとは思いますが、飼い主様側のご負担はそれ以上かもしれません。

仕事の休みや時間の合間をぬって動物病院に連れていき、長い間待合室などで待たないといけない・・自分であれば想像しただけで動物病院に行くのが億劫になってしまいます。

ただ健康で若いペットであればまだいいのですが、高齢になってくると何かと病院に連れて行く頻度も増えてくるのも仕方がないこと。

そんな時にはぜひセカンドセレクトで往診診療をご検討ください。

今回ご紹介させていただく記事は、甲状腺機能低下症を患った大型犬の定期検診の風景です。

現在高齢のペットを飼っていらっしゃる飼い主様がいましたら、ぜひご参考にお願いします。

往診診療を開始したきっかけは?

今回おうがいさせていただいたご自宅のゴールデンレトリバーは、数年前から甲状腺機能低下症を患い、もともと近隣の動物病院にて定期的に通院をしていました。

きっかけは去年の記録的な猛暑です。

あの環境の中で高齢な老犬を外に連れていくことが不安になり、セカンドセレクトで往診をご利用し始めていただきました。

甲状腺機能低下症は特に高齢の大型犬で多く、常に甲状腺ホルモン剤を服用し治療を行います。

【甲状腺機能低下症】犬の代表的な内分泌疾患。知っておきたい3つのこと。

病状の進行は割と穏やかで、甲状腺機能低下症が原因で急に状態を崩すようなことはあまりありません。

ですので甲状腺機能低下症の治療は、往診で治療を行うのがはいわば最適な治療であると言えます。

老犬がよくかかる病気。甲状腺機能低下症を自宅で管理する!!

今回のゴールデンレトリバーも現在では1か月に1度の触診や聴診などの検診と、3か月に一度程度で甲状腺ホルモンの血中濃度を測定しています。

こちらは血液検査になるのですが、もちろんご自宅で採血を行い、後日結果をご連絡して内服薬の調整を行っています。

往診の料金は?

今回お伺いしているご自宅はセカンドセレクトから車で約15分ほどのところにあります。

セカンドセレクトではおおよそ車で30分以内で行けるような距離ならば、往診料はかかりません。

その代わりに、通常800円の再診料が2000円になります。

その他の処置や検査の料金に関しては、往診だからと言って特別料金はかかりません。

ちなみに甲状腺のホルモン濃度の検査は1回7500円です。

甲状腺ホルモン剤の料金は、服用するよって変わるのですが、例えば1回1錠1日2回服用している場合は30日分で4800円となります。

どれくらいのことができる?

ゴールデンレトリバーはもともとアレルギー疾患が多く、アレルギー性の皮膚炎や外耳炎を起こすことがよくあります。

今回のゴールデンレトリバーも皮膚の赤みやひどく耳を痛がることもあるので、皮膚炎の治療や外耳炎の治療を往診時に行なっています。

基本的な処置に関しては往診でできることと動物病院内でできることはあまり変わりません。

検査の内容も場合によってはお時間を頂くことになるのですが、血液検査、尿検査、病理検査など一通りの検査を行うことができます。

セカンドセレクトにご利用していただくかたの代表的な受診理由を例に挙げておきます。

  • 猫のワクチン接種
  • 高齢犬のリハビリ治療
  • 定期的な補液通院
  • 多頭飼育の犬のフィラリアやワクチン

レントゲンやエコー検査のような画像診断は往診で行うことができないため、セカンドセレクトまでご来院をお願いします。

まとめ

今年の夏もかなりの猛暑が予想されています。

無理して動物病院に連れて行くのではなく、往診で暗視できる環境ので受診もこれからの季節は特に必要だと思います。

この記事を読んで少しでもご興味を頂いた飼い主様がいらっしゃいましたら、いつでもセカンドセレクトにお問い合わせください。

2019-04-27

特にメス犬での話になるのですが、陰部からは様々な分泌物が垂れてきます。

避妊をしていない発情中の犬では出血がよく見られますし、粘着性のある透明な分泌物が陰部周りによくつくこともあります。

これらは生理的なものであり、特に問題はないのですが、逆に注意しないといけない分泌物は、それが膿性のものの場合です。

子宮蓄膿症という未避妊の犬で起こる代表的な疾患がありますが、この場合は大量の膿が陰部からみられることが多くあります。

子宮蓄膿症は時に犬の体調をかなり悪くし、致死的な状態に陥ることもあるため、多くの獣医師がその予防手段になる避妊手術をお勧めしています。

【子宮蓄膿症】未避妊のメスがよくなる病気。本当に手術が必要?料金は?

一方で避妊したにもかかわらず、陰部から膿が大量に出てくることもあります。

多くの飼い主様が心配になってご来院されるのですが、たいていの場合は膣炎と呼ばれるもので、犬の体調にはあまり影響が出ないことがほとんどです。

ただし持続的に、かつ多量に膿が分泌されるので、飼い主様にとってはあまり喜ばしいものではないことは確かです。

今回はそんな膣炎についてご説明したいと思います。

膣炎の原因は?

当然と言えば当然ですが、膣炎の原因は膣内で細菌が異常に繁殖することによって起こります。

もともと外陰部から膣にかけては尿道がつながっているため、構造上の比較的細菌の影響を受けやすい場所になります。

通常時は局所免疫により細菌の影響を最低限に抑えこんでいるのですが、何かしらの原因により免疫力が低下し細菌が繁殖しやすい状況になり症状が顕在化します。

免疫力の低下を引き起こす原因としては、構造上の奇形や膣のポリープなどの腫瘍の存在や、異物の迷入などがよくある原因です。

こうした病的な要因以外にも、ただただ年齢的に高齢になり免疫力が低下するだけで膣炎を起こすこともあり、特におむつなどをしている高齢犬には頻繁によく見られます。

ただ同様に膣から膿が出てくる子宮蓄膿症と異なり、膣炎の場合は繁殖した細菌の影響が全身に出ることはほとんどないため、膣から膿が出ていることを除けば、健康状態はあまり普段と変わらないことが多いと思います。

意外と治りにくい膣炎

あまり強い症状が出ないとは言っても、治療をするという点では意外と大変なことがよくあります。

皮膚など細菌が繁殖する場所が体の表面であれば消毒が非常にしやすく、薬剤を使用しなくても細菌の数のコントロールができることもあります。

一方で膣のように体の内部に、そして筒状の形状をしているものは外からの消毒がしにくく、かつ細菌が繁殖しやすい構造となっているため、清潔に保つだけでは病状は回復しません。

ちなみにこれは外耳や口腔内でも言えることで、こういった体の「くぼみ」で起こった細菌の繁殖は非常に厄介であり、完全に抑え込むためには様々な方法をとる必要があります。

細菌の繁殖を抑えるためには抗生剤を使用するのですが、膣炎の場合は抗生剤の影響が受けにくい場所であり、かつ犬自身の何らかの問題も絡んでいるため、病状を完全に抑え込むことができないことが圧倒的に多いと思います。

セカンドセレクトでは難治性の膣炎に対し、薬剤感受性の試験などを行い、抗生剤を選択していくこともありますが、あまり結果をよく反映しないこともよくあります。

したがって特に高齢犬が膣炎を起こした場合など、膣内を洗浄する方法をご指導し、ご自宅で飼い主様に行っていただくことをお勧めしています。

頻回の洗浄により、とりあえずの飼い主様にとって煩わしい症状はかなり軽減されるようになります。

まとめ

本人の体調に影響しない病気というのは色々あるのですが、膣炎の場合は陰部から垂れてきた膿により、陰部周りが2次的な皮膚炎を起こしたり、自宅の環境が膿で汚れてしまったりなど厄介なものです。

セカンドセレクトでは病院内でももちろん、往診でもこういった困った病気とうまく付き合う方法をサポートいたしますので、何かお困りのことがあればお気兼ねなくご連絡下さい。

2019-04-22

ここ数十年で日本は高齢化社会と呼ばれ続けていますが、ペットの世界でもだいぶ高齢化が進んでいます。

以前に比べて長く元気に生きていけるようになった反面、高齢がゆえの病気もだいぶ多くなりました。

高齢になって起こる病気の代表としては「癌」の存在は、人間でもペットでも同じことです。

セカンドセレクトのブログでも何かと色々癌についてご説明していますが、今回は口の中の癌についてご説明したいと思います。

以前ご紹介させていただいた良性の腫瘍、エプリースとは違い、口腔内に発生した悪性腫瘍はとても予後の悪いものが多いと思います。

【エプーリス】口の中のしこり!?意外とドキッとする良性の腫瘍。 

腫瘍が発生する部位としては口の中という場所はめずらいしい場所ではなく、また犬猫、品種による差がないため、すべてのペットに等しく発生する可能性があります。

今回はそんな口の中の悪性腫瘍についてご説明したいと思います。

口の中にできる腫瘍とはどんなもの?

口の中にできる悪性の腫瘍は大きく分けて3つあります。

扁平上皮癌と呼ばれる癌は犬でも猫でもよく見られます。

扁平上皮癌は歯肉より発生し、見た目はぼこぼことした表面をしていて、割と出血を多く伴って増殖していきます。

犬よりも猫の方が悪性度が高いとされていますが、口の奥の方で発生した場合はいずれにしても予後が悪く、発生した場所によって、選択するべき治療が変わっていきます。

また犬で多くみられる腫瘍として、繊維肉腫と呼ばれるものがあります。

表面はなめらかで、歯肉にへばりつくような感じで増殖します。

扁平上皮癌よりも悪性度は高く、鼻腔や眼窩まで到達することもあり、病変部の大きさによっては頭蓋を圧迫し、痙攣などを起こすこともあります。

悪性黒色腫、いわゆるメラノーマも口の中にはできやすい腫瘍だと言われています。

犬にできやすいこの腫瘍は、他の口の中にできる腫瘍に比べて転移することがよくあり、近くのリンパ節の増大を伴って増殖します。

高確率で肺に転移も起こすので、予後はとても悪い腫瘍です。

治療法は?

口の中の腫瘍の治療法に関して言えば、外科的な手術が唯一の治療となります。

抗がん剤はほとんど効果がありません。

ただしその唯一の治療法である外科的な手術というのが大きな問題となります。

通常、腫瘍を摘出するには、腫瘍と正常の組織の境界を切開するのではなく、正常な組織を含んだ広範囲の場所を摘出します。

特に口の中にできるような悪性度の高い腫瘍は、広範囲の切除部位を必要とする一方で、口の中には大きく切除できるような組織はありません。

したがって手術の方法はもっぱら、発生した腫瘍ごと顎の骨を切除するというものとなります。

CTによって切除する範囲を決めていくのですが、不幸にも腫瘍の増殖が強い場合は、顎を半分以上切除する必要も出てくるため、腫瘍が取りきれたしても、術後の生活には大きな障害が残ることがあります。

とくに顎を切除した後の猫の予後はとても悪く、介護に多くの時間を割く必要が出てきます。

飼い主様によってはその点で躊躇される方が多く、手術を選ばないという選択をする方もいらっしゃいます。

メラノーマ以外の腫瘍の進行は緩慢であることが多く、腫瘍の発生に気づいて数か月から1年以上の単位で通常の生活を送ることが出来ることもあります。

ただ最終的には腫瘍によって、口が閉じることが出来ず、また嚥下も困難になり衰弱していきます。

口の周りもよだれや最近の感染を起こし、やはり介護に多くの時間が割かれることになります。

したがって口の中の腫瘍に関しては、発見したらできるだけ早めに腫瘍の病理検査を行い、上記の腫瘍であった場合は早期に手術を行うのが理想だと思います。

ちなみに口の中の腫瘍は放射線治療が有効とされています。

以前よりも放射線治療ができる施設も増えているのですが、まだまだハードルが高いのが実情です。

セカンドセレクトでのご対応法

先ほど書いた通り、口の中の腫瘍に関しては早めに病理診断を行うことが先決です。

場所によっては無麻酔で簡易的に行うこともできます。

口の中の腫瘍に対する外科手術はセカンドセレクトでも行うことはできますが、発生した場所、腫瘍の浸潤具合によっては専門病院を紹介することもあります。

個人的な経験上、口の中の腫瘍は割と大きくなってから飼い主様が気づくケースがほとんどです。

ですので口の中のにしこりを見つけたら、様子を見ずにとりあえずご相談ください。

2019-04-08

犬の飼い主様にとっては春は予防のシーズン。

多くの飼い主様が動物病院に来院する時期になりました。

中には1年に1回、この時期にしか動物病院に来院しないような健康優良犬もいるので、普段あまり混雑しないような病院でも混雑することもよくあります。

獣医師としていつも思うのですが、動物を連れて動物病院の中で長時間待つのはかなり疲れるだろうなと思います。

もちろん動物の負担もそうなのですが、飼い主様のご負担も大きなものになるので、動物病院に連れて来ただけで1日が丸つぶれになった経験もあった飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんなご負担を軽減するために、セカンドセレクトから「往診で春の予防検診はいかがでしょうか?」という提案をしたいと思います。

今回ご紹介させていただきたい記事は、実際に往診でお伺いしたご自宅の様子のものです。

フィラリア予防がまだお済でない飼い主様はぜひ参考にしてください。

まず料金は?

セカンドセレクトで行う往診では、処置料金、検査料金は院内で行うのとあまり変わりはありません。

フィラリアの抗体検査料金は1000円です。

予防薬やその他もろもろのご料金は以下のリンクを参考にしてください。

2019年フィラリア予防のまとめ@セカンドセレクト

基本的にセカンドセレクトから8㎞以内、車でだいたい30分程度のところであれば往診料は無料です。

通常であれば初診料は1500円ですが、往診での受付の場合は3000円となります。

また再診料は通常であれば800円ですが、往診の場合は2000円となります。

料金の違いはその程度です。

往診だからと言って、その他の費用が追加でかかることはありませんのでご安心ください。

所定の流れ

通常通り来院した時に行う手順と一緒のことをご自宅で行います。

体重や体温を計測した後、全身状態を確認します。

今回は今行っているフィラリアの検査キャンペーンを飼い主様がご希望されたので、血液検査も同時に行いました。

セカンドセレクトの往診では、ほぼ看護師が一緒に同行していますので、飼い主様に保定をお願いすることはほとんどありません。

フィラリアの検査はその場で行うので、結果はすぐにお伝えすることが出来ます。

終わった後の犬の負担は見るからに違うのがわかると思います。

仕事が忙しく、動物病院に連れて行くタイミングが遅くなり、フィラリアの予防のための来院がが初夏になった場合などは、炎天下の中での待ち時間は犬にとって大きな負担になると思います。

往診であればすべてをご自宅の中で終わらすことができるので、外の気温も気にする必要もありません。

これも最近の猛暑では大きなメリットだと思います。

まとめ

混んでいるこの時期に動物病院に連れて行くのは非常に億劫なことだと思います。

特に多頭飼育されている方などは、往診をご利用していただくとぐっと楽になるのは間違いありません。

明日にでも動物病院に連れていこうかなぁとお考えの飼い主様がもしこのブログを読んでいただいているのであれば、一度セカンドセレクトの往診診療をお気兼ねなくご相談ください。

2019-04-05

犬の視覚は人よりもあまり発達していないと言われています。

特に色彩を処理する目の神経細胞が少ないため、可視光線領域の両側である赤色系と紫色系はあまりよく見えていないと言われています。

もともと視力も弱いために、多くの獣医師にとって犬の目が見えなくなるという問題に関しては、人間の眼科専門病院のようなレベルでの診療を行うことはできません。

ただそんな獣医師にとっても緊急的に対応しないといけない目の病気、緑内障の場合はすこし話が違ってきます。

犬で起こりやすいこの病気は失明の危険性が高いため、受診した際もしくは治療後に視力が残っているのかどうかが診療の方向性に大きく影響を与えます。

セカンドセレクトでは眼圧計などの器具やその他の薬剤は常備しているので、緊急対応を行うことはできますが、眼科外科手術に行う場合には専門病院をご紹介しています。

ちょっとした結膜炎だと思ってご来院され、急に専門病院への受診を言われてしまい困惑する飼い主様も多いため、今回は緑内障について、ご説明したいと思います。

緑内障とは?

人間の目の病気としても有名なこの病気は、ほとんどの飼い主様がご存知の病気だと思います。

一般的には目の眼圧が異常に増大し、網膜の視神経に影響を与え失明をもたらす病気と言われています。

眼球の中はレンズや神経を保護するため眼房水と言われる液体が常に満たされています。

この眼房水は循環しており、常に新しく作られ、古くなったものが吸収されています。

眼圧の上昇は、眼房水が異常に多く作られるか、もしくは吸収することが出来なくなることによって起こります。

緑内障を発症する根本の原因は様々なものがあり、何の原因もなく突発的になることもあります。

セカンドセレクトのような一般的な動物病院でよくみられる緑内障の原因としては、外傷性によって目のレンズがずれてしまったことよるもの、ブドウ膜炎や白内障からの併発疾患として眼圧が上昇する犬が多く来院します。

【犬や猫のブドウ膜炎】ある日、目が真っ赤!?結膜炎ではないの?治療は?失明の危険性は?

眼圧が上がった犬の大きな症状の一つとしては、目の周囲に疼痛を感じていることが多く、また見た目の元気や食欲も低下していることが多いと思います。

眼圧自体が上昇しても、見かけ上に目が大きくなっているようなことはあまりなく、目の表面全体が白く濁ったり、白目のところの赤みが非常に強く出ていることがよくあります。

また猫の場合も同様で、目が全体的に赤みを帯びており、眼圧の上昇とともに一般的な元気や食欲なども著しく低下していきます。

緑内障と診断されたら・・・

通常、緑内障を患っている場合には眼圧が異常に高まっていることがほとんどです。

人間の場合やもしくは品種によって先天的に緑内障になるようなビーグルなどの犬種の初期段階では、眼圧の上がらないタイプの緑内障もありますが、ほとんどまれだと思います。

眼圧は眼圧計によって簡単に計測することが出来ます。

眼圧の上昇が確認されたら、すぐに視力の温存のために眼圧を下げる様々な内科的な治療を試みます。

基本的には点眼薬と点滴にて眼圧を低下させていきます。

もともと視力が残っている、もしくは眼圧の低下とともに視力が回復していく場合は、長期的な眼圧の管理が必要になるため、やはり外科的な手術を行うことが多くあります。

なぜなら、点眼や内服だけでは視力の維持に必要な安定が長期間得られないことがほとんどだからです。

手術の内容としては眼房水の吸収を促すため、眼球の様々な部分に吸収路を人工的に作っていくものになります。

手術の方法はいろいろな方法が考案されているのですが、色々な手術の方法があるということは逆に言うと完ぺきな方法が今のところはないということにもなります。

それでも年齢的にまだ若く、十分な視力が得られている場合には積極的に検討したほうがいいと思います。

眼圧を下げても視力が回復しない、もしくはしそうもない場合には動物の自覚症状を改善する為だけの最低限の治療を行うことがほとんどです。

大抵の場合は数種類の点眼薬を使用して経過を観察していきます。

最終的な目標としては、牛眼と言って目自体が巨大化し、慢性的な違和感を感じることがないように維持をしていくことになります。

内科的な維持が難しい場合は、やはり外科的な手法を取り入れることになります。

大抵の場合は、眼房水を産生する能力を抑制するための手術を行います。

理由としては眼房水を吸収する経路を作成するよりは簡易的に行うことができるからです。

実際に牛眼になってしまった場合は、そのまま点眼薬などで維持をしていくか、最終的に眼球摘出を行うかという選択になります。

個人的には麻酔がかけられるような状態であれば眼球摘出を行った方が、じっさいの動物の生活の質は向上すると思いますが、義眼まで挿入するべきかどうかは飼い主様の好みだと思います。

もちろん義眼が入っていた方が見た目はとても安心でいるとは思いますが、当の犬や猫の生活に影響が出ることはあまりないので、余裕があったら行う程度で良いかと思います。

まとめ

動物の眼圧が上がってしまった場合、セカンドセレクトだけですべてがまかなうことはできません。

ですが、初期対応できる用意はいつでも整っています。

飼っているペットの目を見たときにちょっと違和感を感じたら・・いつでもお気兼ねなくご相談ください。

 

2019-03-31

当たり前の話なのですが、飼い主の皆様は飼っている犬や猫をよくなでているのではないでしょうか。

体を撫でてあげるようなスキンシップは、ペットを飼う中で得られる一つの喜びです。

ところで動物の体を撫でていると、「あれ?」と思うようなしこりを発見したことがある飼い主様も多くいらっしゃると思います。

触っても痛がらないし、特に赤くなってもいない・・・。

それでも大丈夫だと思うけれど心配だから連れてきましたとおっしゃる飼い主様もたくさんいらっしゃいました。

ほとんどは問題ないものが多いのですが、たまに腫瘍性の病変もあるので、もし見つけてしまったらできる限り早めに連れてきていただいた方がいいと思います。

見つけたしこりが腫瘍かどうかは注射針を刺して吸引したものを顕微鏡で見る検査が一般的です。

その場で検査が簡易的にわかるため、すぐに仮診断を下すことができます。

こういったことでよく見つかる腫瘍の一つとして「肥満細胞腫」というものがあります。

あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、犬の場合は皮膚にできた腫瘍の約2割が肥満細胞腫を言われています。

肥満細胞腫と一言で言っても、犬なのか猫なのか、その活動性によっては対応が全く異なりますので、色々物議を醸しだすこともあります。

今回はこの肥満細胞腫についてご説明したいと思います。

肥満細胞とは

肥満細胞は体の中で免疫を担当する細胞で、血液中に一定量含まれています。

主な役割は体に異物が入った時に炎症反応を起こす働きのある細胞です。

もちろん、炎症反応は生体防御の一つして重要な役割を担っているのですが、最近では肥満細胞はアレルギー反応を引き起こす厄介な細胞として知られています。

肥満細胞は細胞の中に顆粒状の細胞質を含んでおり、この顆粒が炎症を引き起こすための様々な物質を含んでいます。

代表的なものとしてはヒスタミンがあげられますが、これは花粉症やそばアレルギーなどを引き起こす物質でもあり、しばしばその炎症反応は重篤な症状を引き起こすこともあります。

顕微鏡で見るとこうした顆粒が空砲のように見えることもあり、その見え方が脂肪細胞にそっくりなため、誤って名付けられたものが現在でも定着しています。

脂肪や肥満とは一切関係はありません。

肥満細胞腫とは

肥満細胞腫は肥満細胞が腫瘍化したものですが、同じ肥満細胞腫という名がついていてもその悪性度には大きな幅があります。

皮膚にできるしこりとして見つかるのが一般的です。

犬の場合はドーム状の軟らかいしこりを作ることが多いのですが、そのほかにも様々な形状があり、これといった決まった形はありません。

猫の場合は薄白いイボのような形をしていることが多いと思います。

また肥満細胞腫自体は刺激があるとその周囲に炎症を強く起こすため、赤く腫れあがったり、ぐずぐず湿った感じになっていることもあります。

こうした肥満細胞腫の治療は外科的な切除が基本的な治療法です。

ただ、肥満細胞のような免疫を担当する細胞は、組織や細胞間を移動する能力にたけているため、肥満細胞腫はその周囲の正常と思われる部位にも潜んでいるケースが多く、外科切除を行う際にはそのマージンは問題になることがよくあります。

悪性度が高い方が周囲の組織に入り込んでいる範囲が大きいため、飼い主様が想像しているよりも大きな術創になることもしばしばです。

肥満細胞腫では体表であればどこにでも発生するのですが、一般的に皮膚から粘膜に移行しているような場所、例えば口唇や陰部、肛門周囲または足先などにできた肥満細胞腫は悪性度が高いことが知られています。

また皮膚以外にも内臓諸臓器にできることも多く、脾臓は好発部位としてあげられます。

また消化管に発生することもあるのですが、この場合はとても予後が悪いとされています。

肥満細胞腫の悪性度

肥満細胞腫の細胞は特徴ある形をしているため、特に皮膚に発生した肥満細胞腫は術前から診断がついていることがほとんどです。

飼い主の皆様の中にはすでに特定できているのに「?」と思うかもしれませんが、特に犬の肥満細胞腫の場合は、術後にも病理検査はしっかり行う必要があります。

その理由としては外科的に完全に切除されたかどうかを判断する必要があるからです。

肥満細胞腫はしばしば広範囲のに散布されているので、切除した範囲を確認することは非常に重要となります。

また、切除した組織を病理検査をすることで、肥満細胞腫の悪性度を調べるのも大切な理由の一つです。

肥満細胞腫は同じ肥満細胞腫でも悪性度が様々で、それによって予後もとても異なります。

悪性度が低い肥満細胞腫であれば外科切除だけでそのあとの治療は必要ないのですが、悪性度が高くなるとそういうわけにもいきません。

化学療法などを併用するべきなのかどうかを推測するにも術後の病理検査は重要になります。

犬の肥満細胞腫の治療

犬の肥満細胞腫は皮膚に発生することがほとんどですが、そのほかにも脾臓や消化管にもみられるケースがあります。

現在ではこれらの肥満細胞腫は悪性度を評価する様々なグレード分類法があります。

治療法は発生場所に限らず一般的には外科手術を行い、術後の病理検査でのグレードが悪いものには抗がん剤の治療、もしくは分子標的薬というものを使用することもあります。

抗がん剤は点滴で行う場合と内服を投与する場合とがあり、それぞれ決まった抗がん剤のプロトコールがあります。

抗がん剤には強い副作用が出るリスクが高いため、犬自体の一般状態がよくないと実施することは難しいと思います。

また残念なことに奏効率はそれほど高いものではありません。

ですが、悪性度が高い肥満細胞腫の場合は現実的に行える主要な治療法の一つであることには変わりがありません。

一方で近年では一部の肥満細胞腫は特定の遺伝子を欠損していることが知られており、病理検査だけではなく遺伝子検査も頻繁に行われています。

もしこの遺伝子を保有していない肥満細胞であれば分子標的薬という比較的最近開発された薬に著効することが知られています。

分子標的薬は決まった腫瘍のみに作用するように設計されているため、抗がん剤のような重篤な副作用はほぼないかもしくは非常に軽微であるのが特徴です。

問題点としては薬価が非常に高価なため、特に大型犬では経済的な負担が非常に多くなります。

セカンドセレクトではそうったい場合に、個人輸入が出来るジェネリックのご紹介もしていますので、そのようなサイトを利用されている飼い主様も多数いらっしゃいます。

猫の肥満細胞腫の治療

猫の肥満細胞腫の場合も外科手術がその治療法のメインとなります。

ただし、猫の皮膚にできた肥満細胞腫はあまり活動的ではないのが一般的です。

いわゆるイボと同じように大きくもならなければ小さくもならないことが多いとされています。

ですので全身麻酔下で手術を行うのが困難な状況であれば、様子を見ていくのも一つの手です。

その一方で脾臓に発生した肥満細胞腫は猫の健康状態に大きく影響を出します。

食欲低下、嘔吐、貧血などはよくみられる所見で、全身的に肥満細胞腫が転移することもあります。

治療法は手術になるのですが、猫の脾臓にできた肥満細胞腫だけは仮に転移があったとしても、脾臓を摘出すると見かけ上、腫瘍の細胞がなくなることがあります。

その後の治療も不要なことが多いので、全身麻酔を使用できるような状況であれば積極的に検討したほうがいいと思います。

また犬と同様、消化管にできた肥満細胞腫は予後がとても悪く、緩和療法のみしか受け付けられないこともしばしばです。

一方で犬と異なる点は、抗がん剤などの化学療法の効果が著しく低いため、外科手術以外の方としてはステロイドの投薬が唯一の治療法になると思います。

まとめ

肥満細胞腫はその見かけもそうなのですが、その悪性度も多岐にわたります。

医学上の治療におけるプロトコールというのは悪性度のステージに合わせてしっかりと決められているのですが、逆にそれが飼い主様を困惑させる要因にもなります。

本当に手術が必要なのか?

ステロイドの投薬だけではいけないのか?

抗がん剤は必要なのか?

などのご相談を受けることもあります。

セカンドセレクトではこうした飼い主様への多角的なご相談もすることが出来ますので、何かしこりを見つけたときにはお気兼ねなくご相談ください。

2019-03-26

セカンドセレクトでもそうなのですが、3月の後半あたりから6月ぐらいまでは動物病院は一気に忙しくなります。

猫の飼い主様にとってはあまり関係のないかもしれませんが、犬の飼い主様にとっては予防シーズンになるからです。

狂犬病ワクチンはこの時期に役所から通知が来ますし、場合によっては混合ワクチンも時期が重なっていることもあります。

その他にフィラリアの予防もこの時期から始める飼い主様も多くいらっしゃいます。

犬の飼い主様にとってはフィラリアという寄生虫はよく聞きなれたものだと思いますが、実際どんな病気?と聞かれるとちょっと答えにくい飼い主様もいらっしゃると思います。

今回はこの予防の時期にしっかりとした知識で予防を開始していただきたいので、動物病院では超メージャーな単語、犬のフィラリア症についてご説明したいと思います。

フィラリアって何?

そもそもフィラリアというのは寄生虫の名前で、線虫という名前の寄生虫の部類に属しています。

フィラリア自体にはいくつか種類があります。

日本で一般的に言われているフィラリアは犬糸状虫と言って犬の心臓に寄生する寄生虫ですが、文献的には過去に人間にも感染をしたという事例があったそうです。

ほとんどの飼い主様がご存知のようにフィラリアは蚊によって媒介されます。

もともとフィラリアに感染している犬の血液中には、親虫が産んだ仔虫である多数のミクロフィラリアが血流中に潜んでいます。

蚊が吸血する際、このミクロフィラリアを一緒に吸血し、蚊の唾液腺の中で成熟します。

そしてミクロフィラリアに感染した蚊が再度犬を吸血した際に、この成熟したミクロフィラリアが犬の皮膚に付着します。

この付着したフィラリアの仔虫は、鋭い牙を持っており、これを使って犬の皮膚から皮下組織に侵入し、親虫になるためその場所で成長していきます。

フィラリアの成長というのは脱皮を行うことにより起こりますが、成熟した親虫になるため計5回脱皮していきます。

ちなみに蚊の唾液腺では2回脱皮をしたあと犬の体内に入り込み、計3回脱皮をしながら全身の組織を移動してきます。

この期間は約70日と言われています。

そして最後の5回目の脱皮を行った後、血管の中に侵入します。

心臓の右側(静脈側)を最終生息地として寄生し、そこでミクロフィラリアをまた産み始めます。

ぼく自身は正直な話、虫とかが苦手なので、自分で書いていてもキモイ・・というのが感想です。

フィラリア症とは

フィラリアの最終寄生部位は心臓の右心部分になります。

心臓の右心は全身からの静脈血が流れ込んでくる場所で、フィラリアが寄生すると右心の血流が阻害されるため、血液が心臓に還ってくる力に影響が出てきます。

全身の血液がうまく還流できないので、全身的にうっ滞を起こし始めます。

顕著に出やすいのが肺の血管なので、フィラリアの成虫に感染した犬の症状は発咳が多くみられます。

もちろん全身の血管にもうっ滞が見られるため、腹水が貯留したり、肝臓や脾臓と言った血管が豊富な臓器が腫大したりもします。

多くの場合は症状は初期段階ではほとんど見られず、緩慢に進行してくるのがほとんどなのですが、症状が末期の段階になると、重度の呼吸器症状が見られるため、肺水腫といって重度の呼吸困難により死亡することがあります。

また、まれにフィラリアの成虫が心臓の外に出て大静脈に寄生した場合は重篤な症状が出ます。

ベナキャバとよく言われているのですが、重度の呼吸器不全と心不全が出現し、急速に死に転嫁する恐ろしい症状です。

ぼくも過去何回かしか遭遇したことはないのですが、色々な手段を講じたとしても功を奏すことはありませんでした。

唯一の治療法は頸静脈から細い鉗子を使って、静脈に寄生しているフィラリアを摘出するしかありません。

セカンドセレクトではベナキャバに対しての外科処置を行うことが出来ません。

都内でも限られた病院のみになります。

ベナキャバの見た目の症状としてわかりやすいのは、血色素尿と言って、ワイン色の尿が出るので、あらかじめフィラリアに感染している犬を飼われている飼い主様は、犬の尿色には日ごろから注意して観察したほうがいいと思います。

フィラリアの予防薬の実際

フィラリアの予防薬と一般的に言われているものは色々な種類があるのですが、基本的にはフィラリアの感染を防ぐものではなく、感染したフィラリアの仔虫を駆虫する薬になります。

先ほど書いた通り、蚊から犬に侵入したフィラリアが血管内に侵入するまで約70日あります。

フィラリアの予防薬というものは、体内に侵入し70日たっていない仔虫を駆虫するために使用します。

ですので、基本的には蚊に刺された後に投薬しなければ意味がありません。

3月に蚊が発生したら4月からフィラリアの駆虫薬を投薬しないといけませんし、11月が蚊の終息時期であれば12月に投薬をしないといけません。

温暖化の影響を受け、年々予防期間は延長しています。

セカンドセレクトでは4月から12月を予防推奨期間としています。

また、夏に生まれた仔犬を12月や1月に引き取った時には、蚊はもういませんが、引き取った時期にフィラリアの駆虫薬を投薬することをお勧めしています。

もし生まれたての時に感染を起こし、4月まで投薬をしないでいると、予防を始めようと思った時にはすでにフィラリアの成虫に感染していることもあるからです。

ちなみにフィラリアのお薬の元の成分は日本人の発明です。

数年前にこの薬剤の開発が認められ、とある日本人の偉大な先生がノーベル賞を受賞しています。

実は超メジャーではない犬の病気

これだけメジャーなフィラリア症ですが、都内に関して言えばそれほどメジャーな病気ではありません。

確実な疫学的な検証はありませんが、都内ではフィラリアはほぼ撲滅されていると言われています。

ですので、セカンドセレクトでもフィラリアに感染している犬を見る機会はほとんどありません。

フィラリア感染を起こしているほとんどの場合は、もともとフィラリアに感染してしまった保護犬をご自宅に引きとったというケースであり、初めから飼っている犬をフィラリア症にしてしまったという飼い主様はもうほぼいないのでは?と個人的には思います。

実際、都心の方ではフィラリアの予防を全くしない飼い主様もいらっしゃいますが、都内ではフィラリアの予防をしなくてもいいのかというと、それでも答えはNOです。

すべての伝染病においていえるのですが、接触感染ではなく、蚊などの媒介する動物があるような伝染病は伝搬していくのが容易であり、また防ぎきることは困難です。

また現在、都内がほぼ撲滅状態なのも、ほとんどの飼い主様が予防をしているからであり、この状況が崩れれば、必ずフィラリア症は蔓延することになると思います。

フィラリアの予防薬はその薬の副作用も軽微であり、それほど高価な薬ではありません。

目の前にあるリスクに比べれば、非常に簡単にリスクを回避することができるので、予防は絶対的に行うべきだと思います。

【価格表】フィラリアの予防薬。そろそろ時期ですね。

不幸にも成虫に感染してしまったら・・

フィラリアの駆虫薬は成虫となったフィラリアを駆虫することはできません。

フィラリアの成虫を駆虫する方法はいくつかありますが、どれも完ぺきではありません。

方法の一つとしてはフィラリアの寿命を待つという方法があります。

フィラリアの寿命は6年から7年と言われています。

この間、症状が軽微な状態を保ってくれていれば、犬の方が寿命が長いため、フィラリア症から回復することが出来ます。

またフィラリア症の症状が軽い場合、フィラリアの成虫を駆虫する薬を使用することもあります。

よく使用される薬剤はヒ素系の薬剤のため副作用も強く出やすい他、薬剤によって死んだ成虫が肺の血管に詰まってしまうこともあるため、成虫が白血球などの体本来持っている免疫によって分解されるまで、1年以上は経過を注意深く観察する必要があります。

この治療は治療のおけるリスクが高いため、セカンドセレクトではあまりお勧めしていません。

現在、セカンドセレクトでは、抗生剤の1種がフィラリア成虫の発育防止と、死滅期間の短縮に効能があるとされているため、そちらの抗生剤を服用して様子を見ていただいています。

いずれにしてもあくまでもフィラリア症の症状が進行しないというのが条件であり、症状が進み心不全が見られるようであれば、その進行を食い止めるだけでもかなり困難です。

そういった意味でもフィラリアは適切に予防することをお勧めします。

まとめ

ある統計では人間を一番殺害している動物は蚊だと言われています。

フィラリアだけでなく様々な伝染病を媒介し、人類に大きな影響を与えているからです。

これは人間だけでなく犬も同様です。

ただこういった恐ろしい伝染病が拡大されていても、予防医学というものは日進月歩です。

獣医師としていつも思うのですが、予防できる病気があるというのはとても幸運なことだと思います。

セカンドセレクトでは色々なフィラリアの予防薬がありますので、いつでもお気軽にご相談ください。

2019-03-22

人間の体の部位には、その形や機能から動物の名前がついたものがいくつかあります。

猫舌、豚鼻、鷲鼻、猫目、鰐口などなど、その部位の形状を動物に例えたもので、比喩表現として使用されています。

一方で医学的な用語としてこのような比喩表現が用いられた部位はあまり多くはないのですが、その中でもっとも有名で、もっとも獣医師を悩ます場所の一つとして「馬尾」と呼ばれる場所があります。

馬尾は犬や猫の尾の付け根のあたり神経を表わし、しばしばここを何らかの理由で損傷し、様々な症状をかかえた動物たちが来院します。

これらを総称して「馬尾症候群」というのですが、今回はこの聞きなれない病気についてご説明したいと思います。

馬尾って何?

馬尾とは正確に言えば腰椎と仙椎の場所にある神経の束のことを指します。

口語的に言うと、脊椎の中に入っている神経は尾の付け根あたりから無数の細い神経に枝分かれして肛門周囲や膀胱、後肢の方に向かっていきます。

この細い枝分かれしている神経の束を馬の尾に例えて馬尾と言っています。

馬尾症候群て何?

馬尾症候群はこの馬尾が何らかの理由で圧迫されて起こる病気です。

割とよく見られる症状が、お尻のあたりを触ると嫌がる仕草が見られるというものです。

症状が軽度の場合は何もしなければあまり気づかない程度か、もしくはたまに痛がる仕草を見かける程度です。

症状がよくみられるようなるにつれて、大抵の場合は尾が上がらなくなったり、場合によっては動かなくなってしまうこともあります。

さらに馬尾に含まれる神経は下半身の様々な場所を統括する神経なので、圧迫の重度によっては排尿麻痺、排便障害、後肢の麻痺などが起こります。

こういった麻痺は激しい疼痛とともに起こることが多く、ほとんどの動物は食欲がなくなり、沈鬱な状態が続きます。

馬尾が圧迫されているかどうかはレントゲンでは明らかにすることができないため、全身麻酔下でのMRI検査が必要になります。

ここで困ったことに、症状が全くないような動物でも加齢により馬尾が圧迫させれている画像を得ることがよくあります。

明らかな神経症状がある場合は診断はつきやすいのですが、症状が軽微な場合は果たしてそれが馬尾症候群によるものか、また別の原因なのか判断するのが難しいことがあります。

ですので、セカンドセレクトでは馬尾症候群と思わしき症状が出た場合には、まず投薬により状況が回復するかどうか観察し、経過が思わしくない場合にMRI検査をお勧めしています。

犬の馬尾症候群

犬の馬尾症候群は主に加齢による脊椎の変形や椎間板ヘルニア、また脊椎内で発生した腫瘍によって起こることが多いと思います。

ほとんどの場合は疼痛が頻発する症状であり、お尻を痛がる、尾を振らないなどの症状がよくみれれます。

多くの場合は投薬により症状は改善し、軽度の排尿麻痺や排便障害があったとしても、鎮痛剤を使用することによって症状は改善します。

後肢の麻痺が起こるケースはそれほど多くはないのですが、腰部、尾部の激しい疼痛とともにどちらかの後肢の筋肉が著しく委縮していることがよく見られます。

こういった場合は内科的な治療では十分な効果が得られないことが多くあります。

投薬で症状の緩和が難しい場合は、先ほど書いた通りMRI検査を実施し、外科手術を行うかどうかを判断していきます。

外科手術は圧迫されている馬尾の部分の脊椎を削り取り、圧迫を解除するという方法なのですが、手術による後遺症も多く、また後肢の麻痺が改善しないケースもあるため、まさしく最後の手段となることが多いと思います。

猫の馬尾症候群

猫の馬尾症候群の場合はほとんどの場合、落下などによる馬尾の部分の損傷によって起こります。

そういう意味では経験上、馬尾症候群を患う猫の大多数は肥満気味の猫が多いと思います。

ある日突然に猫が動かなくなり、丸くなってどこか痛がっている様子がみられ、排尿も半日以上滞っていることで、飼い主様が気づくケースがほとんどです。

猫の馬尾症候群の場合は、尾の付け根の激しい疼痛と同時に尾の先には感覚もなくなっていることも多く、尿漏れが見られるようになります。

ステロイドを使用し経過を見ていくことがほとんどで、外科的な手法は予後があまりよくないため、猫の場合は犬のように外科的な方法を用いることはほとんどありません。

多くの場合は数日ののちに尿漏れが改善し、通常の状態に戻れることが多いのですが、何割かの猫は症状の改善に至らず、疼痛は治まったものの排尿障害が後遺症として残ることがあります。

この場合は飼い主様が膀胱を圧迫して排尿を促すような介護が必要になります。

セカンドセレクトでもそのような猫の介護をサポートするために、往診を含めた色々なケアを行っていますので、ご不安を抱えた飼い主様がいらっしゃいましたら、いつでもご相談ください。

まとめ

馬尾症候群は動物病院では比較的よくみられる疾患です。

慢性的な経過をたどることも多く、生涯にわたる治療が必要なことも多くあります。

セカンドセレクトの特徴としては、投薬以外にも鍼治療などによってリハビリをサポートさせて頂くこともできますので、もしお尻のあたりを痛がる様子に気づかれたら、いつでもお気兼ねなくご来院ください。